Shooting STAR
街灯が、スポットライトのように丸く切り取った道を辿る。
人をこんな夜中に呼び出しておいて、黙って歩いているおさげ娘に、文句のひとつも言ってやろうと、鳴海歩は隣の少女に顔を向けた。
「~い、おい。あんたっ」
「…はい?何です、鳴海さ」――ごんッ「~~~ッ!!?!」
声にならない、悲鳴があがった。
「そのままだと電柱にぶつかる、と言おうとしたんだが」
「~~遅いですっ」
目に涙を溜めながら、キッと睨み上げてくる。
だが相当痛かったらしく、残念ながら全く凄味がない。
歩は抗議の視線を、さらりと受け流した。
「上ばっかり見て歩いてるから悪いんだろ」
「だって、ずっと見てないと、見逃しちゃうかもしれないじゃないですか!」
「…見逃す?」
「何を、とか聞いたらグーで殴りますよ?」
こぶしを握って、にっこり笑うひよのに先手を打たれ、図星だった歩は慌てて言葉を飲み込んだ。
人をこんな夜中に呼び出しておいて、黙って歩いているおさげ娘に、文句のひとつも言ってやろうと、鳴海歩は隣の少女に顔を向けた。
「~い、おい。あんたっ」
「…はい?何です、鳴海さ」――ごんッ「~~~ッ!!?!」
声にならない、悲鳴があがった。
「そのままだと電柱にぶつかる、と言おうとしたんだが」
「~~遅いですっ」
目に涙を溜めながら、キッと睨み上げてくる。
だが相当痛かったらしく、残念ながら全く凄味がない。
歩は抗議の視線を、さらりと受け流した。
「上ばっかり見て歩いてるから悪いんだろ」
「だって、ずっと見てないと、見逃しちゃうかもしれないじゃないですか!」
「…見逃す?」
「何を、とか聞いたらグーで殴りますよ?」
こぶしを握って、にっこり笑うひよのに先手を打たれ、図星だった歩は慌てて言葉を飲み込んだ。