NON DATA

「なら、あんたもやるのか?」
「やりませんよ、そんな事」

ばっさり。

この娘は、たまにひどくドライだと思うのは、自分だけなんだろうか。
はぁ、と息をついた歩を横目に、ひよのはぼそり、と呟いた。



「でも、やって貰えたら楽しいかもしれませんねー…」










―――がたがたっ

「!!…大丈夫ですか、鳴海さん!?」
「び、びっくりした…」
「それはこっちの台詞ですよっ」

落ちかけた椅子から、必死の生還。
我ながら、派手なリアクションをしたものだと、一瞬真っ白になった頭で、かすかに思う。
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