小ネタまとめ
群青×泥棒⑤
2024/08/21 22:05群青の鮫派生ネタ
ルパンの口調が難しい……
そんな群青×泥棒です。
「ししっ!ちょこまか逃げてんじゃねーっての!」
「逃げなきゃ死んじまうっつぅの~!!」
澄んだ、甲高い金属音が、閉ざされた地下道に響いている。
ベルの投げるナイフは、なかなか赤いジャケットを切り裂くことが出来ないでいた。
ワイヤーを使っての攻撃は早々に見破られてしまっている。
中学生には通用した小細工も、小狡い泥棒には効果がないようだ。
だが、確実に相手は消耗している。
体力も、攻撃力も、圧倒的にベルフェゴールの方が上。
しかしなぜだろう、逃げ回り続ける泥棒に、ベルは焦燥していた。
「っだー!さっさと王子に捕まってろよ、ドブネズミ!」
「捕まれって言われて大人しく捕まる泥棒なんざいねーやい!
悔しかったら力尽くで捕まえてみんだな~!」
「……ムカッ。」
ルパンの言葉を受けたベルは、瞬時にその手の中に幾本ものナイフを取り出す。
ビュンっと風を切る音と共に、ナイフはあっという間にルパンの背中へと迫り……。
「あらよっと!」
「なっ!?」
空中で何かに弾かれるように、バラバラと落ちていった。
ナイフを弾いたものの正体は見えない。
しかし、ベルはすぐにその正体に思い当たった。
「っテメー、王子のワイヤー盗るとか、何様?」
「泥棒様……なんつって♪」
ベルフェゴールVSルパン三世。
みすみすルパンに武器を与えてしまったベルは、苦戦しそうである。
* * *
「逃げちゃ嫌よ~ん!」
「お前を見て逃げない奴がいるかボケ!」
一方、ルッスーリアVS次元大介は、ルッスーリアによる一方的な戦いが繰り広げられていた。
と言うよりも、彼女を見た瞬間から、次元はもっぱら逃げの態勢である。
「んふっ!
拳銃の名手なんて聞いてたけど、身体もバッチリ鍛えてるじゃないのぉ~。
了平ちゃんほどじゃないけどぉ……タ・イ・プ・か・も・♪」
「タイプならせめて加減をしろ!」
「嫌よぉ、加減したら殺されちゃうじゃない!」
そんな間の抜けた会話を交わしながらも、ルッスーリアは絶えず攻撃をし続けている。
今のところ次元は全てギリギリで避けているが、もし一撃でも当たればそこでゲームオーバー。
しかし攻撃をし続けているルッスーリアも、だいぶキツそうな様子だ。
つまり、この二人の勝負は体力勝負。
ルッスーリアVS次元大介。
次元が攻撃を交わし損ねるか、ルッスーリアがガス欠になるか、そのどちらかの結果が訪れたときに勝負が決まる。
* * *
――キキキッ!
金属の細く鳴く音が、鼓膜を鋭く刺激している。
スクアーロは相手の力量に、内心舌を巻いていた。
「ぜやぁ!」
相手に巻き付けようとしていたワイヤーが、一つ残らず切り落とされる。
今さらになって、何故彼らがまんまと罠にはまってくれたのかがわかった。
罠にはまってもそれを突破できる自信があったからだろう。
それほどに、石川五ェ門は強かった。
スクアーロの自慢の剣は、既に真っ二つに叩ききられて使い物にならない。
剣の半身は吹っ飛ばされてどこかの天井に刺さったままだ。
すぐに中距離戦闘に切り替えはしたが、相手は生半可な攻撃では効かない上にやたらと早い。
いや、早さだけならば、まだスクアーロの方が勝っているかもしれない。
「どうした。
小細工ばかりの攻撃で、本当に戦っているつもりなのか?」
「うるせぇ、今テメーをぶっ殺す方法考えてんだぁ。」
いや、ぶっ殺してはいけないのだが、それくらいの心意気で挑まねば簡単に殺られる。
幸いなことに、ここは障害物が多く空間の狭い、ワイヤーや暗器での戦闘に向いている。
近くに寄りすぎれば、敵ご自慢の斬鉄剣で切られるため、常に一定の距離を保って戦うようにすれば殺されることはない。
「行くぜぇ!!」
「!」
ひゅんっと空を切る音を立てながら、敵に向けてスローイングナイフが飛んでいく。
その内の数本が敵に弾かれ、残りのナイフは宙に張り巡らせたワイヤーを切って落ちた。
「な、なんだ……?」
目を見開いた五ェ門の右にはナイフの群れ。
上には、ぎらりと光る鋭い刀身。
スクアーロ達は入り組んだ道を走っている内に、彼女の剣が折られた場所まで戻ってきていたのだ。
当然、天井に刺さった刀身を使わない手はない。
ワイヤートラップで仕掛けたナイフで五ェ門の意識を逸らし、その隙に彼の真上にある刀身をワイヤーに掛けて落とした。
「くっ!」
大打撃、とはいかなかったが、落ちてきた刀身は五ェ門の二の腕を裂いた。
剣が握れなくなるほどの重傷ではない。
だが確実に、全力は振るえなくなる。
「おらおらぁ!まだまだ行くぞぉ!!」
スクアーロVS石川五ェ門。
戦局は若干ながら、スクアーロに傾きつつある。
そんな群青×泥棒です。
「ししっ!ちょこまか逃げてんじゃねーっての!」
「逃げなきゃ死んじまうっつぅの~!!」
澄んだ、甲高い金属音が、閉ざされた地下道に響いている。
ベルの投げるナイフは、なかなか赤いジャケットを切り裂くことが出来ないでいた。
ワイヤーを使っての攻撃は早々に見破られてしまっている。
中学生には通用した小細工も、小狡い泥棒には効果がないようだ。
だが、確実に相手は消耗している。
体力も、攻撃力も、圧倒的にベルフェゴールの方が上。
しかしなぜだろう、逃げ回り続ける泥棒に、ベルは焦燥していた。
「っだー!さっさと王子に捕まってろよ、ドブネズミ!」
「捕まれって言われて大人しく捕まる泥棒なんざいねーやい!
悔しかったら力尽くで捕まえてみんだな~!」
「……ムカッ。」
ルパンの言葉を受けたベルは、瞬時にその手の中に幾本ものナイフを取り出す。
ビュンっと風を切る音と共に、ナイフはあっという間にルパンの背中へと迫り……。
「あらよっと!」
「なっ!?」
空中で何かに弾かれるように、バラバラと落ちていった。
ナイフを弾いたものの正体は見えない。
しかし、ベルはすぐにその正体に思い当たった。
「っテメー、王子のワイヤー盗るとか、何様?」
「泥棒様……なんつって♪」
ベルフェゴールVSルパン三世。
みすみすルパンに武器を与えてしまったベルは、苦戦しそうである。
* * *
「逃げちゃ嫌よ~ん!」
「お前を見て逃げない奴がいるかボケ!」
一方、ルッスーリアVS次元大介は、ルッスーリアによる一方的な戦いが繰り広げられていた。
と言うよりも、彼女を見た瞬間から、次元はもっぱら逃げの態勢である。
「んふっ!
拳銃の名手なんて聞いてたけど、身体もバッチリ鍛えてるじゃないのぉ~。
了平ちゃんほどじゃないけどぉ……タ・イ・プ・か・も・♪」
「タイプならせめて加減をしろ!」
「嫌よぉ、加減したら殺されちゃうじゃない!」
そんな間の抜けた会話を交わしながらも、ルッスーリアは絶えず攻撃をし続けている。
今のところ次元は全てギリギリで避けているが、もし一撃でも当たればそこでゲームオーバー。
しかし攻撃をし続けているルッスーリアも、だいぶキツそうな様子だ。
つまり、この二人の勝負は体力勝負。
ルッスーリアVS次元大介。
次元が攻撃を交わし損ねるか、ルッスーリアがガス欠になるか、そのどちらかの結果が訪れたときに勝負が決まる。
* * *
――キキキッ!
金属の細く鳴く音が、鼓膜を鋭く刺激している。
スクアーロは相手の力量に、内心舌を巻いていた。
「ぜやぁ!」
相手に巻き付けようとしていたワイヤーが、一つ残らず切り落とされる。
今さらになって、何故彼らがまんまと罠にはまってくれたのかがわかった。
罠にはまってもそれを突破できる自信があったからだろう。
それほどに、石川五ェ門は強かった。
スクアーロの自慢の剣は、既に真っ二つに叩ききられて使い物にならない。
剣の半身は吹っ飛ばされてどこかの天井に刺さったままだ。
すぐに中距離戦闘に切り替えはしたが、相手は生半可な攻撃では効かない上にやたらと早い。
いや、早さだけならば、まだスクアーロの方が勝っているかもしれない。
「どうした。
小細工ばかりの攻撃で、本当に戦っているつもりなのか?」
「うるせぇ、今テメーをぶっ殺す方法考えてんだぁ。」
いや、ぶっ殺してはいけないのだが、それくらいの心意気で挑まねば簡単に殺られる。
幸いなことに、ここは障害物が多く空間の狭い、ワイヤーや暗器での戦闘に向いている。
近くに寄りすぎれば、敵ご自慢の斬鉄剣で切られるため、常に一定の距離を保って戦うようにすれば殺されることはない。
「行くぜぇ!!」
「!」
ひゅんっと空を切る音を立てながら、敵に向けてスローイングナイフが飛んでいく。
その内の数本が敵に弾かれ、残りのナイフは宙に張り巡らせたワイヤーを切って落ちた。
「な、なんだ……?」
目を見開いた五ェ門の右にはナイフの群れ。
上には、ぎらりと光る鋭い刀身。
スクアーロ達は入り組んだ道を走っている内に、彼女の剣が折られた場所まで戻ってきていたのだ。
当然、天井に刺さった刀身を使わない手はない。
ワイヤートラップで仕掛けたナイフで五ェ門の意識を逸らし、その隙に彼の真上にある刀身をワイヤーに掛けて落とした。
「くっ!」
大打撃、とはいかなかったが、落ちてきた刀身は五ェ門の二の腕を裂いた。
剣が握れなくなるほどの重傷ではない。
だが確実に、全力は振るえなくなる。
「おらおらぁ!まだまだ行くぞぉ!!」
スクアーロVS石川五ェ門。
戦局は若干ながら、スクアーロに傾きつつある。