小ネタまとめ

群青×ルパン三世①

2024/08/11 00:00
群青の鮫派生ネタ
調子に乗っても、良いですか……?
言うんじゃなくて言われる側になりたいもんですね。
言われるならツンデレか優等生のかわいこちゃんがいいですね。
と、言うわけで調子に乗ってルパン三世とのこらぼれ~しょんなのです。







その日、沢田綱吉達、10代目ファミリーは、突然いなくなった。
原因は恐らく、10年バズーカというボヴィーノファミリーに伝わる謎の武器。
それは5分間だけ、10年後の自分と入れ代わるという代物なのだが、今回に限っては違った。
5分経っても、5時間経っても、1日経っても帰ってこない。
その上、10年後の彼らがこの時代に来ていない。
周囲には上手く誤魔化したが、バズーカに故障はなく、10代目ファミリーの行方を調査していた者達は頭を抱えた。

「ったく、どこに行きやがったアイツらぁ!」

調査隊を率いていたオレ、スペルビ・スクアーロもまた、頭を抱えていた。
まさに『頭痛が痛い』状態。
そもそも何で自分が奴らの行方を調査しなければならないのか、そう考えた時点からオレの頭痛は始まっていた。
家光達門外顧問にやらせれば良いじゃねーか。
だがオレのその訴えは、敢えなく却下され、9代目によって日本行きが言い渡されたのであった。
まあ結局、10代目ファミリー達を見付けることは出来ず、3日後手ぶらで帰ってきた訳なのだが(どう考えたってオレ一人の手に負える代物じゃない)、部下に報告書を届けるように命令し、ようやく久々のベッドに飛び込んだ。
休息だ……今のオレには休息が必要だ……。
しかしその直後、自室のドアが荒々しくノックされる。

「隊長!!9代目が緊急の用があると!」
「……帰ってきた、ばかりなのに、あのっ……クソジジイィィイイイ!!!
カッ捌ぁぁあくっ!」
「カッ捌かないでくださいよっ!?」

ついに怒りが頂点に達した。
もう耐えきれない!
オレは今こんなにも寝たいのに!!
オレは八つ当たり気味に部屋のドアを蹴飛ばし、ボンゴレアジトに向かったのであった。


 * * *


「やあ、よく来てくれたねスクアーロ君。」
「よお、あのリング争奪戦の後にも関わらずよく呼んでくれたなぁクソジジイ。
殺されてぇのかぁ?ああ゙!?」

寝不足押して辿り着いたボンゴレアジト。
その最奥にある執務室で、オレは穏やかに微笑む9代目と向き合っていた。
態度悪く9代目の前の机に足を乗せて椅子に深く腰掛ける。
その態度と発言を咎めようとした守護者達だったが、9代目は片手を上げてそれを制した。

「ケッ!テメーの部屋にテメーの部下集めて、それで無敵だとでも思って余裕こいてんじゃねぇぞカスがぁ。
沢田達についての報告書は出しただろうがぁ。
何でオレが呼び出されなけりゃならない?」

いつも以上に口が悪いことも、どうせ9代目はそんなこと露程も考えちゃいねぇこともわかっちゃいるが、言わずにはいられない。
疲れてるオレに対して、6人の屈強な部下。
逆らったら殺すぞ、っつー顔してるクソ守護者どもに囲まれているオレの気持ちなど、このジジイには考えもつかないことだろう。

「いや、その件に関しては礼を言うよ……。
きっとツナ君達は自分達で帰ってくる。
報告書を見て、直感した。」
「チッ……。」

超直感……ひけらかしているつもりはないのだろうが、だからこそ、クソムカつく。
ザンザスはたったそれだけがなくて、ボスになれなかったってのに。

「今回呼び出したのは全くの別件でね。」
「ああ!?これ以上にまだ問題が起こったってのかぁ!?
つぅか何でまたオレだぁ!?
家光でも、そこの無能な部下どもにでもさせりゃ良いだろうがぁ。」
「誰が無能だテメー!!」
「……無能、という言葉には、私も納得いかないねスクアーロ君。」
「なら納得いかないままでいろ。
オレは、オレが、思ったことを言ったまでだぁ。
無能じゃないってんなら、その別件とかいう奴もテメーらだけで片しゃ良いだろうがぁ。」

わざわざオレを呼び出さないで、さっさと無能じゃないところ見せ付けてくりゃ良いだろうが。
オレは見る気ねぇけどな。

「今回の仕事は我々だけでは手が足りないんじゃよ……。
少し、厄介なことになっていてね。」
「はあ?」

むしろ聞くけど、今までオレが呼び出されて押し付けられた仕事に厄介じゃなかったのってあるか?

「実は、とある怪盗から予告状が届いてね。
その事で、ここにインターポールの刑事が来ることになったんだよ。」
「……ああ、今日ってエイプリルフールだったかぁ?
ったく、下らねぇ事で一々オレを呼び出すなよ。」
「本当だよスペルビ・スクアーロ!
現にここに予告状がある!」
「……手が込んだ嘘だな。」
「スクアーロ君、現実を見てくれ。
君にはこの屋敷の護衛隊の隊長として、その刑事と会ってもらいたいんじゃよ。」
「……。」

泣きっ面に蜂、と言うか、嫌なことほど重なる、と言うか。
とにかく、思わず現実逃避してしまったオレが事実を受け入れるまでに、30分ほど無駄な時間を費やす事となったのだった。


 * * *


「……で、本当に予告状がぁ?」
「しかも表向けのダミー会社と、マスコミ各社に届いたんじゃ。」
「それで刑事が来ることになったのかぁ。」

そこまでされちゃ隠し通せねぇよな。
ようやく現実を受け入れたオレは、詳しい事情を聞いていた。
マスコミにも予告状を出すとは、また厄介なことをしてくれたもんだ。
ボンゴレにだけ来たのなら、警察が知る前に握り潰せたのに。

「それにしても、その怪盗とやらは何を盗みに来るんだぁ?」

ボンゴレが所有する価値のあるものなら、それなりに数がある。
一体どれを盗もうというのか……。

「それが……、ボンゴレリングを盗むと……。」
「……ボンゴレリング?」
「ボンゴレリングじゃ。」
「……帰る。」
「オレ達が帰すと思うのか?」
「頼むから帰らせろぉ!」

もうこの際、怪盗も予告状も警察も構わない。
だが何故、今、このタイミングなのかと言うことだけは問い質したい!

「ないもの盗めねぇだろうがぁ!!
さっさとどちらにもお帰りいただけ!」
「まあまあ、落ち着いて……。」
「うるせぇ!
そもそもなんでマフィアでも何でもない奴がボンゴレリングのことを知っている!?」
「そ、そうそれ!それじゃよ!」
「刑事に知られないようにその怪盗を捕まえて、どこでリングのことを知ったのか聞かなけりゃならねぇ。」
「そんなもんテメーらでやれぇ!!」
「オレ達もオレ達で忙しいんだよ。」
「頼めないかね、スクアーロ君?」
「誰がやるか……」
「命令だぞスペルビ・スクアーロ。」
「っ……このっ、わかったよやりゃあ良いんだろやりゃあ!!」

半ば自棄になって叫んだ。
つーかどう考えたってオレの方が忙しい!
テメーら1日何時間寝てやがるこちとら3日で零時間余裕だぞゴルァ!!

「クソ!!そのポンコツ怪盗の名前教えろぉ!!」

オレはそう訪ねる。
生け捕りするなら、相手の事は詳しく調べなければならない。

「ああ、君も知っているかもしれないね。
ルパン三世、という怪盗だよ。」
「ルパン、三世……?」

それって確か、あのアルセーヌ・ルパンの孫だとか言う触れ込みで世界中の財宝盗みまくってるって言う、超大物怪盗の名前じゃ……?
思わず机乗り上がって9代目に掴み掛かろうとしたオレは、守護者のジジイどもに止められた。
いくら最強の暗殺部隊ヴァリアーでも、剣帝倒したっつっても、そんなモン捕まえられるわけねぇだろぉ!!





調子に乗って申し訳ありませんでした!

コメント

[ ログインして送信 ]

名前
コメント内容
削除用パスワード ※空欄可