ボンゴレ的クリスマス!?
「あ゛あ?ボンゴレ的クリスマスパーティー?」
「そ、そうなんだよ……!
リボーンが今年こそクリスマスを祝うぞ、って大張りきりで準備してて、そこにヴァリアーも呼ぶって……。」
「お前、オレ達が行くと思ってるのか……?」
「来ないとヴァリアー襲撃するってリボーンが言うんだよ!」
「ぶふっ!?」
12月、寒さ厳しい日本にたまたま訪れてたいたスクアーロを、沢田綱吉がクリスマスパーティーに誘っていた。
綱吉は怒られることを確信しながら誘わなくてはならず、終始ビクついていた。
どれもこれも、思い付きでクリスマスパーティーなどと言い出したリボーンのせいである。
リボーンの乱暴な招待に思わず噴き出したスクアーロは、怒りのあまり米神に血管を浮かべた。
「あのクソガキがぁ……!
オレらを暇人の集団だとでも思ってんのかぁ!?」
「って言うか、クリスマスも仕事なの?」
「当たり前だろうがぁ。
堅気の奴らが浮かれてる時こそより面倒な仕事が増える。
麻薬の横行!喧嘩!人拐い!その他諸々の犯罪!
ボンゴレや復讐者の力が弱まってる今、オレ達が仕事サボってシマぁ放り出すわけにはいかねぇだろぉ。」
「……でもさ。」
エクスクラメーションマークに合わせて、指で机を叩き、スクアーロはリボーンへの苛立ちをぶつける。
それに対して、綱吉はつまらなそうに口を尖らせる。
「ディーノさんはスクアーロと一緒にクリスマス過ごしたいんじゃないの?」
「……なんで跳ね馬の話になるんだぁ。」
綱吉の兄弟子であり、スクアーロの恋人である彼の話に、更に彼女の機嫌が下降したことに気が付き、綱吉は慌てて謝る。
「ご、ごめんっ!
でも……オレがディーノさんの立場だったら、こういうイベントの時くらい二人っきりでゆっくり過ごしたいなぁ……って思ったから。」
「んなもん、別にクリスマスじゃなくても、普段の日にすれば良いじゃねぇかぁ。」
「んー、平日に集まるのとはちょっと違うって言うか……。」
もごもごとはっきり言わない綱吉を、スクアーロは苛立たしげに見下ろして目を細める。
「あの……特別な日を、大切な人と迎えられる幸せって言うのかな……。
何て言えば良いかわかんないんだけど……クリスマスって言うのを口実にしてでもスクアーロと会いたいんじゃないかなって!
オレなんでこんなこっ恥ずかしい事言ってるんだろう!?」
「オレが知るかよ。」
だが、なんとか言いたいことは言えたらしい綱吉に、彼女もふむと考え込む。
会いたい、という思いを、自分から素直に伝えたことは……たぶん、ない。
だが向こうから会いたい、と言ってくることはままあるし、今、クリスマスに会いたいと言われていないのだから、別に良いんじゃないだろうか……、という考えは浅いだろうか?
本当はディーノは、こう言うときに会いたいとか考えている?
「……どっちにしろ、今から仕事を抜けるのは無理だな。」
「うーん、そっか。
残念だけど、リボーンもたぶん納得してくれると思うし……。
仕事、頑張ってね!」
「……本当に納得するのかぁ?」
「…………たぶん?」
綱吉の自信なさげな表情が虚しい。
疲れきったようにため息を吐いた二人は、そのまま別れを告げてそれぞれの仕事に戻る。
二人は気付かなかった。
彼らの会話を遠くから聞いていた者がいることに。
その人物が、ニヤリとほくそ笑んだことに……。
そして数日後、やって来たクリスマスイブの夜。
イタリア、ヴァリアーのアジトに何人かの少年が訪れていた。
「何でよりにもよってヴァリアー!?
オレ殺されちゃうー!」
「そっすよリボーンさん!!
なんで、いつ寝首を掻きに来るのかも分かんないような奴らがいるところにオレ達を!?」
「スクアーロに会うの久々なのなー。」
「のんきで良いよね山本はー!!」
彼らはリボーンに連れられてやって来た10代目ファミリー。
リボーンはニヒルな笑みを浮かべると、彼らを連れてヴァリアーの敷地に踏みいったのであった。
「そ、そうなんだよ……!
リボーンが今年こそクリスマスを祝うぞ、って大張りきりで準備してて、そこにヴァリアーも呼ぶって……。」
「お前、オレ達が行くと思ってるのか……?」
「来ないとヴァリアー襲撃するってリボーンが言うんだよ!」
「ぶふっ!?」
12月、寒さ厳しい日本にたまたま訪れてたいたスクアーロを、沢田綱吉がクリスマスパーティーに誘っていた。
綱吉は怒られることを確信しながら誘わなくてはならず、終始ビクついていた。
どれもこれも、思い付きでクリスマスパーティーなどと言い出したリボーンのせいである。
リボーンの乱暴な招待に思わず噴き出したスクアーロは、怒りのあまり米神に血管を浮かべた。
「あのクソガキがぁ……!
オレらを暇人の集団だとでも思ってんのかぁ!?」
「って言うか、クリスマスも仕事なの?」
「当たり前だろうがぁ。
堅気の奴らが浮かれてる時こそより面倒な仕事が増える。
麻薬の横行!喧嘩!人拐い!その他諸々の犯罪!
ボンゴレや復讐者の力が弱まってる今、オレ達が仕事サボってシマぁ放り出すわけにはいかねぇだろぉ。」
「……でもさ。」
エクスクラメーションマークに合わせて、指で机を叩き、スクアーロはリボーンへの苛立ちをぶつける。
それに対して、綱吉はつまらなそうに口を尖らせる。
「ディーノさんはスクアーロと一緒にクリスマス過ごしたいんじゃないの?」
「……なんで跳ね馬の話になるんだぁ。」
綱吉の兄弟子であり、スクアーロの恋人である彼の話に、更に彼女の機嫌が下降したことに気が付き、綱吉は慌てて謝る。
「ご、ごめんっ!
でも……オレがディーノさんの立場だったら、こういうイベントの時くらい二人っきりでゆっくり過ごしたいなぁ……って思ったから。」
「んなもん、別にクリスマスじゃなくても、普段の日にすれば良いじゃねぇかぁ。」
「んー、平日に集まるのとはちょっと違うって言うか……。」
もごもごとはっきり言わない綱吉を、スクアーロは苛立たしげに見下ろして目を細める。
「あの……特別な日を、大切な人と迎えられる幸せって言うのかな……。
何て言えば良いかわかんないんだけど……クリスマスって言うのを口実にしてでもスクアーロと会いたいんじゃないかなって!
オレなんでこんなこっ恥ずかしい事言ってるんだろう!?」
「オレが知るかよ。」
だが、なんとか言いたいことは言えたらしい綱吉に、彼女もふむと考え込む。
会いたい、という思いを、自分から素直に伝えたことは……たぶん、ない。
だが向こうから会いたい、と言ってくることはままあるし、今、クリスマスに会いたいと言われていないのだから、別に良いんじゃないだろうか……、という考えは浅いだろうか?
本当はディーノは、こう言うときに会いたいとか考えている?
「……どっちにしろ、今から仕事を抜けるのは無理だな。」
「うーん、そっか。
残念だけど、リボーンもたぶん納得してくれると思うし……。
仕事、頑張ってね!」
「……本当に納得するのかぁ?」
「…………たぶん?」
綱吉の自信なさげな表情が虚しい。
疲れきったようにため息を吐いた二人は、そのまま別れを告げてそれぞれの仕事に戻る。
二人は気付かなかった。
彼らの会話を遠くから聞いていた者がいることに。
その人物が、ニヤリとほくそ笑んだことに……。
そして数日後、やって来たクリスマスイブの夜。
イタリア、ヴァリアーのアジトに何人かの少年が訪れていた。
「何でよりにもよってヴァリアー!?
オレ殺されちゃうー!」
「そっすよリボーンさん!!
なんで、いつ寝首を掻きに来るのかも分かんないような奴らがいるところにオレ達を!?」
「スクアーロに会うの久々なのなー。」
「のんきで良いよね山本はー!!」
彼らはリボーンに連れられてやって来た10代目ファミリー。
リボーンはニヒルな笑みを浮かべると、彼らを連れてヴァリアーの敷地に踏みいったのであった。