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雨降って地固まる。しかし固いものほど崩れやすい。
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お風呂で……、
「……。」
「多々良さん眼鏡外すと印象変わるね~!」
「……そう、かしら。」
「お肌も白くて艶々だし……!」
「桃井さんもスベスベで綺麗だと思うわ。」
「ふふ、そんなことないよ~。
って言うかお風呂広いんだねー!」
「……そう?」
「うん!
あ、多々良さん背中向いて?」
「……。」
ベッドで……、
「ベッド大きい~!
これなら一緒に寝られるね!!」
「え……、そう、ね?」
「一緒に、寝ても良い?」
「……良いわよ。」
「やったー!
二人で恋話しよー!」
「っ!?」
で、結局二人並んで布団に入って、『恋話』とやらをする羽目になった。
どうしてこうなった……。
「――それでねー!テツくんがね?」
「……。」
桃井さんの話は長かった。
放っとけば延々と続くんじゃないのかなってくらい、長かったわ。
普通の女子中学生ってこんなもんなの?
「スゴくカッコよくて……。」
「……桃井さん?」
「……私の話ばっかりしちゃったね。」
「……良いのよ、私は、自分で話すことは、あまり得意じゃないから。」
「多々良さんの話も、聞きたいな。」
「……つまらないわ、きっと。」
「そんなの、聞いてみないとわからないよ!
多々良さんは、好きな人、いないの?」
「……。」
私は何も答えられずに、黙り込むしか出来なかった。
好きな人、いる。
でも、それを正直に言えるはずがない。
目の前のこの子は、私が好きな人が好きなんだもの。
話を聞いてて、付き合ってる訳じゃ無いんだろうな、って言うのは、わかったけど。
「言えない人?」
「桃井さん、私は……」
「テツくんの事が好きなの?」
「…………え?」
いつの間にか桃井さんから逸らしていた目を、ハッと戻した。
「なんで……。」
「見てればわかるよー?
多々良さん、結構分かりやすいもん。
嘘が吐けないんだね。」
「……。」
「私がテツくんのこと、好きだから黙ってようと思ってたの?」
「……そう。」
「気にすること、ないのに。」
ふふ、と笑った桃井さんは、嬉しそうな顔をしていて、とても驚いた。
だって、言うなれば私達は恋敵なのに。
「好きって気持ちは、隠す必要ないんだよ?
多々良さん、私ね……、テツくんの事が好き。
あなたは?」
「……黒子君の、事が、」
彼女の、瞳が、私の瞳を覗き込む。
私はまるで、催眠術に掛けられたかのように、するりと本音を溢した。
「好き。」
「……うん。」
「黒子君が好き。」
「やっぱりねー。」
「でも、桃井さんは黒子君が好きで。」
「そうだよ。」
「私は、見てるだけで、十分なの。」
「……でも、いっぱい一緒にいたいでしょ?
一緒にいて、お話ししていたいでしょ?」
「……良いの。
きっと、彼も私の事なんて、興味ないと思うから。」
「……良くないよ。
多々良さんは、素直じゃない。
フラれたり、嫌われるのを恐がってたら、誰かを好きになることなんて、出来ないよ。」
「……わからないわ。
だって、私は傷付かない道こそが、最善だと思うんだもの。」
「……難しいね。」
「……そうね。」
桃井さんが、ふふ、と笑う。
私は笑えなかった。
元々、あまり笑う方じゃないし。
「初めて見た時から、きっとそうなんだろうなって、思ってた。
多々良さんも、私の気持ちを察してたんじゃないのかな?」
「……ええ。」
「それでも、あなたは協力してくれた。
私ね、始めはテツくんが紹介してくれたから、あなたに頼っていたけど、その内、恋敵のハズの私を全力で守ろうとしてくれてるあなたを見て、信頼できる人なんだってわかったよ。
頼らせてくれて、ありがとう、蛍ちゃん。」
「……桃井さん。」
「ん?」
「話、長いわ。」
「ええっ!?」
「……無理して喋り続けるくらいなら、大人しく寝なさいよ。」
「……うん。ありがと。」
二人きりになってから、彼女はずっと喋り通しだった。
今、やっと分かった。
恐かったのだ。
沈黙が、静かさが、何も感じない一人きりの空間が。
「……手、握ってて良い?」
「……好きにしなさい。」
「うん、ありがと。」
私の手を握るその手が、触れる体が小刻みに震えていた。
あの蘇芳という女。
そして彼女のやらかそうとしていることを想像して、恐くなったんだろう。
無理もない。
何か1つでも間違えば、自分が一人ぼっちになってしまうかもしれない。
「あなただって、素直じゃないわ。」
「もう!蛍ちゃん、根に持ってるの?」
「……早く寝なさい。」
「はぁーい。」
ピタリと、私に体をくっ付けて目を閉じる桃井さん。
ふと思った。
私今、巨乳美人と一緒に寝てる……!
「……。」
「多々良さん眼鏡外すと印象変わるね~!」
「……そう、かしら。」
「お肌も白くて艶々だし……!」
「桃井さんもスベスベで綺麗だと思うわ。」
「ふふ、そんなことないよ~。
って言うかお風呂広いんだねー!」
「……そう?」
「うん!
あ、多々良さん背中向いて?」
「……。」
ベッドで……、
「ベッド大きい~!
これなら一緒に寝られるね!!」
「え……、そう、ね?」
「一緒に、寝ても良い?」
「……良いわよ。」
「やったー!
二人で恋話しよー!」
「っ!?」
で、結局二人並んで布団に入って、『恋話』とやらをする羽目になった。
どうしてこうなった……。
「――それでねー!テツくんがね?」
「……。」
桃井さんの話は長かった。
放っとけば延々と続くんじゃないのかなってくらい、長かったわ。
普通の女子中学生ってこんなもんなの?
「スゴくカッコよくて……。」
「……桃井さん?」
「……私の話ばっかりしちゃったね。」
「……良いのよ、私は、自分で話すことは、あまり得意じゃないから。」
「多々良さんの話も、聞きたいな。」
「……つまらないわ、きっと。」
「そんなの、聞いてみないとわからないよ!
多々良さんは、好きな人、いないの?」
「……。」
私は何も答えられずに、黙り込むしか出来なかった。
好きな人、いる。
でも、それを正直に言えるはずがない。
目の前のこの子は、私が好きな人が好きなんだもの。
話を聞いてて、付き合ってる訳じゃ無いんだろうな、って言うのは、わかったけど。
「言えない人?」
「桃井さん、私は……」
「テツくんの事が好きなの?」
「…………え?」
いつの間にか桃井さんから逸らしていた目を、ハッと戻した。
「なんで……。」
「見てればわかるよー?
多々良さん、結構分かりやすいもん。
嘘が吐けないんだね。」
「……。」
「私がテツくんのこと、好きだから黙ってようと思ってたの?」
「……そう。」
「気にすること、ないのに。」
ふふ、と笑った桃井さんは、嬉しそうな顔をしていて、とても驚いた。
だって、言うなれば私達は恋敵なのに。
「好きって気持ちは、隠す必要ないんだよ?
多々良さん、私ね……、テツくんの事が好き。
あなたは?」
「……黒子君の、事が、」
彼女の、瞳が、私の瞳を覗き込む。
私はまるで、催眠術に掛けられたかのように、するりと本音を溢した。
「好き。」
「……うん。」
「黒子君が好き。」
「やっぱりねー。」
「でも、桃井さんは黒子君が好きで。」
「そうだよ。」
「私は、見てるだけで、十分なの。」
「……でも、いっぱい一緒にいたいでしょ?
一緒にいて、お話ししていたいでしょ?」
「……良いの。
きっと、彼も私の事なんて、興味ないと思うから。」
「……良くないよ。
多々良さんは、素直じゃない。
フラれたり、嫌われるのを恐がってたら、誰かを好きになることなんて、出来ないよ。」
「……わからないわ。
だって、私は傷付かない道こそが、最善だと思うんだもの。」
「……難しいね。」
「……そうね。」
桃井さんが、ふふ、と笑う。
私は笑えなかった。
元々、あまり笑う方じゃないし。
「初めて見た時から、きっとそうなんだろうなって、思ってた。
多々良さんも、私の気持ちを察してたんじゃないのかな?」
「……ええ。」
「それでも、あなたは協力してくれた。
私ね、始めはテツくんが紹介してくれたから、あなたに頼っていたけど、その内、恋敵のハズの私を全力で守ろうとしてくれてるあなたを見て、信頼できる人なんだってわかったよ。
頼らせてくれて、ありがとう、蛍ちゃん。」
「……桃井さん。」
「ん?」
「話、長いわ。」
「ええっ!?」
「……無理して喋り続けるくらいなら、大人しく寝なさいよ。」
「……うん。ありがと。」
二人きりになってから、彼女はずっと喋り通しだった。
今、やっと分かった。
恐かったのだ。
沈黙が、静かさが、何も感じない一人きりの空間が。
「……手、握ってて良い?」
「……好きにしなさい。」
「うん、ありがと。」
私の手を握るその手が、触れる体が小刻みに震えていた。
あの蘇芳という女。
そして彼女のやらかそうとしていることを想像して、恐くなったんだろう。
無理もない。
何か1つでも間違えば、自分が一人ぼっちになってしまうかもしれない。
「あなただって、素直じゃないわ。」
「もう!蛍ちゃん、根に持ってるの?」
「……早く寝なさい。」
「はぁーい。」
ピタリと、私に体をくっ付けて目を閉じる桃井さん。
ふと思った。
私今、巨乳美人と一緒に寝てる……!