夢主のお名前設定
私は自分を常識人と信じています。
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「すまないな、多々良……。
先生には、アイツをどうにかすることはできなかった。」
「……ちっ。
役に立ちませんね。
この間のマドレーヌ返していただけませんか?」
「もう食っちまったに決まってんだろ……。」
昼休み、伊達先生に呼び出されて、状況説明を受けた。
「仕方ねーだろ……。
多々良にだって都合があるんだから邪魔しちゃダメだろー、って言ったら、じゃあ学校が終わるまで待ちますって言うんだもん。」
「男が『もん』とか言わないでください。
気色悪い……。
あとあの変態君の声真似が地味に似てるのもムカつきます。」
傷付いて泣き真似をするフリをする伊達先生は無視して、真っ直ぐに部室に向かった。
部室に鍵は掛けてあるけど……、ドアを見るとガッツリ壊されていた。
額に浮かぶ血管を見て、伊達先生ヤローが一歩後退る。
そのまま、力任せにドアを開けると、部室の中には最悪の光景が広がっていた。
「あ、ああ……!!
この椅子に姐さんが座ってるんだ!!
心なしか良い匂いがする……!
はぁっ、はあっ……!!」
「……伊達先生。」
「はい?」
「先生が黙っていてくれれば、私は完全犯罪を行えます。」
「それはちょっと無理だな。」
「あっ!姐さん!!
待ってたんすよ!!
授業終わったんすか!?」
尻尾を振りながら近付いてきた変態に、躊躇うことなくアッパーを極めた。
「ぎゃうんっ!?」
「すげー……男3人掛かりで勝てなかった不良をアッパーで……。」
「その目の痣……『コレ』にやられたんですか?」
「そうだけど……。
最早人間としても扱ってあげないんだな……。」
こんな変態、『コレ』で十分よ。
私のアッパーで、地に膝を付いた変態。
これ以上文芸部の部室にはいられたくないし、さっさと出ていってもらうことにしましょう。
「不快だから私の前から姿を消しなさい変態。」
「そ、そんなことっ!
言わないでくださいよぉ~!!」
「なんでちょっと嬉しそうなんだ。」
「ここは私の城なんだから、許可なく立ち入るどころか破壊行為までした虫に拒否権なんかないわ。
さっさと出ていけ。」
「はひぃぃい!!」
「人間って、ここまで堕ちれるんだな……。」
嬉しそうに頬を上気させて摩り寄ってくる変態を、蹴って追い出す。
「これ以上私の人生における貴重な時間を奪わないで。」
「まっ、待ってくらさいご主人様ぁ~!!」
「姐さんじゃなかったの?
節操の無い男ね。」
「ごめんなさい姐さん!
オレ、姐さんの犬として一生側にお仕えしたいんですよ!!」
「蜘蛛並みにも役に立たないグズが、犬に失礼だと思わないの?
そこで犬に土下座して謝ったら?」
「ごめんなさいお犬様ぁ!!」
先生をとりあえず部室の中に入れて扉を閉める。
大至急は本やデータを弄られてないか調べることね。
「なあ多々良。
お前、あれどうするんだ。
端から見るとしっかりSM成立してたけど。」
「は?SM?
ただ謝らせていただけなのにどこがSMですか。
あんまりしつこいようなら警察に突き出すだけですよ。」
「うん安定の天然サドだな。
先生一周回って安心したぜ。」
ふむ、ざっと見ただけだけど、本やパソコンは弄られてないみたいね。
さっき匂いを嗅がれていた椅子は棄てるとして、今日の放課後は全体を掃除することにしましょう。
アレにベタベタ触られたまま放ったらかしておくのは嫌だし。
「さて、じゃあ私はお弁当にします。
先生はどうなさいますか?」
「オレは……あ、今日弁当忘れて学食行こうと思ってたんだけど……。
面倒くせぇ……。
なんか気力が尽きた気がする。」
「ちょっとしたお菓子ならありますよ。
食べていかれますか?」
「あ、いいの?
ラッキー!」
まあ、アレ押し付けちゃったわけだし、お菓子くらいまた買うなり作るなりすれば良いからね。
「紅茶でよろしいですか?」
「え、紅茶もあるの?
スゲーな、文芸部。」
ミネラルウォーターをヤカンに入れてお湯を沸かす。
その間に引き出しからお菓子を出して机に乗せた。
私は弁当を広げる。
そこで丁度沸いたお湯を使ってティーポットを温めて……。
紅茶を入れる詳しい手順は省略しましょうか。
長くなるものね。
「どうぞ。」
「あ、どうも。」
自分の分の紅茶を置き、椅子に(もちろん棄てる予定のものとは別の椅子に)座ったところで1つ息を吐いた。
やっと落ち着いたって感じね。
「お前、いつもこんな優雅な昼飯食ってんの?」
「いつも、というわけではないですよ。
ですが、まあ、基本的にはそうですね。」
「文芸部って火気厳禁とかじゃねーのか?
火事になったりするかもしれねーし。」
「それだけ私の人柄が信用されているということですよ。」
「……へぇ~。」
その顔は信用していないようね。
本当に生活指導の先生公認なのに。
ボリボリとビスケットを貪る先生の横で、さっさと弁当をたいらげた私は、本棚からタウ○ページを持ってくる。
「何してんだ?」
「業者を呼んでドアを直してもらうんです。」
「ああ……。」
ドアは無理矢理開けられたらしく、鍵の部分がひしゃげて歪んでしまっている。
あんなになるなんてどんな馬鹿力で開けたのかしらね……。
業者の方は放課後には来てくれるらしく、私は弁当箱と食器を片すと、すっくと立ち上がった。
「じゃあ教室に戻りましょうか。」
「あれ、多々良……?
そっち窓……。」
「変態をもう一度目にするくらいなら窓から脱出した方がましですね。
幸いなことに一階ですし。」
「うん……そっか。」
窓をまたいで中庭に降り、渡り廊下まで走る。
なんだかんだ言っていた先生も、結局私についてきていた。
本当は中からキチンと戸締りしてほしかったけど、仕方ないわね。
半日くらいなら、平気でしょう。
「今日は黒子君が遊びに来なくて助かったわね……。」
しみじみと、そう呟いた。
先生には、アイツをどうにかすることはできなかった。」
「……ちっ。
役に立ちませんね。
この間のマドレーヌ返していただけませんか?」
「もう食っちまったに決まってんだろ……。」
昼休み、伊達先生に呼び出されて、状況説明を受けた。
「仕方ねーだろ……。
多々良にだって都合があるんだから邪魔しちゃダメだろー、って言ったら、じゃあ学校が終わるまで待ちますって言うんだもん。」
「男が『もん』とか言わないでください。
気色悪い……。
あとあの変態君の声真似が地味に似てるのもムカつきます。」
傷付いて泣き真似をするフリをする伊達先生は無視して、真っ直ぐに部室に向かった。
部室に鍵は掛けてあるけど……、ドアを見るとガッツリ壊されていた。
額に浮かぶ血管を見て、伊達先生ヤローが一歩後退る。
そのまま、力任せにドアを開けると、部室の中には最悪の光景が広がっていた。
「あ、ああ……!!
この椅子に姐さんが座ってるんだ!!
心なしか良い匂いがする……!
はぁっ、はあっ……!!」
「……伊達先生。」
「はい?」
「先生が黙っていてくれれば、私は完全犯罪を行えます。」
「それはちょっと無理だな。」
「あっ!姐さん!!
待ってたんすよ!!
授業終わったんすか!?」
尻尾を振りながら近付いてきた変態に、躊躇うことなくアッパーを極めた。
「ぎゃうんっ!?」
「すげー……男3人掛かりで勝てなかった不良をアッパーで……。」
「その目の痣……『コレ』にやられたんですか?」
「そうだけど……。
最早人間としても扱ってあげないんだな……。」
こんな変態、『コレ』で十分よ。
私のアッパーで、地に膝を付いた変態。
これ以上文芸部の部室にはいられたくないし、さっさと出ていってもらうことにしましょう。
「不快だから私の前から姿を消しなさい変態。」
「そ、そんなことっ!
言わないでくださいよぉ~!!」
「なんでちょっと嬉しそうなんだ。」
「ここは私の城なんだから、許可なく立ち入るどころか破壊行為までした虫に拒否権なんかないわ。
さっさと出ていけ。」
「はひぃぃい!!」
「人間って、ここまで堕ちれるんだな……。」
嬉しそうに頬を上気させて摩り寄ってくる変態を、蹴って追い出す。
「これ以上私の人生における貴重な時間を奪わないで。」
「まっ、待ってくらさいご主人様ぁ~!!」
「姐さんじゃなかったの?
節操の無い男ね。」
「ごめんなさい姐さん!
オレ、姐さんの犬として一生側にお仕えしたいんですよ!!」
「蜘蛛並みにも役に立たないグズが、犬に失礼だと思わないの?
そこで犬に土下座して謝ったら?」
「ごめんなさいお犬様ぁ!!」
先生をとりあえず部室の中に入れて扉を閉める。
大至急は本やデータを弄られてないか調べることね。
「なあ多々良。
お前、あれどうするんだ。
端から見るとしっかりSM成立してたけど。」
「は?SM?
ただ謝らせていただけなのにどこがSMですか。
あんまりしつこいようなら警察に突き出すだけですよ。」
「うん安定の天然サドだな。
先生一周回って安心したぜ。」
ふむ、ざっと見ただけだけど、本やパソコンは弄られてないみたいね。
さっき匂いを嗅がれていた椅子は棄てるとして、今日の放課後は全体を掃除することにしましょう。
アレにベタベタ触られたまま放ったらかしておくのは嫌だし。
「さて、じゃあ私はお弁当にします。
先生はどうなさいますか?」
「オレは……あ、今日弁当忘れて学食行こうと思ってたんだけど……。
面倒くせぇ……。
なんか気力が尽きた気がする。」
「ちょっとしたお菓子ならありますよ。
食べていかれますか?」
「あ、いいの?
ラッキー!」
まあ、アレ押し付けちゃったわけだし、お菓子くらいまた買うなり作るなりすれば良いからね。
「紅茶でよろしいですか?」
「え、紅茶もあるの?
スゲーな、文芸部。」
ミネラルウォーターをヤカンに入れてお湯を沸かす。
その間に引き出しからお菓子を出して机に乗せた。
私は弁当を広げる。
そこで丁度沸いたお湯を使ってティーポットを温めて……。
紅茶を入れる詳しい手順は省略しましょうか。
長くなるものね。
「どうぞ。」
「あ、どうも。」
自分の分の紅茶を置き、椅子に(もちろん棄てる予定のものとは別の椅子に)座ったところで1つ息を吐いた。
やっと落ち着いたって感じね。
「お前、いつもこんな優雅な昼飯食ってんの?」
「いつも、というわけではないですよ。
ですが、まあ、基本的にはそうですね。」
「文芸部って火気厳禁とかじゃねーのか?
火事になったりするかもしれねーし。」
「それだけ私の人柄が信用されているということですよ。」
「……へぇ~。」
その顔は信用していないようね。
本当に生活指導の先生公認なのに。
ボリボリとビスケットを貪る先生の横で、さっさと弁当をたいらげた私は、本棚からタウ○ページを持ってくる。
「何してんだ?」
「業者を呼んでドアを直してもらうんです。」
「ああ……。」
ドアは無理矢理開けられたらしく、鍵の部分がひしゃげて歪んでしまっている。
あんなになるなんてどんな馬鹿力で開けたのかしらね……。
業者の方は放課後には来てくれるらしく、私は弁当箱と食器を片すと、すっくと立ち上がった。
「じゃあ教室に戻りましょうか。」
「あれ、多々良……?
そっち窓……。」
「変態をもう一度目にするくらいなら窓から脱出した方がましですね。
幸いなことに一階ですし。」
「うん……そっか。」
窓をまたいで中庭に降り、渡り廊下まで走る。
なんだかんだ言っていた先生も、結局私についてきていた。
本当は中からキチンと戸締りしてほしかったけど、仕方ないわね。
半日くらいなら、平気でしょう。
「今日は黒子君が遊びに来なくて助かったわね……。」
しみじみと、そう呟いた。