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私は自分を常識人と信じています。
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「多々良さん、おはようございます。」
「あら、おはよう黒子君。」
翌日の朝の通学路、珍しく黒子君と一緒になった。
今日の授業のこととか、バスケ部のこととか、面白かった本のことか。
二人並んで歩きながら、とりとめのない話をする。
朝から黒子君と一緒に登校なんて……まるで夢のようだわ。
「あの、多々良さん。
後ろから誰かがずっとついてきているんですけど……。」
「気のせいよ。」
「そう、ですか?」
ただし、あの男がいなければだけどね!!
昨日私が脅した……もとい、すこぉしお願い事を頼んだ彼は、あれからずっと私に付きまとって来ていた。
なんでも、
「姐さんの蹴り、オレ痺れました!!」
「オレ、今まで気付かなかったけど……、さっきの蹴りとか、すごくビリビリきて……!!」
「もっと……、もっと激しくお願いします!!」
どうやら新たな世界の扉を開いてしまったらしい。
とりあえず、お願い事を繰り返すと、すぐに行ってきます、とか言ってすっ飛んで行ったので、その隙に家に帰った。
だが家の場所も学校の場所も、どうやって調べたんだか知らないが、知っていたらしい。
こうして付きまとわれる羽目になったのだった。
「でもなんだか、こっちを見てます。」
「気のせいじゃないかしら?」
「そう、でしょうか?」
あーいうのは無視するに限るわ。
そのうち飽きていなくなるわよ。
……いなくなるわよ、きっと。
「それより、今日の数学、テストだったわよね。」
「あ、そうでしたね。」
「数学の先生、私嫌いだわ。
なんだか生徒を見下しているような態度が。」
「僕は数学自体が苦手です。」
黒子君は文系なのね。
私は苦手科目は特にないから、勉強については何も心配事はないわ。
その事については頭よく生んでくれた親に、感謝してなくもないけど……。
「姐さんの隣に……あの野郎……。
くそっ……オレも、隣に……!!」
……どうしましょう、後ろの電柱の影から歯軋りの音が聞こえてくるわ。
こ、校門を抜ければ、ついてこないわよね。
ドキドキしながら校門を抜ける。
登校する生徒を見ていた生活指導の先生に会釈して通り過ぎる。
暫く歩いた時、だった。
「おいコラお前!
うちの学校の生徒じゃないな!!」
「うるせー!
オレは今日からこの学校の生徒になる!!」
「意味わかんねーこと言ってねーで出ていけ!!」
さすが毛利先生(生活指導の先生)!!
心の中でひっそりガッツポーズ。
コレで快適に学校生活を過ごせるわ。
「あ、黒子君。
私は今から職員室に行くから、また後でね。」
「はい、それではまた。」
昇降口で黒子君と別れ、職員室による。
黒子君の姿が見えなくなってすぐに顔が不機嫌そうになるのは、さすが私と言えるかもしれない。
なんとか笑顔を取り繕っていたせいで引き攣る頬をむにむにとマッサージする。
ふぅと、一息深呼吸してから、職員室に入った。
「失礼します。
伊達先生はいらっしゃいますか?」
「どうした多々良ー?」
「面貸せ……じゃなくて少しお話よろしいでしょうか?」
「……うん、応接室でいい?」
「構いませんよ。」
なんで冷や汗かいてるのかしらね。
職員室を出て、応接室に入る。
応接室を多用しすぎて寧ろここじゃないと落ち着かないくらいね。
あ、でも部室には負けるけど。
「さて、まあ座ってください。」
「なあオイ、立場逆じゃないのか?」
「実は昨日のことなんですが。」
「もう始めるんだな?
先生のことは無視するんだな?」
「昨日また不良に絡まれまして、まあ、上手く退治はしたのですけれども。
なぜだか懐かれてしまってとても困っているんです。」
「へーそーなんだー。」
「真面目に聞いてくださいよ。
だから女の人にことごとくフラれるんです。
聞き下手の男はモテませんよ。」
「おまっ!自分のこと棚にあげて!!」
まったくコレだから器の小さい男ってのは……。
やれやれとため息をついて、私は話を戻す。
「それで、そいつが鬱陶しいので先生の方から付き纏わないようにガツンと一言言ってほしいと思いまして。」
「しかたねーなぁ。
で?どんなやつなんだ。」
「髪は金髪で長め……左の前髪はヘアピンで止めていました。
服装は黒の学ラン、ワイシャツ、そのしたに派手なTシャツ。
シルバーアクセサリーを大量につけている一目で不良とわかる風体です。
名前は……、」
「なあ多々良。
後ろ後ろ。」
「は?」
「後ろ、見てみろ。」
先生に促されるままに、後ろ……応接室の入り口を振り向く。
そこには……、
「姐さん!探したっす!!」
「……ではそろそろ朝のホームルームも始まる時間ですので、私は教室に戻りますね。
後は宜しくお願いします。」
「ほ、放置プレーっすか!?
さすが姐さん!痺れます!!」
「ねえ何あの変態君。
どうしたら不良があんなんになっちゃうの。」
「……後は宜しくお願いします。」
「それさっき聞いたから!!」
とにかくこの場から逃れたい。
それだけを考え、二人を応接室に置き去りにして、私は教室に戻った。
「あ、多々良さん。
ギリギリセーフですね。」
「そのようね。」
黒子君と二言三言言葉を交わし、席につく。
だがチャイムがなっても、伊達先生が現れることはなく。
「えー伊達先生は今、校内に現れた不審者の対応に追われていまして。
今日は私が代わりを勤めさせていただきます。」
代わりの先生がホームルームを取り仕切ることになったのだった。
「あら、おはよう黒子君。」
翌日の朝の通学路、珍しく黒子君と一緒になった。
今日の授業のこととか、バスケ部のこととか、面白かった本のことか。
二人並んで歩きながら、とりとめのない話をする。
朝から黒子君と一緒に登校なんて……まるで夢のようだわ。
「あの、多々良さん。
後ろから誰かがずっとついてきているんですけど……。」
「気のせいよ。」
「そう、ですか?」
ただし、あの男がいなければだけどね!!
昨日私が脅した……もとい、すこぉしお願い事を頼んだ彼は、あれからずっと私に付きまとって来ていた。
なんでも、
「姐さんの蹴り、オレ痺れました!!」
「オレ、今まで気付かなかったけど……、さっきの蹴りとか、すごくビリビリきて……!!」
「もっと……、もっと激しくお願いします!!」
どうやら新たな世界の扉を開いてしまったらしい。
とりあえず、お願い事を繰り返すと、すぐに行ってきます、とか言ってすっ飛んで行ったので、その隙に家に帰った。
だが家の場所も学校の場所も、どうやって調べたんだか知らないが、知っていたらしい。
こうして付きまとわれる羽目になったのだった。
「でもなんだか、こっちを見てます。」
「気のせいじゃないかしら?」
「そう、でしょうか?」
あーいうのは無視するに限るわ。
そのうち飽きていなくなるわよ。
……いなくなるわよ、きっと。
「それより、今日の数学、テストだったわよね。」
「あ、そうでしたね。」
「数学の先生、私嫌いだわ。
なんだか生徒を見下しているような態度が。」
「僕は数学自体が苦手です。」
黒子君は文系なのね。
私は苦手科目は特にないから、勉強については何も心配事はないわ。
その事については頭よく生んでくれた親に、感謝してなくもないけど……。
「姐さんの隣に……あの野郎……。
くそっ……オレも、隣に……!!」
……どうしましょう、後ろの電柱の影から歯軋りの音が聞こえてくるわ。
こ、校門を抜ければ、ついてこないわよね。
ドキドキしながら校門を抜ける。
登校する生徒を見ていた生活指導の先生に会釈して通り過ぎる。
暫く歩いた時、だった。
「おいコラお前!
うちの学校の生徒じゃないな!!」
「うるせー!
オレは今日からこの学校の生徒になる!!」
「意味わかんねーこと言ってねーで出ていけ!!」
さすが毛利先生(生活指導の先生)!!
心の中でひっそりガッツポーズ。
コレで快適に学校生活を過ごせるわ。
「あ、黒子君。
私は今から職員室に行くから、また後でね。」
「はい、それではまた。」
昇降口で黒子君と別れ、職員室による。
黒子君の姿が見えなくなってすぐに顔が不機嫌そうになるのは、さすが私と言えるかもしれない。
なんとか笑顔を取り繕っていたせいで引き攣る頬をむにむにとマッサージする。
ふぅと、一息深呼吸してから、職員室に入った。
「失礼します。
伊達先生はいらっしゃいますか?」
「どうした多々良ー?」
「面貸せ……じゃなくて少しお話よろしいでしょうか?」
「……うん、応接室でいい?」
「構いませんよ。」
なんで冷や汗かいてるのかしらね。
職員室を出て、応接室に入る。
応接室を多用しすぎて寧ろここじゃないと落ち着かないくらいね。
あ、でも部室には負けるけど。
「さて、まあ座ってください。」
「なあオイ、立場逆じゃないのか?」
「実は昨日のことなんですが。」
「もう始めるんだな?
先生のことは無視するんだな?」
「昨日また不良に絡まれまして、まあ、上手く退治はしたのですけれども。
なぜだか懐かれてしまってとても困っているんです。」
「へーそーなんだー。」
「真面目に聞いてくださいよ。
だから女の人にことごとくフラれるんです。
聞き下手の男はモテませんよ。」
「おまっ!自分のこと棚にあげて!!」
まったくコレだから器の小さい男ってのは……。
やれやれとため息をついて、私は話を戻す。
「それで、そいつが鬱陶しいので先生の方から付き纏わないようにガツンと一言言ってほしいと思いまして。」
「しかたねーなぁ。
で?どんなやつなんだ。」
「髪は金髪で長め……左の前髪はヘアピンで止めていました。
服装は黒の学ラン、ワイシャツ、そのしたに派手なTシャツ。
シルバーアクセサリーを大量につけている一目で不良とわかる風体です。
名前は……、」
「なあ多々良。
後ろ後ろ。」
「は?」
「後ろ、見てみろ。」
先生に促されるままに、後ろ……応接室の入り口を振り向く。
そこには……、
「姐さん!探したっす!!」
「……ではそろそろ朝のホームルームも始まる時間ですので、私は教室に戻りますね。
後は宜しくお願いします。」
「ほ、放置プレーっすか!?
さすが姐さん!痺れます!!」
「ねえ何あの変態君。
どうしたら不良があんなんになっちゃうの。」
「……後は宜しくお願いします。」
「それさっき聞いたから!!」
とにかくこの場から逃れたい。
それだけを考え、二人を応接室に置き去りにして、私は教室に戻った。
「あ、多々良さん。
ギリギリセーフですね。」
「そのようね。」
黒子君と二言三言言葉を交わし、席につく。
だがチャイムがなっても、伊達先生が現れることはなく。
「えー伊達先生は今、校内に現れた不審者の対応に追われていまして。
今日は私が代わりを勤めさせていただきます。」
代わりの先生がホームルームを取り仕切ることになったのだった。