突撃!隣の浮気現場!!
「……これ、ネクタイピン?」
「……」
スクアーロを落ち着かせ、3人は近くの人気のない道の端で、立ったまま話をしていた。
ディーノが見ているネクタイピンは、さっきスクアーロに投げ付けられた、小さな箱の中に入っていた物だった。
ゴールドの、シンプルだが美しいデザインの物だ。
「もしかして、オレに?」
「さっきからそう言ってんだろうがぁ」
「……誕生日プレゼント?」
「……そうだよ、悪いかよ」
「もしかして、その相談をシャマルにしてたのか!?」
「……ろくに役に立たなかったがなぁ」
二人でお茶をしたあの喫茶店で、ディーノ達には声が聞こえなかったが、スクアーロはその時、シャマルに相談を持ち掛けていた。
二人が出会ってから1年と少し。
まだ誕生日当日ではないが、彼女なりにディーノの誕生日をちゃんと祝ってやりたかったらしい。
「誰かの誕生日を祝うとか、したことねぇから、……相談したってのにあのクソオヤジ、マジで役に立たねぇ」
「……シャマルはなんて?」
「……『プレゼントは、わ・た・し♡って言えばどんな男でも絶対喜ぶ』って」
「あー……、シャマルらしいな」
「……だから、自分で選んだ。シャマルの言った言葉を、言った方が良かったか?」
「……いや、どんな形だって、お前が祝ってくれようとしたってだけで、オレは嬉しい。でも……!」
「い゙っ!?」
「それでもシャマルとデートしたのは許せません!」
「っ……ただの仕事だぁ!!」
「それでも駄目!許さない!」
ごちんっと鈍い音を立てて、ディーノの拳がスクアーロの脳天に落ちる。
「今後一切、シャマルとデートなんてすんなよ!」
「……言われなくてもしねぇよ。そもそもあんなのデートじゃねぇし」
「よし、じゃあ、許す」
「っ……!撫でるなぁ!!」
直ぐにディーノはにっと笑って、ぐしぐしとスクアーロの頭を撫でる。
言葉では嫌がりながらも、スクアーロはその手を振り払うことはしなかった。
バカップルだ、末永く爆発しろ。
ロマーリオの心中はその一言に尽きる。
「じゃあ、今日の事はこれでチャラな!そんで、オレの誕生日当日は、オレとデートすること!」
「は……は?」
「シャマルに手伝ってもらってちょっとは仕事減ったんだろ?ならデートくらい行けるよな」
「で、でも……」
「でもも何もない!行くんだ!」
「……おう」
キリッと言い放ったディーノ。
相手の事を想いつつも、結構自分勝手に行動する自由なところは、お互い似ているなぁ、とロマーリオは思っていたりする。
「じゃあ、ヴァリアーの奴らが待ってるんだろ?早く行こうぜ、スペルビ!」
「っ!……ん゙、行こーぜ、ディーノ」
二人は仲良く手を繋いで歩き出す。
そんな彼らを見て、ロマーリオは大きなため息を吐いた。
あんたら、オレの事忘れてるだろう。
やれやれと肩を竦めて、ロマーリオは彼らの少し後ろを歩いていったのだった。
「……」
スクアーロを落ち着かせ、3人は近くの人気のない道の端で、立ったまま話をしていた。
ディーノが見ているネクタイピンは、さっきスクアーロに投げ付けられた、小さな箱の中に入っていた物だった。
ゴールドの、シンプルだが美しいデザインの物だ。
「もしかして、オレに?」
「さっきからそう言ってんだろうがぁ」
「……誕生日プレゼント?」
「……そうだよ、悪いかよ」
「もしかして、その相談をシャマルにしてたのか!?」
「……ろくに役に立たなかったがなぁ」
二人でお茶をしたあの喫茶店で、ディーノ達には声が聞こえなかったが、スクアーロはその時、シャマルに相談を持ち掛けていた。
二人が出会ってから1年と少し。
まだ誕生日当日ではないが、彼女なりにディーノの誕生日をちゃんと祝ってやりたかったらしい。
「誰かの誕生日を祝うとか、したことねぇから、……相談したってのにあのクソオヤジ、マジで役に立たねぇ」
「……シャマルはなんて?」
「……『プレゼントは、わ・た・し♡って言えばどんな男でも絶対喜ぶ』って」
「あー……、シャマルらしいな」
「……だから、自分で選んだ。シャマルの言った言葉を、言った方が良かったか?」
「……いや、どんな形だって、お前が祝ってくれようとしたってだけで、オレは嬉しい。でも……!」
「い゙っ!?」
「それでもシャマルとデートしたのは許せません!」
「っ……ただの仕事だぁ!!」
「それでも駄目!許さない!」
ごちんっと鈍い音を立てて、ディーノの拳がスクアーロの脳天に落ちる。
「今後一切、シャマルとデートなんてすんなよ!」
「……言われなくてもしねぇよ。そもそもあんなのデートじゃねぇし」
「よし、じゃあ、許す」
「っ……!撫でるなぁ!!」
直ぐにディーノはにっと笑って、ぐしぐしとスクアーロの頭を撫でる。
言葉では嫌がりながらも、スクアーロはその手を振り払うことはしなかった。
バカップルだ、末永く爆発しろ。
ロマーリオの心中はその一言に尽きる。
「じゃあ、今日の事はこれでチャラな!そんで、オレの誕生日当日は、オレとデートすること!」
「は……は?」
「シャマルに手伝ってもらってちょっとは仕事減ったんだろ?ならデートくらい行けるよな」
「で、でも……」
「でもも何もない!行くんだ!」
「……おう」
キリッと言い放ったディーノ。
相手の事を想いつつも、結構自分勝手に行動する自由なところは、お互い似ているなぁ、とロマーリオは思っていたりする。
「じゃあ、ヴァリアーの奴らが待ってるんだろ?早く行こうぜ、スペルビ!」
「っ!……ん゙、行こーぜ、ディーノ」
二人は仲良く手を繋いで歩き出す。
そんな彼らを見て、ロマーリオは大きなため息を吐いた。
あんたら、オレの事忘れてるだろう。
やれやれと肩を竦めて、ロマーリオは彼らの少し後ろを歩いていったのだった。