misyou.go様(群青主原作トリップ)
「……ん、ここは?」
「スクアーロ!無事か!?」
「うお"!ディーノ?」
突然煙に包まれたと思った、直後、目を開けるとそこにはディーノと沢田が心配そうに覗き込んでくる姿があった。
今にも泣きそうな顔で抱きついてきたディーノを受け止めて、オレはようやく元いた場所に帰ってこれたのだと思い知る。
「もう、どうなることかと思ったんだからなー!」
「ゴメンねスクアーロ、ランボの奴は叱っといたし、10年バズーカも直しておいたから、もう大丈夫だよ!」
「あ、ああ……そうかぁ」
「怪我とかないか!?一週間も行方不明でめちゃくちゃ心配したんだからな……‼」
「お"わっ、ここで泣くな馬鹿!」
ぐすぐすと鼻を鳴らし始めたディーノに気を使って、沢田がそっと部屋を出ていく。
まさかこんなに心配してくれたとは思わなかった。
向こうでザンザスに優しくしてもらったり、変なあだ名で呼ばれたりして舞い上がっていた自分を呪う。
少し固い髪を撫でてやりながら、ディーノの首筋に顔を寄せた。
「ディーノ、たくさん心配してくれたんだなぁ」
「当たり前だろ!一体どこ行っちまってたんだよ……」
「……まあ、オレに所縁のある人に会ってた、つーか……」
「訳わかんねー……」
ぐりぐりと肩に頭を押し付けてこられて、くすぐったさに少し笑う。
その時、ふと思い付いたことを口にした。
「なあ」
「ん、なんだ?」
「オレのこと……ーーって呼んで」
「へ?」
「良いから」
「お、おう……」
ディーノは少し体を放して、不思議そうな顔をしている。
そりゃあ、突然言われれば驚くよな。
困惑した面持ちで、ディーノは囁くように呟いた。
「プリンチペッサ……?」
「……くく、本当、オレには似合わねぇ」
「んー、どっちかってーとスクアーロはキャバッロアンルゥリーって感じだ」
「てめぇ、誰が暴れ馬だぁ」
「オレだけが御せる」
「オレが馬なら主はザンザスだけだよ」
「ちぇっ」
拗ねて唇を尖らせるディーノに、また笑みが溢れた。
こつりと額をくっつけて、オレは目をつぶる。
「ディーノ、オレのベッラ」
「な、なんだよ突然」
「呼んでみたかっただけだぁ」
「……男に使う言葉じゃねーよ」
「拗ねんなって」
くつくつと笑うと、不満そうに頬をつねられた。
やっぱり、こんな呼び方は自分達らしくない。
……まあ、ごくたまには、あんな風に呼ばれることも満更じゃあねぇが。
「やっぱり名前で呼んでほしいなぁ」
「……スクアーロ?」
「ん"?」
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫」
オレだけをスクアーロとして見てくれている人がいることが、とても嬉しいと思った。
そんな、なんてことのない日常。
戻ってしばらくは、あのスクアーロのことも思い出したりしていたけれど、時が経つ内にそれも、記憶の彼方に消えていった。
「スクアーロ!無事か!?」
「うお"!ディーノ?」
突然煙に包まれたと思った、直後、目を開けるとそこにはディーノと沢田が心配そうに覗き込んでくる姿があった。
今にも泣きそうな顔で抱きついてきたディーノを受け止めて、オレはようやく元いた場所に帰ってこれたのだと思い知る。
「もう、どうなることかと思ったんだからなー!」
「ゴメンねスクアーロ、ランボの奴は叱っといたし、10年バズーカも直しておいたから、もう大丈夫だよ!」
「あ、ああ……そうかぁ」
「怪我とかないか!?一週間も行方不明でめちゃくちゃ心配したんだからな……‼」
「お"わっ、ここで泣くな馬鹿!」
ぐすぐすと鼻を鳴らし始めたディーノに気を使って、沢田がそっと部屋を出ていく。
まさかこんなに心配してくれたとは思わなかった。
向こうでザンザスに優しくしてもらったり、変なあだ名で呼ばれたりして舞い上がっていた自分を呪う。
少し固い髪を撫でてやりながら、ディーノの首筋に顔を寄せた。
「ディーノ、たくさん心配してくれたんだなぁ」
「当たり前だろ!一体どこ行っちまってたんだよ……」
「……まあ、オレに所縁のある人に会ってた、つーか……」
「訳わかんねー……」
ぐりぐりと肩に頭を押し付けてこられて、くすぐったさに少し笑う。
その時、ふと思い付いたことを口にした。
「なあ」
「ん、なんだ?」
「オレのこと……ーーって呼んで」
「へ?」
「良いから」
「お、おう……」
ディーノは少し体を放して、不思議そうな顔をしている。
そりゃあ、突然言われれば驚くよな。
困惑した面持ちで、ディーノは囁くように呟いた。
「プリンチペッサ……?」
「……くく、本当、オレには似合わねぇ」
「んー、どっちかってーとスクアーロはキャバッロアンルゥリーって感じだ」
「てめぇ、誰が暴れ馬だぁ」
「オレだけが御せる」
「オレが馬なら主はザンザスだけだよ」
「ちぇっ」
拗ねて唇を尖らせるディーノに、また笑みが溢れた。
こつりと額をくっつけて、オレは目をつぶる。
「ディーノ、オレのベッラ」
「な、なんだよ突然」
「呼んでみたかっただけだぁ」
「……男に使う言葉じゃねーよ」
「拗ねんなって」
くつくつと笑うと、不満そうに頬をつねられた。
やっぱり、こんな呼び方は自分達らしくない。
……まあ、ごくたまには、あんな風に呼ばれることも満更じゃあねぇが。
「やっぱり名前で呼んでほしいなぁ」
「……スクアーロ?」
「ん"?」
「本当に大丈夫か?」
「大丈夫」
オレだけをスクアーロとして見てくれている人がいることが、とても嬉しいと思った。
そんな、なんてことのない日常。
戻ってしばらくは、あのスクアーロのことも思い出したりしていたけれど、時が経つ内にそれも、記憶の彼方に消えていった。