「……へぇ、そりゃあ賑やかでいい夢だね♪
骸クンが何かしたのかなぁ？」
「素敵な夢だったんですね。
私も同じ夢を見てみたいです。」

不思議な夢を見たその日、ユニと白蘭の家を訪ねたオレは、その夢のことを話した。
不思議と普段見る夢と違って、その夢は鮮明に記憶に残っている。

「でも、ディーノクンも酷いよねぇ。
折角ならちゃんと会ってから帰れば良いのに♪」
「んﾞ……でもあれくらいで丁度良かった。
マトモに顔合わせてたら、ちょっと戻ってこられなくなってた気がする。」
「……ふふ、そうだね♪」

もしもあの時、アイツをしっかり見てしまっていたのなら、オレは歩けなくなってしまう、立てなくなってしまう……。
名残惜しくて、愛おしくて、立ち直れなくなりそうだと思った。
だからきっと、あれくらいが、丁度いい。

「そう言えばさぁ、スクちゃんとディーノクンって、真剣勝負とかしたことあるの？」
「そう言えば……私も見たことがありませんね……。」
「……まあ、何回かはしたことあるぜ。」

二人に言われて、大昔のことを思い返す。
まだ、アイツと過ごした日々が思い返せる。
それだけのことが、なんだか酷く、嬉しく思えて仕方がなかった……。

「そうだなぁ、例えばあの時は……」