夏目鬼灯様その2(群青×)
□第4ステージ 1回戦 VS波風ミナト
「ヘイヘイヘーイ、やって参りましたNINJAステージ……こちらはー……えーと、演習場です。」
「棒読みじゃん!
自分から始めといて何でやる気なくなってるのさ!?」
ここは木ノ葉の里、演習場。
骸は何故かやる気無さそうに、有幻覚で作ったソファーにうつ伏せに寝てごろごろと寛いでいる。
スクアーロと綱吉の額に血管が浮いているように見えるのは、恐らく見間違いではないだろう。
「さて、次の対戦相手はこちらです。」
ぶらぶらと手を振る。
それと同時に現れた人々を見て、スクアーロはあからさまに嫌そうな顔をした。
「げ……ミナト、と、仲良し3人組。」
「「誰が仲良しだ!」」
「え……コウヤ君?え?イケメン?」
「ん、えーっと……これはどういう状況なのかな……?」
忍者の里……その中でスクアーロが今のところまともに絡んだことがあるのは、ミナト及びミナト班の面々と、他に挙げるとすればうちはフガクやその他諸々のオリジナルキャラクターのみである。
……イルカ?
彼はマスコットキャラクターである。
「じゃあガットネロ、ちゃっちゃと戦ってください。
僕はちょっと寝てますから。」
「おい、てめぇオレにぶっ殺されたいようだなぁ?」
「クフフまさか、仕方ありませんねちゃんと起きて見ていてあげますよだからその剣降ろしてくださいってば。」
「チッ!」
骸の首元に突き付けていた剣を降ろして、スクアーロは揃って並び、こちらの様子を窺っていたミナト班に視線を向けた。
「取り合えず、カカシオビトリンはすぐに倒せるから……」
「ちょっとそれどういう意味なの?」
「まあまあ……。」
「コウヤの言うことだし。」
「君達なんか悟ってるね……。」
「取り合えずミナト、さっさとやるぞ。
オレは早く帰りたい。」
「なんか納得いかないけど……ん!良いよ、戦おう!」
ご都合主義上等、話はあっという間に纏まって、スクアーロVSミナトの戦いがついに始まったのであった。
* * *
「それでは……はじめー。」
「ほんっとやる気ないね!」
やる気のない骸の合図を聞いて、ミナトとスクアーロは真剣な表情を浮かべて向かい合う。
先程までとは違い、どちらも中々動かない。
「本当にコウヤ君、だよね?
なんかオレが知ってる姿からは、だいぶ成長しているみたいなんだけど?」
「あ゙?まぁなぁ。
イケメンだろ?」
「イケメンって言うより、美人さんだね。
君がそんなに成長してくれて、オレも嬉しいよ、ん。」
「は……戯言を……。」
会話の間も、お互いに視線は逸らさない。
ほんの僅かな隙に、何をされるのかわかったものではない。
そう考えれば、気は抜けない。
「……ずっとこうしててもキリがないね。」
「はっ、ならお前から動いたらどうだぁ?」
「ん……じゃ、そうさせてもらう、よっ!」
ミナトが独特な形のクナイを投げる。
投げたと同時に印を結んだのを見て、スクアーロもまた動き出した。
クナイから遠ざかるために、投擲用ナイフを投げて弾く。
甲高い金属音が、演習場の張り詰めた空気を揺らす。
気付けば骸達の目の前から、二人の姿は掻き消えていた。
「ど、どこに行ったの!?」
「……クフ、上か。」
骸の言葉を聞いた面々が上を見る。
そこでは銀色と黄色の閃光がぶつかり合っていた。
スクアーロの水遁がクナイを包み込んで、空中を薙ぐ。
宙に浮いたまま、飛雷神の術で飛んだミナトは、スクアーロの下にいる。
風のチャクラを練って、印を組み、ミナトは大きく息を吸う。
「風遁、気流乱舞!」
「チッ!」
スクアーロの体を、突風の波が襲う。
様々な方向から吹き乱れる風に流されないように、近くの木の枝にワイヤーをくくりつけて掴まるが、空中では自由が聞かない上に、片手が塞がっていては印も結べない。
風遁には雷遁……だが、スクアーロには雷遁の能力はない。
万事休すだろうか、全員がそう思った、その瞬間、スクアーロの体が煙に包まれて消えた。
「ん!影分身だね!」
「いきなり生身で突っ掛かれるほど、オレは強くねぇからなぁ!!」
地面に着地したミナトの下から、腕が1本、土を割って伸びた。
土遁で地面に隠れて、影分身と戦わせて情報収集……。
スクアーロらしい慎重な戦い方だ。
「もらった……!」
「甘いよ!」
ひゅっと飛んだミナトの姿は、最初に弾き飛ばしたクナイの場所へと現れた。
ちょうど、地面から出てきたスクアーロの真後ろである。
「っ!土遁・地動核!!」
「わっ……と!?」
ミナトに近付かれるよりも早く、スクアーロが印を結んで地面を激しく隆起させる。
バランスを崩したミナトに素早く近付いたスクアーロが、袖から出したクナイを突き付け、そして……
「ん!オレの勝ちだね!」
「っ……てめぇも影分身かよ……。」
スクアーロの後ろに立ったミナトが、そのうなじにクナイを突き付けていた。
そのスクアーロの前にも、にっと笑うミナトの姿がある。
影分身で様子を窺っていたのは、ミナトもまた同じだったらしい。
「勝者、波風ミナト!
この勝負はガットネロの負けですざまーみろ!」
「さっきまでのやる気のなさはどこに言ったんだよ骸……。」
スクアーロの敗北のお陰でようやくテンションが元に戻ったのか、拳を天に突き上げて、骸は声高らかに宣言したのだった。
「ヘイヘイヘーイ、やって参りましたNINJAステージ……こちらはー……えーと、演習場です。」
「棒読みじゃん!
自分から始めといて何でやる気なくなってるのさ!?」
ここは木ノ葉の里、演習場。
骸は何故かやる気無さそうに、有幻覚で作ったソファーにうつ伏せに寝てごろごろと寛いでいる。
スクアーロと綱吉の額に血管が浮いているように見えるのは、恐らく見間違いではないだろう。
「さて、次の対戦相手はこちらです。」
ぶらぶらと手を振る。
それと同時に現れた人々を見て、スクアーロはあからさまに嫌そうな顔をした。
「げ……ミナト、と、仲良し3人組。」
「「誰が仲良しだ!」」
「え……コウヤ君?え?イケメン?」
「ん、えーっと……これはどういう状況なのかな……?」
忍者の里……その中でスクアーロが今のところまともに絡んだことがあるのは、ミナト及びミナト班の面々と、他に挙げるとすればうちはフガクやその他諸々のオリジナルキャラクターのみである。
……イルカ?
彼はマスコットキャラクターである。
「じゃあガットネロ、ちゃっちゃと戦ってください。
僕はちょっと寝てますから。」
「おい、てめぇオレにぶっ殺されたいようだなぁ?」
「クフフまさか、仕方ありませんねちゃんと起きて見ていてあげますよだからその剣降ろしてくださいってば。」
「チッ!」
骸の首元に突き付けていた剣を降ろして、スクアーロは揃って並び、こちらの様子を窺っていたミナト班に視線を向けた。
「取り合えず、カカシオビトリンはすぐに倒せるから……」
「ちょっとそれどういう意味なの?」
「まあまあ……。」
「コウヤの言うことだし。」
「君達なんか悟ってるね……。」
「取り合えずミナト、さっさとやるぞ。
オレは早く帰りたい。」
「なんか納得いかないけど……ん!良いよ、戦おう!」
ご都合主義上等、話はあっという間に纏まって、スクアーロVSミナトの戦いがついに始まったのであった。
* * *
「それでは……はじめー。」
「ほんっとやる気ないね!」
やる気のない骸の合図を聞いて、ミナトとスクアーロは真剣な表情を浮かべて向かい合う。
先程までとは違い、どちらも中々動かない。
「本当にコウヤ君、だよね?
なんかオレが知ってる姿からは、だいぶ成長しているみたいなんだけど?」
「あ゙?まぁなぁ。
イケメンだろ?」
「イケメンって言うより、美人さんだね。
君がそんなに成長してくれて、オレも嬉しいよ、ん。」
「は……戯言を……。」
会話の間も、お互いに視線は逸らさない。
ほんの僅かな隙に、何をされるのかわかったものではない。
そう考えれば、気は抜けない。
「……ずっとこうしててもキリがないね。」
「はっ、ならお前から動いたらどうだぁ?」
「ん……じゃ、そうさせてもらう、よっ!」
ミナトが独特な形のクナイを投げる。
投げたと同時に印を結んだのを見て、スクアーロもまた動き出した。
クナイから遠ざかるために、投擲用ナイフを投げて弾く。
甲高い金属音が、演習場の張り詰めた空気を揺らす。
気付けば骸達の目の前から、二人の姿は掻き消えていた。
「ど、どこに行ったの!?」
「……クフ、上か。」
骸の言葉を聞いた面々が上を見る。
そこでは銀色と黄色の閃光がぶつかり合っていた。
スクアーロの水遁がクナイを包み込んで、空中を薙ぐ。
宙に浮いたまま、飛雷神の術で飛んだミナトは、スクアーロの下にいる。
風のチャクラを練って、印を組み、ミナトは大きく息を吸う。
「風遁、気流乱舞!」
「チッ!」
スクアーロの体を、突風の波が襲う。
様々な方向から吹き乱れる風に流されないように、近くの木の枝にワイヤーをくくりつけて掴まるが、空中では自由が聞かない上に、片手が塞がっていては印も結べない。
風遁には雷遁……だが、スクアーロには雷遁の能力はない。
万事休すだろうか、全員がそう思った、その瞬間、スクアーロの体が煙に包まれて消えた。
「ん!影分身だね!」
「いきなり生身で突っ掛かれるほど、オレは強くねぇからなぁ!!」
地面に着地したミナトの下から、腕が1本、土を割って伸びた。
土遁で地面に隠れて、影分身と戦わせて情報収集……。
スクアーロらしい慎重な戦い方だ。
「もらった……!」
「甘いよ!」
ひゅっと飛んだミナトの姿は、最初に弾き飛ばしたクナイの場所へと現れた。
ちょうど、地面から出てきたスクアーロの真後ろである。
「っ!土遁・地動核!!」
「わっ……と!?」
ミナトに近付かれるよりも早く、スクアーロが印を結んで地面を激しく隆起させる。
バランスを崩したミナトに素早く近付いたスクアーロが、袖から出したクナイを突き付け、そして……
「ん!オレの勝ちだね!」
「っ……てめぇも影分身かよ……。」
スクアーロの後ろに立ったミナトが、そのうなじにクナイを突き付けていた。
そのスクアーロの前にも、にっと笑うミナトの姿がある。
影分身で様子を窺っていたのは、ミナトもまた同じだったらしい。
「勝者、波風ミナト!
この勝負はガットネロの負けですざまーみろ!」
「さっきまでのやる気のなさはどこに言ったんだよ骸……。」
スクアーロの敗北のお陰でようやくテンションが元に戻ったのか、拳を天に突き上げて、骸は声高らかに宣言したのだった。