夏目鬼灯様その2(群青×)

●第9回戦 スクアーロVSボンゴレボーイズ



「あんなところに笹川京子がぁ!」
「なにーっ!?」
「隙ありだドカス!」
「ぐぁあ!!」

笹川了平との勝負は一瞬で着いた。
スクアーロが了平の気を逸らした瞬間、あっという間にボディーブローが極り、了平はノックダウンされる。
呆然とする綱吉、骸の前で、スクアーロはばったりと倒れたのであった。

「だあー……疲れたぁ。
5分、いや、10分休ませろぉ……。」
「いくら回復してないからってそれはズルいでしょスクアーロ!!」
「くそっ……マフィアなんて所詮は卑怯者の集まりということですか……。」
「うるせぇ……素手の殴り合いで、オレと笹川が勝負になるわけねぇだろうがぁ。」

素手同士の戦いで、正面からぶつかり合って勝つ気は元からなかったようだ。
骸も骸で、大きくため息を吐いて座り込んだのであった。

「一方的にボコられるのを見るのも楽しいですが、それでは見栄えがありませんからね。
仕方ありません、少し休憩としましょう。」
「あ、オレ何か飲み物ほしい。」



―― 休憩時間 ――



「……結局30分休んじゃったね。」
「チョコが美味しいのが悪いのですよ。
では再開いたしましょう!
次の敵はこの人……。
雲雀恭也です!」
「げっ!ヒバリさんー!?」
「……よくわからないけど、そこの草食動物は僕に咬み殺してほしいみたいだね。」
「ち、違います!
ヒバリさんの敵は目の前ですって!」
「?」

骸の声に呼応して、何もなかった空間から雲雀恭也が出現する。
何度も見ているせいか、その光景には既に驚きなんて欠片も感じられなかった。
しかし、出てきた相手には驚きを隠せない。
あの戦闘狂、雲雀恭也が相手では、流石のスクアーロもボロボロにされるんじゃないのだろうか。
綱吉は恐る恐るスクアーロに向き直り、彼女の様子を観察した。

「雲雀かよ……。
まあいい、ちゃちゃっと終わらすぞぉ。」
「ワオ、簡単に僕に勝てるみたいな口振りするんだね。
良いよ、肉食動物。
ぼこぼこに咬み殺してあげる。」

嫌そうな口調とは裏腹に、顔は獰猛な笑みを浮かべていた。
まあ結局は、スクアーロも極度の戦闘狂だということなのだろう。
綱吉の吐いたため息と同時に、骸がスタートの合図を切ったのだった。

「それでは、始めです!
……と思いましたが、タイム!」
「うそぉ!」
「雲雀恭也がトンファーを使うのです。
あなたもトンファーで応戦してください。
はい、これをあげます。」
「マジかよ……。」

顔をひきつらせながらトンファーを受け取り、ゆっくりと雲雀に向き直る。

「……じゃ、気を取り直して始めようか。」
「お゙う、掛かってきやがれ、この野郎。」

改めて、二人の勝負が始まったのであった。
11/21ページ
スキ