鮫、帰らず
「代理戦争の最終日、スクアーロ本人から聞いた話だぞ」
そう前置きして、リボーンが話してくれた。
スクアーロ家は、昔はイタリアでも広く知られていた名家だったらしい。
金も、人脈も、権力も、持て余すほどに持っていた。
今でこそ、落ちぶれてしまったが、スクアーロの父親は不動産や株取引などで成功していたそうで、地元では知らぬ者がいない程の権力者でもあったそうだ。
「ここでは便宜上『父アーロ』と呼ぶことにするぞ」
「シリアス台無しー!!」
「でも分かりやすいのなー!」
「確かに、ちょっとムカつくくらい語呂が良いぜコラ!!」
父アーロには妻と息子が一人いた。
3人で幸せに暮らしていて、妻の腹には新しい命も宿っていた。
幸せの絶頂にいた彼ら、それをまず始めに突き落としたのは、一台のトラックだった。
「息子である『本当のスペルビ・スクアーロ』が、トラック事故で死んだんだぞ。ちなみに、その事故があったのはオレ達がアルコバレーノの呪いを受けた5年ほど後の事だった」
「それとアイツの事、関係があるんすか?」
「アリアリだぞ。チェッカーフェイスの話によれば、世界の歪みってのはアルコバレーノの世代交代の前後に現れるらしいからな」
「それだけ、アルコバレーノの力が強力だってことだな、コラ」
息子が死んだ。
その事だけでも、父アーロの心はボロボロになっていた。
しかし、それに更に追い討ちを掛ける出来事が起こる。
息子が死んだ、その翌日。
妻が産気付き、病院に担ぎ込まれた。
息子の死で、身重の身体に相当の負荷が掛かっていたのだろう。
心身虚弱に陥った彼女は、予定よりもだいぶ早くの出産をすることになる。
「子供は無事に生まれた。……だが、息子の死というストレス、出産による消耗。母親はそれに耐えきれずに、出産直後に死んだそうだ」
「父親は息子と妻を相次いで失うこととなった……。そう言うことですね、リボーン」
「ああ。残ったのは生まれたての娘一人だった」
「それが、オレ達の知ってるスクアーロだったんだね……?」
父アーロは絶望に打ちひしがれた。
人付き合いの嫌いな人だったそうで、頼れる友人もおらず、親族達は自分の財産を狙う敵にも等しい存在だった。
そんな彼が縋ったのは、頼ったのは、生まれて間もない己の娘だった。
彼は自分の心に空いた虚を埋めるように、娘に対して、息子の面影を求めた。
「父アーロが望んだのは、『死んだそのままの息子』だった。……いや、もっと分かりやすく言えば、娘を息子と思い込むことで、息子の死そのモノを否定しようとしたんだろう」
医者を脅して、書類上は男として届け出た。
自分の人脈と権力をありったけ使い、死んだ息子の存在を消し、新しく息子が産まれたことにした。
「……故に、彼女の名は『スペルビ』。自分の兄と、全く同一の名前を与えられたのですね……」
「それで、未来で白蘭はあんなことを言ってたのか……」
彼女は父の望むように育っていった。
強気でやんちゃで、元気な男の子。
だが時が経つに連れて、父アーロの望みはエスカレートしてゆく。
『自分の息子は何でも出来る』
『強くて、頭が良くて、器用で、親孝行な、完璧な男の子』
子供が思い描くスーパーマンのような、幼稚で陳腐な発想。
だが彼は、それを現実の娘に望んだ。
娘は必死に応えようとした。
だが当然、人間には限界というものがある。
得手不得手はあるし、才能のあるなしもあっただろう。
しかし父アーロは、『出来ないこと』を決して許さなかった。
「『クズみたいな父親だった』と。最後にスクアーロはそう言っていた。出来たときは尋常じゃないほどに誉めちぎってくれたが、出来なかったときは酷いものだったらしいぞ。無視もされたし、殴る蹴るも当たり前。酷いときは一日中小さな物置に閉じ込められて、飯ももらえなかった」
「……酷い」
そして父アーロは、スクアーロに多くの独善的な望みと、無茶な理想像を押し付けて、ある時フラりと死んでいった。
スクアーロが、12歳の時だった。
「12歳……」
「極限酷い父親だ!!」
「確かに酷い父親かもしれませんが……」
父アーロの心は、スクアーロが生まれたその時点で、既に回復不能なまでに壊れてしまっていたのだろう。
それを現世にギリギリで繋ぎ止めていたのが、スクアーロの存在だったのだ。
「同情するより他、ありません」
「そうだぞ。洗脳みたいにスペルビ・スクアーロの理想像を押し付けられてたとはいえ、スクアーロだって父親のことを愛してたんだろうし、父親の為に兄に成りきろうとしていたのも、確かなことだし、何より過ぎて終わっちまったことだ」
「オレ達が今から出来んのは、アイツの魂をかき集めて生き返らせて、無茶したことと、心配かけたことを思いっきり叱ってやるくらいだぜコラ!」
あの魂の欠片が、大人の男の姿をしていたのは、父親の理想をそのまま映した姿だったからだろう。
それはつまり、スクアーロがそうなりたいと望んでいたということだろう。
強欲なまでに強さを求め、男であることに拘っていたのは、何より一途に、父親から認められ、愛されたかったからなのだろう。
「……悲しい、ね」
「アイツは、いくら頑張っても、ずっと父親に見てもらえなかったんすかね……?」
「オレら、何も知らなかったんだな」
沈む並盛3人組、その横から、大声を張り上げたのは了平だった。
「確かに奴は今まで苦しんでいたのかもしれん!!だがこれからは、オレ達が奴を幸せにしてやれば良いのだ!!」
「お兄さん……!」
「故に!奴が目覚めたらオレは奴をボクシング部に勧誘するぞ!!」
「何でーーー!?」
「みんなで極限熱いボクシングをして笑顔になるのだ!!」
「あはは!先輩はこんなときでも変わらないっすねー!!」
「うるせーぞ芝生メット!!アイツはアレでも女なんだからボクシングは出来ねーだろうが!!」
「そもそも並中生じゃねーし、なにより大人だしな」
晴の守護者の名に恥じぬ、晴々しい太陽のような笑顔で言った了平に、それぞれから突っ込みの言葉が入る。
彼の結論は、一部はズレていたものの、全員概ね賛成の内容で、彼らはその結論に大きく頷き、そしてまずはあの部屋に戻ってスクアーロ本体の様子を見ようと、屋敷の中に戻っていった。
「……そういえば、京子ちゃんとハル、一目散に戻っていったけど、ちゃんとあの部屋に戻ってるかな」
「ダメツナと違って2人は方向音痴じゃねーから平気だと思うぞ」
「う、うるさいな!でもあの2人、未来でちょっとの間一緒にいただけなのに、スゴい懐いてるみたいだったよね……」
「羨ましーのか?」
「そ、そんなんじゃないって!!」
* * *
その頃、京子とハルはスクアーロの体が寝かされている、例の部屋の戸を開けて、中に飛び込んだところだった。
「スクアーロさんっ!!」
「はひっ!スクアーロさんの魂はどうなりましたか!?」
「お帰りなさい。上手くやったようだね。今さっき、新たに1つの魂が戻ってきたところだよ」
2人を出迎えたのは、寛いだ様子でワイングラスを揺らすチェッカーフェイスだった。
優しく微笑んで、ベッドの脇に2つの椅子を用意する。
そこに駆け寄り、京子とハルがスクアーロの顔を覗き込む。
初めに見たときよりは、顔色が良くなったように見える。
だがそれでもまだ、スクアーロの顔は土気色をしていた。
「……あと、何個の魂が残っているんですか?」
「あと4つだね」
「時間はどれくらい残っているんですか!?」
「あと20分って所だね。」
2人はスクアーロの手を握り締める。
どうか、どうか一刻も早くその目を開けてくれるように、一心に祈っていた。
祈って祈って、暫くして2人は前方から強い視線を感じる。
そこにいたのは……
「……。しし、お前ら、何してんだよ」
「んもうベルちゃんたら!女の子にケンカ売ったりしたら、またスクちゃんに怒られちゃうわよ!!」
「売ってねーし。ガンつけてるだけだし」
「ム……それって何か違うのかい?」
「どちらにしろ、スクアーロに叱られるのは確かだろうな」
既に1つの欠片を返し終えた、ヴァリアー一行がそこにいた。
ちなみにXANXUSはチェッカーフェイスの隣でウイスキーを煽っている。
どうやら2人で飲み比べをしているらしい。
呑気なことである。
「言っとくけど、スクアーロは王子のシショーなんだかんな」
「え……と、……え?」
「ス、スクアーロさんは誰かのとかじゃありません!!強いて言うならディーノさんのです!」
「はぁぁああ!?んなわけねーだろバカ女!!スクアーロがオレ達のこと捨ててあのバカ馬のところに行っちまうってのかよ!!」
「ハル、そんなこと言ってません!!でもでも!ディーノさんは本気でスクアーロさんにホの字な模様でした!!きっと2人はラブラブカップルなんです!!」
「しししっ!スクアーロがあの駄馬に興味あるわけねーし!そもそも王子がスクアーロのことアイツに渡すとか思ってんのかよ!!」
「だからスクアーロさんは誰かの物じゃないんです!!」
困ったような様子の京子にルッスーリア。
興味を示さないマーモンとレヴィ。
酒の肴として楽しんでいる様子のチェッカーフェイス。
煩わしそうに眉根を寄せるXANXUS。
この、ハルにとってかなり無謀なケンカは、綱吉達が駆けつけるまで続いたのだった。
そう前置きして、リボーンが話してくれた。
スクアーロ家は、昔はイタリアでも広く知られていた名家だったらしい。
金も、人脈も、権力も、持て余すほどに持っていた。
今でこそ、落ちぶれてしまったが、スクアーロの父親は不動産や株取引などで成功していたそうで、地元では知らぬ者がいない程の権力者でもあったそうだ。
「ここでは便宜上『父アーロ』と呼ぶことにするぞ」
「シリアス台無しー!!」
「でも分かりやすいのなー!」
「確かに、ちょっとムカつくくらい語呂が良いぜコラ!!」
父アーロには妻と息子が一人いた。
3人で幸せに暮らしていて、妻の腹には新しい命も宿っていた。
幸せの絶頂にいた彼ら、それをまず始めに突き落としたのは、一台のトラックだった。
「息子である『本当のスペルビ・スクアーロ』が、トラック事故で死んだんだぞ。ちなみに、その事故があったのはオレ達がアルコバレーノの呪いを受けた5年ほど後の事だった」
「それとアイツの事、関係があるんすか?」
「アリアリだぞ。チェッカーフェイスの話によれば、世界の歪みってのはアルコバレーノの世代交代の前後に現れるらしいからな」
「それだけ、アルコバレーノの力が強力だってことだな、コラ」
息子が死んだ。
その事だけでも、父アーロの心はボロボロになっていた。
しかし、それに更に追い討ちを掛ける出来事が起こる。
息子が死んだ、その翌日。
妻が産気付き、病院に担ぎ込まれた。
息子の死で、身重の身体に相当の負荷が掛かっていたのだろう。
心身虚弱に陥った彼女は、予定よりもだいぶ早くの出産をすることになる。
「子供は無事に生まれた。……だが、息子の死というストレス、出産による消耗。母親はそれに耐えきれずに、出産直後に死んだそうだ」
「父親は息子と妻を相次いで失うこととなった……。そう言うことですね、リボーン」
「ああ。残ったのは生まれたての娘一人だった」
「それが、オレ達の知ってるスクアーロだったんだね……?」
父アーロは絶望に打ちひしがれた。
人付き合いの嫌いな人だったそうで、頼れる友人もおらず、親族達は自分の財産を狙う敵にも等しい存在だった。
そんな彼が縋ったのは、頼ったのは、生まれて間もない己の娘だった。
彼は自分の心に空いた虚を埋めるように、娘に対して、息子の面影を求めた。
「父アーロが望んだのは、『死んだそのままの息子』だった。……いや、もっと分かりやすく言えば、娘を息子と思い込むことで、息子の死そのモノを否定しようとしたんだろう」
医者を脅して、書類上は男として届け出た。
自分の人脈と権力をありったけ使い、死んだ息子の存在を消し、新しく息子が産まれたことにした。
「……故に、彼女の名は『スペルビ』。自分の兄と、全く同一の名前を与えられたのですね……」
「それで、未来で白蘭はあんなことを言ってたのか……」
彼女は父の望むように育っていった。
強気でやんちゃで、元気な男の子。
だが時が経つに連れて、父アーロの望みはエスカレートしてゆく。
『自分の息子は何でも出来る』
『強くて、頭が良くて、器用で、親孝行な、完璧な男の子』
子供が思い描くスーパーマンのような、幼稚で陳腐な発想。
だが彼は、それを現実の娘に望んだ。
娘は必死に応えようとした。
だが当然、人間には限界というものがある。
得手不得手はあるし、才能のあるなしもあっただろう。
しかし父アーロは、『出来ないこと』を決して許さなかった。
「『クズみたいな父親だった』と。最後にスクアーロはそう言っていた。出来たときは尋常じゃないほどに誉めちぎってくれたが、出来なかったときは酷いものだったらしいぞ。無視もされたし、殴る蹴るも当たり前。酷いときは一日中小さな物置に閉じ込められて、飯ももらえなかった」
「……酷い」
そして父アーロは、スクアーロに多くの独善的な望みと、無茶な理想像を押し付けて、ある時フラりと死んでいった。
スクアーロが、12歳の時だった。
「12歳……」
「極限酷い父親だ!!」
「確かに酷い父親かもしれませんが……」
父アーロの心は、スクアーロが生まれたその時点で、既に回復不能なまでに壊れてしまっていたのだろう。
それを現世にギリギリで繋ぎ止めていたのが、スクアーロの存在だったのだ。
「同情するより他、ありません」
「そうだぞ。洗脳みたいにスペルビ・スクアーロの理想像を押し付けられてたとはいえ、スクアーロだって父親のことを愛してたんだろうし、父親の為に兄に成りきろうとしていたのも、確かなことだし、何より過ぎて終わっちまったことだ」
「オレ達が今から出来んのは、アイツの魂をかき集めて生き返らせて、無茶したことと、心配かけたことを思いっきり叱ってやるくらいだぜコラ!」
あの魂の欠片が、大人の男の姿をしていたのは、父親の理想をそのまま映した姿だったからだろう。
それはつまり、スクアーロがそうなりたいと望んでいたということだろう。
強欲なまでに強さを求め、男であることに拘っていたのは、何より一途に、父親から認められ、愛されたかったからなのだろう。
「……悲しい、ね」
「アイツは、いくら頑張っても、ずっと父親に見てもらえなかったんすかね……?」
「オレら、何も知らなかったんだな」
沈む並盛3人組、その横から、大声を張り上げたのは了平だった。
「確かに奴は今まで苦しんでいたのかもしれん!!だがこれからは、オレ達が奴を幸せにしてやれば良いのだ!!」
「お兄さん……!」
「故に!奴が目覚めたらオレは奴をボクシング部に勧誘するぞ!!」
「何でーーー!?」
「みんなで極限熱いボクシングをして笑顔になるのだ!!」
「あはは!先輩はこんなときでも変わらないっすねー!!」
「うるせーぞ芝生メット!!アイツはアレでも女なんだからボクシングは出来ねーだろうが!!」
「そもそも並中生じゃねーし、なにより大人だしな」
晴の守護者の名に恥じぬ、晴々しい太陽のような笑顔で言った了平に、それぞれから突っ込みの言葉が入る。
彼の結論は、一部はズレていたものの、全員概ね賛成の内容で、彼らはその結論に大きく頷き、そしてまずはあの部屋に戻ってスクアーロ本体の様子を見ようと、屋敷の中に戻っていった。
「……そういえば、京子ちゃんとハル、一目散に戻っていったけど、ちゃんとあの部屋に戻ってるかな」
「ダメツナと違って2人は方向音痴じゃねーから平気だと思うぞ」
「う、うるさいな!でもあの2人、未来でちょっとの間一緒にいただけなのに、スゴい懐いてるみたいだったよね……」
「羨ましーのか?」
「そ、そんなんじゃないって!!」
* * *
その頃、京子とハルはスクアーロの体が寝かされている、例の部屋の戸を開けて、中に飛び込んだところだった。
「スクアーロさんっ!!」
「はひっ!スクアーロさんの魂はどうなりましたか!?」
「お帰りなさい。上手くやったようだね。今さっき、新たに1つの魂が戻ってきたところだよ」
2人を出迎えたのは、寛いだ様子でワイングラスを揺らすチェッカーフェイスだった。
優しく微笑んで、ベッドの脇に2つの椅子を用意する。
そこに駆け寄り、京子とハルがスクアーロの顔を覗き込む。
初めに見たときよりは、顔色が良くなったように見える。
だがそれでもまだ、スクアーロの顔は土気色をしていた。
「……あと、何個の魂が残っているんですか?」
「あと4つだね」
「時間はどれくらい残っているんですか!?」
「あと20分って所だね。」
2人はスクアーロの手を握り締める。
どうか、どうか一刻も早くその目を開けてくれるように、一心に祈っていた。
祈って祈って、暫くして2人は前方から強い視線を感じる。
そこにいたのは……
「……。しし、お前ら、何してんだよ」
「んもうベルちゃんたら!女の子にケンカ売ったりしたら、またスクちゃんに怒られちゃうわよ!!」
「売ってねーし。ガンつけてるだけだし」
「ム……それって何か違うのかい?」
「どちらにしろ、スクアーロに叱られるのは確かだろうな」
既に1つの欠片を返し終えた、ヴァリアー一行がそこにいた。
ちなみにXANXUSはチェッカーフェイスの隣でウイスキーを煽っている。
どうやら2人で飲み比べをしているらしい。
呑気なことである。
「言っとくけど、スクアーロは王子のシショーなんだかんな」
「え……と、……え?」
「ス、スクアーロさんは誰かのとかじゃありません!!強いて言うならディーノさんのです!」
「はぁぁああ!?んなわけねーだろバカ女!!スクアーロがオレ達のこと捨ててあのバカ馬のところに行っちまうってのかよ!!」
「ハル、そんなこと言ってません!!でもでも!ディーノさんは本気でスクアーロさんにホの字な模様でした!!きっと2人はラブラブカップルなんです!!」
「しししっ!スクアーロがあの駄馬に興味あるわけねーし!そもそも王子がスクアーロのことアイツに渡すとか思ってんのかよ!!」
「だからスクアーロさんは誰かの物じゃないんです!!」
困ったような様子の京子にルッスーリア。
興味を示さないマーモンとレヴィ。
酒の肴として楽しんでいる様子のチェッカーフェイス。
煩わしそうに眉根を寄せるXANXUS。
この、ハルにとってかなり無謀なケンカは、綱吉達が駆けつけるまで続いたのだった。