フェイン・キュアー

ア「いくらなにもできないって言ってもこれじゃ...」

ク「がっくりである...」

フ「今までで寂しいものですわね…」

リ「無理言って泊めてもらってるんだから贅沢言わないの」

ラ「そうさこの温かいミルクを飲めば...ブフォっ」

ク「ただの冷たいミルクである」

フ「まあ何もないよりは良いですね」
皆が寂しい夕食を嘆いた

リ「そういえばボスポラス海峡ってノアの洪水伝説の地でもあるのよね」

ア「ノアの洪水ってあの?」

リ「そう、アレンくんも教団に入った時兄さんから聞いたでしょ」

ア「キューブの予言によれば、世界はまた伯爵によって洪水が起きると」

ラ「そう
だからそれを阻止するために、黒の教団が設立されたんさ」

リ「世界に散らばるイノセンスは109個
それを1つでも多く集めて伯爵に倒すだけの戦力を集めるのが私達の使命
それなのに今は伯爵側の攻撃を受けて仲間たちが次々に命を落としている、失われたイノセンスだって...」

フ「だからこそ、私たちが耐えなければならないのですわ」

リ「そうね、これ以上犠牲を出さないためにも早くクロス元帥を見つけないと!」

ク「しかしこの嵐、いつになったらやむであろうか」

ラ「確かにあと少しで元帥がいるアジアに入る前で足止めされるのはきついさ」

ア「明日まで船が出ないままだったら空腹で倒れるかも...」

リ「アレン君ったら」

ア「本当ですって!冗談じゃなくてマジで空腹で飢え死にするかも」

4人「あはは」
夕食の後は部屋に戻った

男子部屋
ラ「さっきから二人のお腹の音がうるさいさぁ!」
ア「ごめん...」
ク「すまないである...」
ラ「リナリー達はいいなあ、静かだろうし...はあ」

女子部屋
リナリーはフェインに送られてきた荷物を見て
フェインはイスタンブールでファインダーから渡された家族などの手紙を読んでいた

フ『お父様もお母様もお元気なようで何よりだわ
アジア行きはやはり心配なさっていますね…許可を出してくれてありがたいですわ
あ、私が行事に出られないことも気にしていらっしゃる…当然ですわね

ユクラはあいかわらずね笑
色々と届けてくれたのは嬉しいのだけれど、荷物を増やして旅をするのは大変だわ...焦
でもなんだか転がして運べる(つまりキャリーケース)ようになっているようだからなんとかなるかしら...

アピスの手紙はなんだかいつもと違うような...
教団に入るなんてよく分からない珍しいことを書いたからもっと何か聞いてくるかと思ったのに
あいかわらず元気にやっているようですね
手紙が少し短い気がするのは、向こうも忙しいのかしら...。』
39/42ページ
スキ