フェイン・キュアー

あのあと手紙を出したこともあってフェインがヨーロッパ圏を出る許可が出たと連絡を受けた一行はアジアに行くべく、トルコのボスポラス海峡まできていた

ア「雨で海が荒れてますね」

リ「この雨だと連絡船も出そうにないわね...」

ラ「おーい!」

ア「ラビ!どうでした?」

ラ「ダメダメ やっぱり出せないって」

ク「無理に出航しようとするとエーゲ海まで流されると言ってたである」

ア「ボスポラス海峡まで来て足止めをするのは悔しいけど仕方ないですね」

ティムキャンピーが出てきて頭を縦に振る

ア「わかってるよ、ティムキャンピー この向こうのアジアのどこかに師匠がいるってことは」

ラ「泊まれるとこ探しに行くしかないさね」
しばらくして宿屋に宿泊を交渉する5人の姿があった

ラ「そこをなんとか!俺らも何件も断られてるんさ」

宿屋の主人「いいや無理だね」

ク「我々にこの雨の中 野宿しろと言うであるか!?」

フ「これでもなんとかなりませんか」

金貨を少し差し出すフェイン

ア『うわぁいいなーあれだけあったら色々食べれるし、借金も少しは返せる...!』

宿屋の主人「! 悪いけど連絡船の欠航で 宿泊客で溢れかえってるんだ、すまないね」

と店内を見せる。5人は諦めそれぞれ他の宿を探すことになった

ア「そっちはどうでしたかー?」

ラ「どこも空いてないって」

ク「このままだと本当に野宿をすることになるである」

その時5人の先にスラリとした黒猫が現れた

リ「可哀想に...」

リナリーが近づくと道案内をするように、少し遠くまで行って振り返った

ラ「この際野宿でなけりゃ猫のやぐらでも構わない!
おーい、案内してくれ!」

ア「ちょっ、ラビ!」

黒猫について行くことにした5人は駆け出した

ラ「あれ?さっきの黒猫がいない」

町の細い道を出たところで黒猫を見失ったようだ

リ「あでも、あれ!」

明かりの着いた宿屋があった

ラ「いやー助かったさー
こんなところに宿屋があったなんて」

フ「ええ、本当に助かりました。風邪を引いてしまいそうでしたもの」

ラ「全部あの黒猫のおかげさ
俺たちを見かねて天が恵んでくれたんさ」

リ「泊めてもらえるといいんだけど。。。」

ジリリーンと呼び鈴を鳴らす

ル「はい」

ドアから現れた金髪の美しい女性

ラ「ストラーイク!」

リ「はぁ...」

ラ「俺ら連絡船が欠航して困ってるんさ 泊めてくれないさ?」

ル「連絡船が欠航...
あいにく父と母が不在なのでたいしたことはできませんが」

と言いながら部屋の鍵をカウンターに置く

ラ「ありがとさー!あと君の名前は?」

ル「名前…ルル=ベル」

ラ「ルル=ベルちゃんって言うんさね、ほんとありがとさ!!」
手を合わせてお礼をいうラビを見て、4人は顔を見合わせ苦笑いした
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