フェイン・キュアー

ーーーーーー次の日ーーーーーー
フ『成人してもいない私をグランサロンにお呼びになることなんて初めてのことだわ…
一体何があるのかしら?』
朝食の後、親子でグランサロンに移動することになったフェインはそんなことを考えていた

グランサロンに着き腰掛けると重い空気が流れた
フ「どうなさったのですか?お父様、お母様」
方伯はどう切り出すかとため息をついた
母「…昔、私達が不在の時に家が襲撃されたことがあったでしょう」
フ「ええ、生き残ったのが奇跡とよく周りから言われてきましたわ」
父「その時の新聞は焚書にしたのだが、あれは本当のことでな…。これを見てくれ」
教団の封筒を見せる

フ「それは?」
父「我々が毎年多額の寄付をしている黒の教団のものだ
これを読んでほしい」
フ「拝読します」
段々と驚きの顔に変わっていく

フ「私がエクソシストかもしれない…?
本当なのですか?」
父「ひとまずはエクソシストかを確認しに行くだけだが、実はそうかもしれないと思っていた
だからこそ教団に見つからないよう、気をつけてきたのだが…」

母「どこからか情報が漏れたのでしょう
しかしあなたは私達の跡継ぎです、教団に連れて行かれるようなことがあっては困ります」

父「そこで条件を出そうと思っていてな
なにか希望はあるか?」

フ「そうですわね…
うーん…いきなりのことですぐには思いつきませんわ」
フェインが困っていると手助けが入った

母「一応私達の方では先に入団ではなく、12歳までは言語や教養、後継ぎとしての教育などを終えてから入団ということと、入団してからも行事などあるときは返ってこられるように書くつもりです」

フ「それはありがたいですわ
私としてもいきなりというのは不安ですから…」

父「そのくらいはのんでもらわないと娘を戦場に出すわけにはいかないからな
教団にいる者たちがどんなものかは知らないが、その点で不安などあれば気軽に言ってほしい」

フ「そうですわね…
一般の人達とは話が合うかもわかりませんし、手紙などは許してほしいですわ」

父「身の回りの世話人はいらないか?
乳母のユクラとか…」

フ「入団したらすべてを一人でやらないといけないのですか!?」

父「おそらくな…」

フ「ううーん、そのあたりは入ってみて難しければお願いしますわ
すぐには入団にならないことを信じて、その間に練習もしてみますし…」

母「はぁ…そのようなことをするのはふさわしくありませんよ
こちらで手配するか、せめて向こうで然るべきものを手配させましょう」

父「まぁそうだなせめて教団の中だけでもそうなるよう頼んでみよう」

フ「え?」

父「実際になったらあちこちに出向くことになるらしいからな…
フェインが言っていた一人での支度などの練習も入団までの間にすることにしよう」

母「まあ一度エクソシストか確認しにいかないといけないようですから、そこで確定して入団しなくてはいけなくなった時に教団での生活がどのようなものになるか聞いてみましょう」

フ「では私が聞いてみますわ、お母様」

父「では一旦返事を書くから、向こうから連絡があるまではいつも通り過ごしなさい
勉強など頑張るんだぞ」

フ「はいお父様」

母「もう行って構いませんよ」

フ「分かりました、それでは失礼します」
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