帰郷

ル「はい…その後は「卵」を早くゲートにと急かされ、「二匹のうさぎを同時に追いかけてはならない」とも言われました

実際、時間巻き戻しのエクソシストが来て間一髪でした
アレン・ウォーカーを連れ去ろうとしていたら間に合わず、元帥も駆けつけていたかと

教団にいる間、AKUMAに命令したり、一族の姿になることはありませんでした 」
千「つまり「卵」を取り返す任務には忠実だったということですネ?♥」

ル「はい」
『分からない…
なぜただの人間を親しいからと言って救おうとするのか、いずれ滅ぼす奴らだというのに

…曲がりなりにも家族ではないのか』

千「困りましたねェ、伝えておけばよかったんでしょうカ…♥」
そのように考え込みながら、無事に戻ってきたプラントを見つめていらした

フ「はぁ…」
フェインは、教団で守化縷(スカル)さん言われたことを思い出していた
守「お前は攻撃されなければ何もできない、ただ人間さ」

フ『そう… 私の能力としての共通点はといえば、そう自分が攻撃するものではないということ

ニアビスニー・アバロナは攻撃をされれば跳ね返すけれど、
直接攻撃を食らわない二次被害的なもの
例えば建物のがれきが落ちてきて当たったとか、そういったところについては効かずに普通に怪我になるものね

癒(サディーシャナ)の方は…
怪我などに対して治癒することは可能だけれど…
特に戦うこともなく、平穏に過ごしていらっしゃる時などは特段お役に立てたりはしませんものね…。』

フ「もしかしたら、私はどちらからも見捨てられる者なのかもしれないわね…」
適当にベンチに腰掛けながら呟いた

『ミミさんならどうなさるのかしら…?』
ふと脳裏に蘇ってきた、敵でありながらも少しの間友人となった人のことを思い出した

『きっと怒られてしまうに違いないですわね、ふふふ
…人の寿命は必ず来るものなのだからAKUMAさんも減らな…
ペースは遅くなってしまいますわね…

アレンさんが言っていたように、お互いが仲良くできたらいいですのにね…
処罰されてしかるべきといった悪人もいるのですから、
そういった人は事をAKUMAにして魂をずっと苦しめ続けられれば結構よろしいのではなくて?

そういえば…終わる時はどんなものかしら
また聖書にあるように動物などは乗せていってくださるのでしょうか、それとも本当に私たちだけなのでしょうか…?
いえこんなに広いのだから私達だけなんてことはない…はずよね』
あれこれ広げて考えていた
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