帰郷

夜になり計画を実行し始めたフェイン

フ『夢に見た通りでありますように』
実は今回の作戦というのはフェインの見た夢を元に計画されているのだ

それはプラントが破壊されてしまう夢ーーー
ルル=ベル様の叫びは今でも忘れられない
ルル=ベル様が現れて途中までは良かったので、その後のことを何とか正夢にしないべく打ち合わせたものだった

もっとも伯爵様には夢ではなく、決まった予定として伝えてはいたが
フ『まずは…』
コンコン
フ「こんばんは」
チ「こんばんはッス」
チャオジーの部屋を訪ねた

フ「これいただきものなのですけれど、よければどうかなと思いまして」
チ「えっいいんスか!? それにしても量が多いッスね…」

フ「この小分けにしてあるのは実は元帥の方達に配ろうと思いまして
ただ、手が空いていないので代わりに配っておいてくださいてくださいませんか?

一番新しい方ですから、顔を広めておいて損することはないと思いますわ」

チャ「分かったッス!」

フ「同じものを入れてますから、先にご自分のものを食べられてから、感想と共に届けられるといいと思いますわ
それと私の名前は出さないでご自分で買ったとお伝えになってください」

チ「いいんスか!? じゃあさっそくいただくッス!
あオレの名前で配っておくッス」

フ「ええ それではごきげんよう」
パタンとドアを閉め、自室に戻った

ポ「キュアー王女、本日はそろそろ失礼しますが、御用などはなかたでしょうか」

フ「えぇ、大丈夫ですわ
初めてでお疲れになったでしょうからお休みになってくださいませ
私も本日はもう寝ますわ」

ポ「ありがとうございます、それでは失礼いたします」
ポールが部屋を出る

フ『…さてこれで私に疑いがかかることは無くなったわ
品物は男性が選びそうなものにして、ならず者には記憶障害、元帥達の分には眠気の後に麻痺が出る薬を混ぜましたからね…

明日は戦うにしても、なかなか力が出ないことでしょう
そしてならず者からもらったことだけを覚えている、当人はもらったことも、渡したことも、配ったことさえ覚えていない
思い出させるような技術があったとしてそれを使ったって難しいでしょう

さて数時間に、プラントを科学班が持ち込む頃でしょうから、待ちましょうか』
26/39ページ
スキ