13歳となるデビュタントの当日を迎え、華やかに着付けてもらったフェイン

父｢いっそう素晴らしくなったな、フェイン
今日から大人として扱われるから苦労も増えるだろうが、初日の今日くらいは楽しむんだぞ｣

ﾌ｢はい、お父様。ここまで育てていただいてありがとう存じます｣

母｢フェインとてもよく似合っているわ
いつも通り振る舞えば大丈夫よ
さあ行きましょう｣

ﾌ｢はい、お母様｣

父が会場に出る旨を従者に伝え、外に出るのに続いた

観衆がフェイン達を見る
｢まあなんて小柄なのかしら｣
｢本当に13歳ですの?遠くからは見えないでしょうね｣
｢女性が眼鏡なんて珍しい…｣
｢あの方に嫁いだら思うままにできるんじゃないか｣
｢いやいやあの方は王室のサロンでも優秀だそうですよ｣
ひそひそと囁く声が聞こえる

ﾛ｢お父様、あいつら懲らしめてきてもいいかなぁ?｣
ｼｪ｢だめだよ、ロード。まだ始まってもいないからね
それに本人の実力を見てから決めた方がいいからね
さて、開会の挨拶が始まるようだよ｣

父｢本日はお集まりいただき感謝する
知っての通り、我が娘のフェインのデビュタントだ

身なりは小さいがしっかりしているので、安心してほしい
では楽しいひと時を｣

そういって楽団の方に視線を送ると、ワルツが流れ始めた

皆が優雅に楽しみはじめる
フェインは最初は父である方伯と踊った

美しい身のこなしに観衆も感心する
踊りが終わる頃には、ダンスを申し込む列ができていた。

ｼｪ｢さて、観衆も見方が変わり始めたようだから箔をつけてあげようかな
ロード、キュアー王女を下だと思っていたやつらに仕返してやるから見ていてね｣
そういうと口元に笑みを浮かべて歩き出された。

列を無視してフェインのところまでいくと、優雅に跪かれ
ｼｪ「私と踊っていただけますかな?」
と手を差し出すと 周囲が静まり返り、音楽だけが流れているかのように思えた

ﾌ｢えぇ、喜んで｣
緊張した面持ちで外務大臣様の手を取り踊り出した

外務大臣様の身長が189cmなのに対して、フェインが145cmなのでフェインの小ささがより際立っていたーー