帰郷

フ「失礼します、あら…!」
そこは気を基調とした以前の方舟とは異なり、セピアカラーを基調とした目に優しい町が広がっていた。

千「気に入っていただけましたカ?♥」

フ「ええ。落ち着いていて、良い町並みだと思いますわ」

千「それはよかったデス♥
さあこちらから行きましょウ♥」

そう言われて、別の扉に入ると広い踊り場と階段のあるところに出た
踊り場には赤いビロードの猫脚椅子と古く豪華な本、そしてブラックホールのようなものが浮いていた

それを目にした途端、懐かしさで勝手に涙が溢れてきた
千「これらは家族が目覚めた時にまず案内するものデス♥
この3つだけはくれぐれも奴らに奪われてはなりまセン♥」

フ「はい…!あの、これらは、それぞれどういうものなのですか?」

千「この椅子は歴代からずっと継承されているもの、本は歴代の一族が書き込んできた本、3つめは“ん”と呼んでいマス♥ 」

フ「そうなのですね…
すみません、涙が…」

千「構いませんヨ♥
メモリーがしっかりと馴染んでいる証拠デス♥
落ち着いてから次に行きましょウ♥」

そして落ち着いてからは心臓となるピアノのある部屋に行った
フ「まぁ…!」
パイプオルガンは以前のものとデザインは同じだが、明るい部屋で天使の彫刻は白になっていた
その他にも書斎や、町が見渡せる絶景スポットなどを見て回った
そしてしばらく経ったところで、ダイニングを見に行くことになった

千「さあ中へドウゾ♥」
フ「失礼します」

フェインが入ると
パンパンパンパーン!!
皆様「「「ようこそフェイン!!!」」」

クラッカーの音が響き、歓迎の飾り付けに豪華なケーキや食事が並んでいた
フ「!!!!まあ!なんて素敵なんでしょうか…!
こんなに歓迎してくださって嬉しいですわ」

ロ「フェイン〜!会いたかったよぉ!!
ドレスも綺麗だねぇ〜!」
ご令嬢様が抱きついてくる

ティ「なんて呼ぶか悩んだんだけどな?
まあ家族だから名前でってことで…」

フ「えぇもちろん構いませんわ
1番若輩者ですし、末っ子ですもの」

ア「フェイン、まさかノアだなんて驚いたよ! どんな能力なの?」

フ「アピス!キャメロット嬢から聞いて驚いたのよ!
おそらく治癒よ…?」

デ「こいつ方舟で会ったヤツじゃん!」
ジャ「ヒィーッお前エクソシストじゃないの!?」

フ「ご無沙汰しております
デビット様、ジャスデロ様
何故か今どちらもありまして…なんと説明すればよいのか…」

デ・ジャ『様づけ…?え?オレら/デビ達が…!?
うわー慣れねェ でもなんか嬉しー』
様付けをされたことで頭がいっぱいになっていらした
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