帰郷

コ「お待たせ〜!」

ア「コムイさん!」

コ「ごめんねー、遅くなっちゃって」

フ「大丈夫ですわ」

コ「じゃあ早速その例の部屋に行こうか!
どこから行けるの?」
ワクワクしている様子が伝わってくる

ア「こっちです」
ガチャと扉を開け、ピアノの部屋に入った

コ「ピアノにソファー…質素な部屋なんだね」

ア「はい ティムが案内してくれて」

コ「アレン君、本当にここ知らなかったんだよね?」

ア「コムイさんまで! ホントですよ!
方舟なんて見たこともないんですから」

フ「そうですわよね
ところであの…そろそろ良いですか…?」
ピアノや部屋を興味深そうに眺めているコムイに声を掛ける

コ「あ、あぁ ごめん。アレン君よろしく」

ア「はい」
そういってピアノを弾き始める

コ「楽譜にはなってないけど、どうやって読んでるの?」

ア「自分でもよく分からないんですけど、この楽譜を見ると頭の中で曲になって勝手に流れてくるんです」

フ「良い曲ですわね」

ア「…えぇ」
『本船の本部接続を解除 方舟よゲートを開いてくれ 行く先はフランス郊外』
希望の場所に、方舟のゲートが開く

ア「着きました どうぞ」
フェインから降りるとざわめいていた従者達も静かになった

ユ「姫様!」

フ「ユクラ、久しぶりね!」

ユ「ご無事で何よりです…!
でも髪はどうなさったのですか!?
短くなってしまわれて…」

フ「あぁちょっと戦場でね…」

こっそりと覗いていた2人が囁きあう
ア「ほんとうに王女様なんだなって実感しますね!」

コ「数は限られてるけど、周りも専属騎士っぽいよ」

ア「馬車も豪華…」

コ「僕、ユクラさんにめっちゃ睨まれてるんだけど…」

ア「なんかまた失礼なことしたんじゃないですか?コムイさん…」

コ「なにもしてないよ! 3年前に会ったのが最後だし…」

ア「じゃあ話す機会ないとコムイさんの印象一生あのままだと思いますよ」

コ「そんな~…」
会話をしているとフェインが声を掛ける

フ「お2人ともごきげんよう
戻る前日にまた連絡しますわ」

ア「また待ってます」

コ「よろしくね」
こうして馬車に乗るところを見送ってもらい、家へと向かったのだった
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