覚醒

ロ「何かあったの ティッキー?」
ティ「ハァハァ………びっくり人間ショー?」
ロ「は?」
ティ「ビックリしすぎて全然笑えねェっつの
良くないものを呼び起こしたか…?」

ピリピリとした空気を皆が感じる
煙が晴れるとアレンが大きく十字架が描かれた剣を持って立っていた
ロ『あれは……!!』
フ『なにかしら…アレンさんから何か…
怖いくらい大きな力を感じるのは何ですの…?』

ア「守ってみせる...」
そう言って侯爵様に飛びかかってくる

ティ「お前って…なんでそんなに頑張んだよ?」
アレンの退魔ノ剣をティーズさんをバリアにしながら問う

ア「あなたたちにだって…わかるはずだ」

ピシッと音を立ててバリアが砕け、アレンの退魔ノ剣が侯爵様の体を横に斬った!

ロ「ティッキィー!!?」
レロさんに乗って近くまで駆けつけるご令嬢様

リ『アレンくんがーー…ッ
たとえノアでも人間と戦うことにあんなに苦しんでたあの優しい彼がーー…ノアを斬った!? 何の躊躇もなくーー…』

侯爵様が両膝をついてよろめく
ティ「!!ーーーー…どういうことだ 死なない…?」
『確かに痛みをーー…だが斬れてないーー!!』
「.........何の幻術(マネ)だ少年」

ア「幻術なんかじゃないですよ」
『僕が斬ったのは ーーーー!!
肉体じゃない、破壊したのはあなたのーー…』

侯爵様の胸の辺りに、ぐるりと十字が現れた
ティ「ぐっ…あ オレの...内のノアが…っ
あぁぁぁぁああああああああああああぁぁぁ あぁぁぁぁああああぁぁぁああああああああ」

ロ『破壊されたのは僕らの内の宿る「ノア」だ! あの剣は…』
ア「退魔の能力 人間も生かしまだ家を滅する、それが僕と神ノ道化の力……!!」
退魔の十字架“神ノ道化”その刃は命を奪わず、その内の<神ノ敵>なる邪悪な存在だけを祓う、アレン・ウォーカーの心の形、戦線の中で愛を掲げるいとも可笑しい道化の姿

ロ「視てる?千年公
これが貴方が悪魔に為損なった(しそこなった)彼の(かの)ピエロだよ」
その間も侯爵様は断末魔の叫びをあげていた

フ「ミック卿…!」
ティ「オレから…ッ!ノアを…奪おうっての…かッ 少…年
オレを殺さず…に ノア…だけ?
フハッ ハハハハハ!! お前は…甘い…な!
甘いよ これは…ただのお前のエゴだ…ッ」

ア「なんとでも、その為の重荷を背負う覚悟はできている」
ロ「ティッキー……!」
レ「ロッロートたま!」
ロ『ティッキーのノアが…』

レロさんを飛び降りて駆け寄ろうとするご令嬢様に、手を前に突き出して止まれのジェスチャーをなさる侯爵様
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