覚醒

そして5歳になって何ヶ月か経ったある日、その日は3人とそれぞれの父が集まっていた。

父「手紙を送ったとおりですが、おかげさまで娘の傷も癒えたようです
教育に専念したく本日をもって3人で遊ばせることは終了とします
お2人ともありがとうございました」

母「お二人には本当に感謝しています
おかげさまでフェインの笑顔も増えました」

シェ「残念ではありますが、しかたありませんな
またデビュタントの時にでも会えるとよいですね」

アピスの父「娘にこのことを伝えたら、嫌だと大騒ぎでした
王女様がより素晴らしくなるためのことと思っております」
3人で遊ぶ最後を懐かしく見ていると...

ロ「ねえフェイン、このまま僕の世界にいなよ
そうすれば僕達楽しく遊んでいられるよぉ」

フ「!キャメロット嬢いつの間に…
あ、今度はチェス柄ではないのですね」

ロ「うん♪
僕、そんなにフェインのこといじめたい訳じゃないんだぁ
だからどう?」

フ「それは嬉しいですね、ですがこのままという訳にもいきませんわ
だって王女ですもの…
これが終わったら、みなさんとアフタヌーンティーもしたいですし
それに一度家に帰って無事な姿も見せませんと
縁談もある頃でしょうから…」

ロ「そういえばフェインはエクソシストであることより
王女であることが優先なんだね!」

フ「ええ。まだエクソシストとして活躍してから、1年も経っていませんからね
私行事などでやむを得ず帰ることは認められていますし」
と苦笑する

フ「それに…
あ、それより先程の者たちに勝ったのですから、出してはいただけませんか?」

ロ「え〜まだダメだよぉ
あんなに簡単に終わるのは意外だったけどさぁ、さぁさぁ次〜」
そう言うと消えてしまった

フ「さようですか」
『昔と変わりなくよかったですわ。
そういえばキャロット嬢はいつから一族になったのかしら?』

そんなことを考えていると、次は王室主催の子供サロンのシーンに飛んだ
フェインは母が臣下に下ったとはいえ血筋のためサロンに招かれた

教育係のユクラによって振る舞いや所作もこの上なく、
歴史や語学も受けていたため話題も豊富なため、王室に住む直系の王子や姫たちの次に人気者だった

A「あの、フェインさんこの後よかったらお茶でもしません?」

B「私が先に誘ったのよ!」

C「フェインさん、珍しい茶葉を手に入れましたの
よろしければご一緒にいかがです?」

フ「皆さんお誘いありがとう
けれど先約がありますので、失礼しますね」

姫「フェインこっち、楽しみにしてたのよ
今日は綿菓子というのを取り寄せたから一緒に食べましょう」
直系の姫とともにサロンを去る
フ『綿菓子は中々食べられないものだから、また食べたいわ...。』
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