覚醒

それぞれ立ち尽くしていると
ティ「さて、感動の再会も果たしたことだし そんなところに突っ立ってないで一緒に食事でもどう?」
侯爵様は20人ほども座れそうな長テーブルに、
ご令嬢様は外が見える方に歩き出す

ア「お断りします
食事は時間がある時、ゆっくりしますから」

ティ「その時間? あとどれくらいか知りたくない?」

ロ「外、絶景だよぉ」
フェイン以外が外に駆け寄る

ラ「ま、街が…無…ッ…」

ティ「あと1時間もないかな
残るは俺達のいるこの塔のみ
ここ以外はすべて崩壊し消滅した」

リ「そんな…っ」
バタン!ご令嬢様が足でドアを閉める

リ「何を...!!」

ロ「座りなよ」
雰囲気が変わり、命令にも近い圧を感じる

ティ「座れよエクソシスト
恐ろしいのか?」
そう煽られ各々席に着く

ティ「さて やっとゆっくり話せるようになったな 少年
そんなカオすんなってー
罠なんか仕掛けてねェよ イカサマはしないって言ったろ?」

ロ「大丈夫だよぉ アレン♪
出口の扉はこの塔の最上階にちゃんと用意してあるから」

ア「………ちゃんと外に通じてればいいんですが」

ロ「ふふ♪」

リ『神田…クロウリー…残してきた2人は…それじゃ…』

ラ「しっかりしろさリナリー
アレンも頑張ってる」

リ『そうだ 頑張るって決めたんだ…
しっかりするのよ、リナリー
今は泣いてる場合じゃない』

フ『キャメロット嬢…共に遊んでいた頃モ自由で…
今も一応敵なはずなのにアレンさんにくっついてらっしゃるし…
本当に敵で、本当に戦わなくてはならないの…

…ミック卿は…なんだか楽しそうですわね
社交界ではあまり楽しそうではなかったから新鮮ですけれど…』

ア「話したいことって何ですかティキ・ミック卿
それとも〝手癖の悪い孤児の流れ者〟さん?」

ティ「そうツンツンすんなよ少年
ノアをパンツ一丁にしたエクソシストなんて少年が初だぜ?
オレらって縁あると思わん?」

ア「別に カードでパンツ一丁にした人なんていっぱいいますから」

ティ「おおう 黒い発言!ホント15才?」

ア「……この左腕のことですか?」
ニヤっと笑う侯爵様
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