戸惑い

ボートは江戸に向け全力でちょめ助が進めていた
ラ「リナリー、ミランダの調子は?」

リ「かなり体力を消耗しているわ…
できればどこかでゆっくり休ませてあげたいけど…」

ラ「それは…無理な話さ」

リ「ええ、分かってるわ 今は一刻も早くクロス元帥と合流しないと」

包帯が巻かれたリナリーの両足を静かに見つめるラビ

そんな様子を見ながらフェインはちょめ助との船で2人きりの時の会話を思い出していた

フ「あの!千年伯爵さんってどんな方なのですか?」

ちょめ助「伯爵様っちょ?
んー、結構丸くて顎が長い感じっちょねー
あと笑ってる感じ、あの笑顔たまに怖くなるっちょけどねー」

フ「さようで…」

ちょめ助「伯爵様に興味あるっちょか?
珍しいっちょね~、あ でも敵だから当然なんすかね?」

フ「ふふ、まぁ…ノアの方をお会いした時に…
後ろ姿を見たことがありまして、その方が千年伯爵さんなのか気になっていたものですから」

ちょめ助「敵にも'さん'を付けるなんてフェインは優しいんっちょね
でも、その優しさが仇になることが多いから気をつけるっちょよ」

フ「?それはどういう…」

ちょめ助「うーんよくわからないけど…
あ!オイラ、フェインにあった時なんか…伯爵様やノア様と会った時と少し似てる感覚があったっちょ」

フ「!それは本当ですの?」

ちょめ助「お、何か心当たりあるっちょ?」

フ「い、いえ…でもなんだか前とは違うような感じが最近特に…」

ここまで話したところでリナリーが看板からドアをあけて夜ご飯の時間だと伝えてくれたのだった

フ『千年伯爵さんがいる江戸....何も起きませんように
かなり人もいなくなってしまいましたもの....』

ちょめ助「見えたっちょ!」

全員が前を見ると富士山が目の前に近づいてきていたーーー
船着場にボートをつけるとちょめ助が先に降り立ち

ちょめ助「ようこそ!日本へ!」

そう告げて、一行は日本へと到着したのであったーーー
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