そういう時は遠慮しないで教えて
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どこからが浮気か?
お昼休憩中の瀬戸内くんが大石くんに空想の恋バナを始めていた
私はコンビニのお弁当を食べながら何となく2人の話を聞く
「2人きりでデートしたらアウトだろ〜」
「さあな、たまたま異性と食事とか行く事になる場合なんていくらでもあるだろーが」
「え、大石あんの?最近で」
「……いや。」
「せいぜい捜査で吉川先輩と2人きりになるくらいじゃんか」
名前を呼ばれ顔を上げる
「んっ?あー確かに昨日まで大石くんと行確で一緒にいたよね。ご飯はたべてないけど」
「…っすね」
なぜか目を逸らされてしまう 私じゃ残念だと思われてる?ははっ…
「いや!先輩は背中にファスナーがあって中身がゴリラって有名だから人間の異性ではない!」
「なっ、なんて失礼な!?誰が言ってるの?人間だよ」
「瀬戸内、吉川先輩は人間の女性だ。からかうのもいい加減にしろ」
「大石くんがいて良かったよ。 まぁ、中身ゴリラと言われても女だからって仕事をさせてもらえないよりマシかな」
「なんか…吉川先輩と話してるとキラキラワクワクした話じゃなくなる辺りが終わってますよ」
「えっ…確かに」
「いえ、吉川先輩は銀室の紅一点です。華やぎますよ」
「大石がそんな事言うのめずらし〜。一年目にそんな気を使わせるなんて吉川先輩、もっと女子力頑張ってください」
「あのねぇ一応頑張ってるんだよ」
「さっき津軽班長をランチに迎えにきた可愛い警官とか」
…そう。彼女の私がいるのに津軽さんはランチに誘いに来た子と出ていってしまった。
浮気とは思わないけど…。
私も後藤さんや、元教官方と2人でランチする時あるし。
けど、さっきの女の人と2人きりは…いやだな。あんな目をハートにした女性と…
もう行かないでくださいってお願いしたら捜査に関する事 以外で女性と2人きりで出かけないでくれるのかな?
…そもそも浮気と思ってないなら許容すべき?
津軽さんも浮気なんて思ってないんだし
私と津軽さんの浮気の境目ってどこだろう
「…ほら 瀬戸内、お前、ほんと失礼なんだよ、謝れ」
「えーだって…」
「ごめん、ごめん、全然気にしてないよ」
「ほら、気にしてない」
「……。」
「……。」
今度、津軽さんとその辺 確認し合いたいたいな
もっとも最近、大きな事件は抱えてないが地味に忙しく残業が続いて生活リズムが乱れている
津軽さんも課内にいない事も多く深夜に帰宅も多いらしい
津軽さんと二人きりで話すらしてない
スキンシップがしたいなぁ
充電切れもいいとこ
まさか会社で私がこんな事を考えるようになるなんて!
疲れが取れないからかな…
無性に癒やしが欲しい
身体の関係はないが 色々あり何度も一緒のベッドで寝ている
津軽さんには言えないけど
実は津軽さんを抱きまくらの様にして密着し彼氏の匂いに包まれての就寝は心の中で最高!
なんて思ってたりする
私のキャラ的に口には出せない
添い寝したい……
仕事中、どんなにセクハラ?されてもパワハラされても津軽さんの腕の中が一番安心する
泊まりに行きたいって言ってみる?
どうする?
津軽さん引くかな
はぁ……やっぱりハードル高い
添い寝してほしいけど…。添い寝…
『津軽さん添い寝』で頭の中を渋滞させていたが…
はっ! !………いやいやいや!
今は仕事を頑張る時期なんだよ
自分のために 津軽班のために 公安刑事として役割を果たすため
脳を占拠した津軽さんから、深呼吸を数回し、慌てて仕事モードに移行させようと切り替える
________ __ __
午後
明日の会議の資料に目を通しながら一部ずつまとめていると
「そーゆーの後輩に任せれば良いんじゃない?」
お昼から しばらく留守にしていた津軽さんは帰ってくるなり機嫌悪そうに私を見る
「あ、津軽さんお疲れ様です これは…私の方が慣れてるし、2人は今日の夜は張り込みですからちょっとでも休んで欲しいので」
「それ言ったら俺も2日間、家に帰れない日あるけど」
「…もっとたくさん労わせて頂きます!」
「ふ~ん 分かってると思うけど、それじゃ一年目コンビが成長しないでしょ。ウサだって朝まで書類仕事なんてしょっちゅうだったじゃん。こーゆーの優しさじゃないからマジでしっかりしてね」
「はい。すみません」
「頼むね、と、いうことで はいお口開けて〜」
「…命が惜しいのでっ !!うぐっ〜〜マズっ!」
急いで怪し菓子をペットボトルの水で流し込む
舌がビリビリする… なんだったの!?
津軽さんは自分のデスクに戻って怪しげな飲み物を飲んでいた
現実は…厳しい。
教育係を任せられたが、下っ端ぐせが どうにも抜けきれない
書類仕事をしつつ、PCで今、捜査中の案件を確認していると、あっという間に19時。
給湯室に癒やしのコーヒーを入れに行く暇もない。
百瀬「津軽さん、そろそろ出ないと間に合わないんじゃないんですか?」
「え~…うん、だよね~ まぁ ちょっとくらい待たせてもいいでしょ」
百瀬「あの女、ぎゃーぎゃー煩いじゃないですか。車出しますんで行きましょう」
内容から協力者とデートまたは、協力者を使った捜査。でも様子からディナーに行くのかな
ぎゃーぎゃー煩くても切る事が出来ない重要な協力者って事なのか
津軽さんからは協力者の存在を前ほど感じない
気を使い、私の前で電話やlineをしなくなった
女の子とのやり取り用のスマホ見なくなったんだよね…
久しぶりに感じた協力者の女性とデート。
普段は割りきって仕事をしていても、心も身体も疲れてる時は少しだけ
傷ついた…
「ウサちゃんヤキモチ妬いて焼きウサギにならないでね」
「いえ、別に。」
あ、
冷静に答えてもりが、これじゃ塩対応
「…。ウサちゃんもあまり無茶しないでね、じゃお疲れ~」
「はい、お疲れ様です」
私のデスクの書類の山をざっと確認しプイッと百瀬さんと行ってしまった
ふぅー
こういう、自分の機嫌を職場に持ち出すなんて最悪だ…
「……仕事を片付ける まずはそこから」
今日、何度目になるか気持ちの切り替えが出来ない自分に呆れながら残りのタスクに手をつけ始めた
ーーー ー ー
お、終わった…。
時刻は23時
1年前なら日付は変わり、朝方デスクで寝てる所を誰かに起こされるパターン
自分を誉めてあげたい!
にしても、連日の残業はキツいな 目が痛いし。
今は暫く目を閉じて休ませよう
爆睡しないように椅子に姿勢よく座り直す
そっと目を閉じると
たぶん1秒で寝た
『素敵です こんなスイートルームに泊まれるなんて ありがとうございます』
部屋を予約した本人、津軽さんは私に近づいて来て肩に手を乗せた
『優衣と来たかったんだ 特別な夜にしたいから』
『津軽さん…』
『意味分かるよね?』
ふぅ~と耳に息を吹き掛けられる
『んっ~…』
身体を捩れば抱きしめられ
いよいよ私たち…
しかし頭から降ってきた言葉は
『優衣の身体は欲しいけど俺一人の女じゃ満足出来ないから そこんとこよろしくね』
『はい…?』
無邪気な笑顔は満点で、ときめく所だが言ってる事が…
『イヤです!私だけを好きでいてください もっと頑張りますから!』
『…キミさ、ぜーんぜんヤキモチ妬かないし』
『そんなことっ…』
『キミこそ、俺が本命じゃないでしょ?気持ちいい事だけ共有しようよ』
半ば強引にキスをされる
唇が離れ熱い視線を送られるが全くときめかない
何言ってるの?
こんなの津軽さんじゃないよ!
別人だよ!
ベッドに座り再びキス
違うよ…イヤだよ私だけを…
キスが深くなっていき…
こんな、こんな
「津軽さん嫌い!」
ガタンっ
勢いよく立ち上がろうとしたが、膝が言うことを利かずバランスを崩した
「うわっ」
「きゃっ」
椅子から固い床にお尻が落ち現実に引き戻される
え、あれっ 今のは…夢?夢!?なに…私、欲求不満?
私、相当キテいる…。
恥ずかしっ。そうそう、こんな職場で寝てないで帰ろう
お尻を擦りながら立ち上がると
!!!
「つが、津軽さ…ん、いらっしゃったのですか…?」
いつから そこに!
真後ろに立って居たのは夢にもいた津軽さん
普段ならふざけて茶化してくれるのに、静かな瞳を向けられ…
連日残業して叱られる?
「あの、すみません。帰ります…」
キスした夢を見た気まずさで、なんとも居心地が悪い
あ~いたたまれない
無表情のままの津軽さんに、叱るなら叱ってください!と腹をくくる
「津軽さんは帰れますか?」
「…優衣いまの…」
誰も課に居ないとはいえ…名前を呼ばれて、はっとする
「どうか…しましたか??」
横目で時計を見れば寝たのはほんの30分弱。
椅子に姿勢良く座って寝てるのが不気味だった?
「ごめん! 優衣にヤキモチ妬かせたくて意地悪だった、ごめん、許して!」
ぎゅっと抱きしめられる
…なに?この急展開
さっきの夢でもヤキモチがどうとかって言われた
夢の続きなのかと耳を津軽さんの胸に当てるとなかなかの速さでドックン、ドックン聞こえる
普段しない香水の香りは、今は横に置いておき
「あの…?」
「チャンスくれない?」
顔を上げれば不安げな瞳が揺れていた。
!!
胸が…苦しい…でも悲しいって事じゃなくて
こんな顔をさせてしまい、切ない
「私、怒ってないですしヤキモチは妬きましたが津軽さんが謝ることじゃないですよ?」
安心して欲しくて、身体に腕を回し
背中を擦り顔を上げる
「今さ、津軽さん嫌いってめちゃくちゃ怒ってたけど…」
「えっ! 口に出てました? やだっ…。」
「……?」
「違うんです、違うんですよ!変な夢みちゃいまして津軽さんが別人だから嫌いって言ったんです」
「はあ? って言うか…寝てたの?あんな姿勢よく?」
「はい、すみません 驚かせて」
「…変な子」
津軽さんは素で驚いて目をパチクリさせている
「爆睡しないように…です」
誤解が溶けたようなので身体を離そうとするが
「だめ」
「職場ですし誰か来たら…」
「………」
「分かりました」
もう一度、背中に腕を回す
「はあぁぁ…びっくりした 心臓止まったんだかんね」
「すみません…寝言が多くて。津軽さんを嫌いになるなんて、あり得ませんから」
職場で私からも抱きしめる…なんて初めてでドキドキする
悪い事したけど心が充電できる…ような気がしたが、この香水の匂いが…
隣に居ただけじゃ、ここまで匂い付かないよね?
抱きしめてあげたのかな
仕方ないよ、仕事だもんね、仕方ないよ、仕事だから…
「………」
「………」
私に妬かせたって話はランチに行ったやつ?
なんて言うんだっけ
ためし行動の一つ?
………にしても、この香水…やっぱり駄目だ
甘い気分になれない
「じゃ、じゃあ私はお先に上がらせて頂きます」
仕事をしてきたんだから部下として労いの言葉でも掛けるべきなんだろうけど
「この状況でそうくる~?」
「だって…って言うか津軽さん、どうして戻って来たんですか?何か手伝えるなら私も一緒にやります」
「優衣ってたまに天然だよね。君が仕事 終わりそうな時間だから迎えに来たんでしょ」
やっと腕の力が抜け解放された身体を半歩下がり、津軽さんの顔を覗き込めば
うん、やっぱり…やや疲れが見える…気がする
なのに…迎えに戻って来てくれた
私の事を見ていて、大切に思ってくれてる
必死になって好きになってもらい、やっと掴んだ手を離したくない。絶対に。
香水の香りくらいなんだって言うの!
「ごめんなさい…一緒に帰りたいです」
えへへっと照れながら答え
「うん、準備して」
「はい」
ーーー ー ー
タクシーの中でもずっと握られたままの手に、津軽さんの部屋まで連れられてきた
シャワーを借りて部屋着に着替える
寝てていいよと言われたけど、私は明日は久々な休みだし、せっかく来たのに勿体無くて起きて津軽さんを待っていた
「あれ、寝ててよかったのに」
「いえ、すみません。津軽さん明日も仕事なのに先にシャワー浴びちゃって」
「あ、言ってなかった。俺も明日休みだよ」
「……えぇっ?」
「優秀なカレシでしょ 頑張っちゃった」
「あの、じゃあ…!」
「平日デートしよ」
「したいです!…でも疲れてません?」
「俺はいいけど 優衣がお疲れだから、昼過ぎから出掛けよう」
「はい!」
やったー!!デートだぁ 幸せ~
頑張って仕事してると、ご褒美があるんだな
そうだ!あの話してみようかな?
ベッドでくっついて横になれば、ずっと欲しかったそれで…リラックスしていく
「津軽さんは私が職場の男性と二人きりで ランチするの止めて欲しいですか?」
「え?今日 俺が女の子と行ったから?」
「浮気とは思ってませんよ?ぜんぜん。でも最近一緒に居られなかったので、なんかモヤモヤしてしまい…」
「一階で他の女の子たちと合流したから二人きりないよ」
「なるほど…私に妬かせたくて仕組んだとか?」
「あははっ そこまでじゃないって。でも嫉妬する優衣の顔に満足はしたかな」
「え~、妬いた顔…見せなきゃ不安ですか?」
「ん、そんな事ないけど?最近二人の時間取れなかったからさ~ 優衣は普通にしてるし、優衣はカレシが居なくても寂しくないんだな~みたいな」
飄々と話す津軽さんだけど、本心を話してくれていると分かる
付き合う前なら仕方ないと我慢していた事
今は我慢することないんだから、最初から話をすれば良かった
ぜんぜん、とっても、もっと、くっつきたかったのに。
私の願望が知られてないのは、職場恋愛としては正しい面があるけどお互いにすれ違ってたみたい
「本心暴露、して良いですか?」
「マジ? ウザイとか言う気でしょ」
「津軽さんと添い寝するの癒されます…」
「え…」
「一番安心するし、癒されて次の日はすごく頑張れるんです」
「あ、あぁ、うん、彼女versionの優衣は たまに めちゃめちゃ素直だね」
面食らった津軽さんは少し焦っていて、恥ずかしいが嬉しそう
こういう私の発言で動揺してドキっとする津軽さんも好き
「一緒にいられる時間を作って欲しい、って言えないまま拗らせちゃったんです。津軽さんは?」
「う~ん、優衣が堪えてるのが面白いから、そのままにしてた。でも…」
ちゅっ
頬に一瞬のキス
「…津軽さん…?」
「そういう時は遠慮しないで教えて。カレシなんだから」
「…はい」
彼氏の津軽さんは時々、こそばゆい位に甘くて優しくて、今度は私がドキドキさせられる
甘い彼氏は、横になったまま手を繋ぎ軽く手をマッサージしてくれる
私の手、指をモミモミ触るの前から好きだった。
彼女になる前からで、普通は恋人同士がやることだけど津軽さんだから…他意はない??と以前は戸惑っていた
「私 以外には しないでくださいね」
遠慮しなくて良いみたいなので 気になってた話をしてみる
「ん?…手?」
「ランチに二人で行くのはセーフですが、手を繋ぐのは…嫌かも」
「分かった。じゃあ、優衣もランチはセーフだけど、仕事以外で手を繋いだら浮気だから」
「はい、しないです。…良かった。津軽さんの浮気の境目って難しいだろうなって、思ってたので私と一緒で」
「いやいや俺としては、優衣が男に笑顔を向けたら浮気だけど」
「な、なんと!」
「重い?」
「う~~ん、…難しい、ですね」
「いつも妬いてたよ~。付き合う前はね。今は俺の事 特別に思ってるって感じるし大丈夫になった」
「それなら良かった。ふぁあ~、安心したら眠くなってきました…」
「寝ますか」
部屋の照明を消され くっつきながら、眠りにつく
眠りに……なの?
キスは頬にのみ一度しただけだった
これだけでも 十分、気持ちいいし駄目な訳じゃないけど…
キス…したいな
疲れてるのかな?そうだよね。こんな時間だし無理強いしてキスして欲しい訳じゃない
ふう、寝よう。
津軽さんを抱き枕のように腕を回し片足を少し絡ませる
ツンツン…
半分眠ってると思った津軽さんから鼻先を触られる
「あ、重たいですか?」
「さっき、言ったよね。カレシに遠慮しないでって」
「あ…」
分かっててくれたんだ…
…って言うか私からさせたくて キスしてくれなかった??
もう。この人は…だから…好き
「じゃあ、いいですか? しても…」
「ん。上のって」
「…えっ??」
それって仰向けの身体の上に私が…!!?
「たまにはね、カレシからのお願い」
最近はベッドの中でキスしてると…胸を触ったりきわどい所を撫でられたり、うっかり先に進みそうになる私たち
津軽さん…下半身が反応していて…お預けになるのが かわいそうに思ってしまう
私は そんなイチャイチャも幸せだなって終われるんだけど…いいのかな
「じゃあ、失礼して…」
彼にまたがり、覆い被さる形になる
「……」
「何か…言ってくださいよ」
初めての体勢に 気まずい気持ちになり キス出来ずにいた
「ん~?キス待ちしてるだけだよ。言葉はいらないでしょ」
「だって…」
「したかったんでしょ。津軽さんと」
「?なんかどっかで聞いた台詞ですけど…きょ、今日は止めましょう。 そんな雰囲気じゃないし」
「…そーだね、雰囲気って大切だからね。やめやめ。」
やめやめ って…。難しいな
ちょっと間が開くと 上司と部下の関係から 切り替えが出来なくて…
まあ、上司と部下が抱き合って寝ないか…津軽さんならあったけど
!!
「んぅー…」
欲望と冷静に心を揺れ動かされている間に
唇を奪われた
上に乗ったまま両頬を包み込まれれば、恋人の時間だと彼が引っ張ってくれる
キスは止めたはずの私たちは濃厚なキスをしていた
「んんっ…ぁっ…」
離れた唇と舌が、もうすでに寂しくて
「言って。優衣言いたいことあるでしょ」
うん、ここで、彼氏の前で遠慮はしない
「もう少しキス…ありですか?」
「いーよ~ ここで まだゴネるようなら カレシ特権発動する所だった」
「もう発動してたような…」
「減らず口~ 黙りな…」
重ねられた唇
もう香水の匂いのしない、今の津軽さんは私だけのものだった。
お昼休憩中の瀬戸内くんが大石くんに空想の恋バナを始めていた
私はコンビニのお弁当を食べながら何となく2人の話を聞く
「2人きりでデートしたらアウトだろ〜」
「さあな、たまたま異性と食事とか行く事になる場合なんていくらでもあるだろーが」
「え、大石あんの?最近で」
「……いや。」
「せいぜい捜査で吉川先輩と2人きりになるくらいじゃんか」
名前を呼ばれ顔を上げる
「んっ?あー確かに昨日まで大石くんと行確で一緒にいたよね。ご飯はたべてないけど」
「…っすね」
なぜか目を逸らされてしまう 私じゃ残念だと思われてる?ははっ…
「いや!先輩は背中にファスナーがあって中身がゴリラって有名だから人間の異性ではない!」
「なっ、なんて失礼な!?誰が言ってるの?人間だよ」
「瀬戸内、吉川先輩は人間の女性だ。からかうのもいい加減にしろ」
「大石くんがいて良かったよ。 まぁ、中身ゴリラと言われても女だからって仕事をさせてもらえないよりマシかな」
「なんか…吉川先輩と話してるとキラキラワクワクした話じゃなくなる辺りが終わってますよ」
「えっ…確かに」
「いえ、吉川先輩は銀室の紅一点です。華やぎますよ」
「大石がそんな事言うのめずらし〜。一年目にそんな気を使わせるなんて吉川先輩、もっと女子力頑張ってください」
「あのねぇ一応頑張ってるんだよ」
「さっき津軽班長をランチに迎えにきた可愛い警官とか」
…そう。彼女の私がいるのに津軽さんはランチに誘いに来た子と出ていってしまった。
浮気とは思わないけど…。
私も後藤さんや、元教官方と2人でランチする時あるし。
けど、さっきの女の人と2人きりは…いやだな。あんな目をハートにした女性と…
もう行かないでくださいってお願いしたら捜査に関する事 以外で女性と2人きりで出かけないでくれるのかな?
…そもそも浮気と思ってないなら許容すべき?
津軽さんも浮気なんて思ってないんだし
私と津軽さんの浮気の境目ってどこだろう
「…ほら 瀬戸内、お前、ほんと失礼なんだよ、謝れ」
「えーだって…」
「ごめん、ごめん、全然気にしてないよ」
「ほら、気にしてない」
「……。」
「……。」
今度、津軽さんとその辺 確認し合いたいたいな
もっとも最近、大きな事件は抱えてないが地味に忙しく残業が続いて生活リズムが乱れている
津軽さんも課内にいない事も多く深夜に帰宅も多いらしい
津軽さんと二人きりで話すらしてない
スキンシップがしたいなぁ
充電切れもいいとこ
まさか会社で私がこんな事を考えるようになるなんて!
疲れが取れないからかな…
無性に癒やしが欲しい
身体の関係はないが 色々あり何度も一緒のベッドで寝ている
津軽さんには言えないけど
実は津軽さんを抱きまくらの様にして密着し彼氏の匂いに包まれての就寝は心の中で最高!
なんて思ってたりする
私のキャラ的に口には出せない
添い寝したい……
仕事中、どんなにセクハラ?されてもパワハラされても津軽さんの腕の中が一番安心する
泊まりに行きたいって言ってみる?
どうする?
津軽さん引くかな
はぁ……やっぱりハードル高い
添い寝してほしいけど…。添い寝…
『津軽さん添い寝』で頭の中を渋滞させていたが…
はっ! !………いやいやいや!
今は仕事を頑張る時期なんだよ
自分のために 津軽班のために 公安刑事として役割を果たすため
脳を占拠した津軽さんから、深呼吸を数回し、慌てて仕事モードに移行させようと切り替える
________ __ __
午後
明日の会議の資料に目を通しながら一部ずつまとめていると
「そーゆーの後輩に任せれば良いんじゃない?」
お昼から しばらく留守にしていた津軽さんは帰ってくるなり機嫌悪そうに私を見る
「あ、津軽さんお疲れ様です これは…私の方が慣れてるし、2人は今日の夜は張り込みですからちょっとでも休んで欲しいので」
「それ言ったら俺も2日間、家に帰れない日あるけど」
「…もっとたくさん労わせて頂きます!」
「ふ~ん 分かってると思うけど、それじゃ一年目コンビが成長しないでしょ。ウサだって朝まで書類仕事なんてしょっちゅうだったじゃん。こーゆーの優しさじゃないからマジでしっかりしてね」
「はい。すみません」
「頼むね、と、いうことで はいお口開けて〜」
「…命が惜しいのでっ !!うぐっ〜〜マズっ!」
急いで怪し菓子をペットボトルの水で流し込む
舌がビリビリする… なんだったの!?
津軽さんは自分のデスクに戻って怪しげな飲み物を飲んでいた
現実は…厳しい。
教育係を任せられたが、下っ端ぐせが どうにも抜けきれない
書類仕事をしつつ、PCで今、捜査中の案件を確認していると、あっという間に19時。
給湯室に癒やしのコーヒーを入れに行く暇もない。
百瀬「津軽さん、そろそろ出ないと間に合わないんじゃないんですか?」
「え~…うん、だよね~ まぁ ちょっとくらい待たせてもいいでしょ」
百瀬「あの女、ぎゃーぎゃー煩いじゃないですか。車出しますんで行きましょう」
内容から協力者とデートまたは、協力者を使った捜査。でも様子からディナーに行くのかな
ぎゃーぎゃー煩くても切る事が出来ない重要な協力者って事なのか
津軽さんからは協力者の存在を前ほど感じない
気を使い、私の前で電話やlineをしなくなった
女の子とのやり取り用のスマホ見なくなったんだよね…
久しぶりに感じた協力者の女性とデート。
普段は割りきって仕事をしていても、心も身体も疲れてる時は少しだけ
傷ついた…
「ウサちゃんヤキモチ妬いて焼きウサギにならないでね」
「いえ、別に。」
あ、
冷静に答えてもりが、これじゃ塩対応
「…。ウサちゃんもあまり無茶しないでね、じゃお疲れ~」
「はい、お疲れ様です」
私のデスクの書類の山をざっと確認しプイッと百瀬さんと行ってしまった
ふぅー
こういう、自分の機嫌を職場に持ち出すなんて最悪だ…
「……仕事を片付ける まずはそこから」
今日、何度目になるか気持ちの切り替えが出来ない自分に呆れながら残りのタスクに手をつけ始めた
ーーー ー ー
お、終わった…。
時刻は23時
1年前なら日付は変わり、朝方デスクで寝てる所を誰かに起こされるパターン
自分を誉めてあげたい!
にしても、連日の残業はキツいな 目が痛いし。
今は暫く目を閉じて休ませよう
爆睡しないように椅子に姿勢よく座り直す
そっと目を閉じると
たぶん1秒で寝た
『素敵です こんなスイートルームに泊まれるなんて ありがとうございます』
部屋を予約した本人、津軽さんは私に近づいて来て肩に手を乗せた
『優衣と来たかったんだ 特別な夜にしたいから』
『津軽さん…』
『意味分かるよね?』
ふぅ~と耳に息を吹き掛けられる
『んっ~…』
身体を捩れば抱きしめられ
いよいよ私たち…
しかし頭から降ってきた言葉は
『優衣の身体は欲しいけど俺一人の女じゃ満足出来ないから そこんとこよろしくね』
『はい…?』
無邪気な笑顔は満点で、ときめく所だが言ってる事が…
『イヤです!私だけを好きでいてください もっと頑張りますから!』
『…キミさ、ぜーんぜんヤキモチ妬かないし』
『そんなことっ…』
『キミこそ、俺が本命じゃないでしょ?気持ちいい事だけ共有しようよ』
半ば強引にキスをされる
唇が離れ熱い視線を送られるが全くときめかない
何言ってるの?
こんなの津軽さんじゃないよ!
別人だよ!
ベッドに座り再びキス
違うよ…イヤだよ私だけを…
キスが深くなっていき…
こんな、こんな
「津軽さん嫌い!」
ガタンっ
勢いよく立ち上がろうとしたが、膝が言うことを利かずバランスを崩した
「うわっ」
「きゃっ」
椅子から固い床にお尻が落ち現実に引き戻される
え、あれっ 今のは…夢?夢!?なに…私、欲求不満?
私、相当キテいる…。
恥ずかしっ。そうそう、こんな職場で寝てないで帰ろう
お尻を擦りながら立ち上がると
!!!
「つが、津軽さ…ん、いらっしゃったのですか…?」
いつから そこに!
真後ろに立って居たのは夢にもいた津軽さん
普段ならふざけて茶化してくれるのに、静かな瞳を向けられ…
連日残業して叱られる?
「あの、すみません。帰ります…」
キスした夢を見た気まずさで、なんとも居心地が悪い
あ~いたたまれない
無表情のままの津軽さんに、叱るなら叱ってください!と腹をくくる
「津軽さんは帰れますか?」
「…優衣いまの…」
誰も課に居ないとはいえ…名前を呼ばれて、はっとする
「どうか…しましたか??」
横目で時計を見れば寝たのはほんの30分弱。
椅子に姿勢良く座って寝てるのが不気味だった?
「ごめん! 優衣にヤキモチ妬かせたくて意地悪だった、ごめん、許して!」
ぎゅっと抱きしめられる
…なに?この急展開
さっきの夢でもヤキモチがどうとかって言われた
夢の続きなのかと耳を津軽さんの胸に当てるとなかなかの速さでドックン、ドックン聞こえる
普段しない香水の香りは、今は横に置いておき
「あの…?」
「チャンスくれない?」
顔を上げれば不安げな瞳が揺れていた。
!!
胸が…苦しい…でも悲しいって事じゃなくて
こんな顔をさせてしまい、切ない
「私、怒ってないですしヤキモチは妬きましたが津軽さんが謝ることじゃないですよ?」
安心して欲しくて、身体に腕を回し
背中を擦り顔を上げる
「今さ、津軽さん嫌いってめちゃくちゃ怒ってたけど…」
「えっ! 口に出てました? やだっ…。」
「……?」
「違うんです、違うんですよ!変な夢みちゃいまして津軽さんが別人だから嫌いって言ったんです」
「はあ? って言うか…寝てたの?あんな姿勢よく?」
「はい、すみません 驚かせて」
「…変な子」
津軽さんは素で驚いて目をパチクリさせている
「爆睡しないように…です」
誤解が溶けたようなので身体を離そうとするが
「だめ」
「職場ですし誰か来たら…」
「………」
「分かりました」
もう一度、背中に腕を回す
「はあぁぁ…びっくりした 心臓止まったんだかんね」
「すみません…寝言が多くて。津軽さんを嫌いになるなんて、あり得ませんから」
職場で私からも抱きしめる…なんて初めてでドキドキする
悪い事したけど心が充電できる…ような気がしたが、この香水の匂いが…
隣に居ただけじゃ、ここまで匂い付かないよね?
抱きしめてあげたのかな
仕方ないよ、仕事だもんね、仕方ないよ、仕事だから…
「………」
「………」
私に妬かせたって話はランチに行ったやつ?
なんて言うんだっけ
ためし行動の一つ?
………にしても、この香水…やっぱり駄目だ
甘い気分になれない
「じゃ、じゃあ私はお先に上がらせて頂きます」
仕事をしてきたんだから部下として労いの言葉でも掛けるべきなんだろうけど
「この状況でそうくる~?」
「だって…って言うか津軽さん、どうして戻って来たんですか?何か手伝えるなら私も一緒にやります」
「優衣ってたまに天然だよね。君が仕事 終わりそうな時間だから迎えに来たんでしょ」
やっと腕の力が抜け解放された身体を半歩下がり、津軽さんの顔を覗き込めば
うん、やっぱり…やや疲れが見える…気がする
なのに…迎えに戻って来てくれた
私の事を見ていて、大切に思ってくれてる
必死になって好きになってもらい、やっと掴んだ手を離したくない。絶対に。
香水の香りくらいなんだって言うの!
「ごめんなさい…一緒に帰りたいです」
えへへっと照れながら答え
「うん、準備して」
「はい」
ーーー ー ー
タクシーの中でもずっと握られたままの手に、津軽さんの部屋まで連れられてきた
シャワーを借りて部屋着に着替える
寝てていいよと言われたけど、私は明日は久々な休みだし、せっかく来たのに勿体無くて起きて津軽さんを待っていた
「あれ、寝ててよかったのに」
「いえ、すみません。津軽さん明日も仕事なのに先にシャワー浴びちゃって」
「あ、言ってなかった。俺も明日休みだよ」
「……えぇっ?」
「優秀なカレシでしょ 頑張っちゃった」
「あの、じゃあ…!」
「平日デートしよ」
「したいです!…でも疲れてません?」
「俺はいいけど 優衣がお疲れだから、昼過ぎから出掛けよう」
「はい!」
やったー!!デートだぁ 幸せ~
頑張って仕事してると、ご褒美があるんだな
そうだ!あの話してみようかな?
ベッドでくっついて横になれば、ずっと欲しかったそれで…リラックスしていく
「津軽さんは私が職場の男性と二人きりで ランチするの止めて欲しいですか?」
「え?今日 俺が女の子と行ったから?」
「浮気とは思ってませんよ?ぜんぜん。でも最近一緒に居られなかったので、なんかモヤモヤしてしまい…」
「一階で他の女の子たちと合流したから二人きりないよ」
「なるほど…私に妬かせたくて仕組んだとか?」
「あははっ そこまでじゃないって。でも嫉妬する優衣の顔に満足はしたかな」
「え~、妬いた顔…見せなきゃ不安ですか?」
「ん、そんな事ないけど?最近二人の時間取れなかったからさ~ 優衣は普通にしてるし、優衣はカレシが居なくても寂しくないんだな~みたいな」
飄々と話す津軽さんだけど、本心を話してくれていると分かる
付き合う前なら仕方ないと我慢していた事
今は我慢することないんだから、最初から話をすれば良かった
ぜんぜん、とっても、もっと、くっつきたかったのに。
私の願望が知られてないのは、職場恋愛としては正しい面があるけどお互いにすれ違ってたみたい
「本心暴露、して良いですか?」
「マジ? ウザイとか言う気でしょ」
「津軽さんと添い寝するの癒されます…」
「え…」
「一番安心するし、癒されて次の日はすごく頑張れるんです」
「あ、あぁ、うん、彼女versionの優衣は たまに めちゃめちゃ素直だね」
面食らった津軽さんは少し焦っていて、恥ずかしいが嬉しそう
こういう私の発言で動揺してドキっとする津軽さんも好き
「一緒にいられる時間を作って欲しい、って言えないまま拗らせちゃったんです。津軽さんは?」
「う~ん、優衣が堪えてるのが面白いから、そのままにしてた。でも…」
ちゅっ
頬に一瞬のキス
「…津軽さん…?」
「そういう時は遠慮しないで教えて。カレシなんだから」
「…はい」
彼氏の津軽さんは時々、こそばゆい位に甘くて優しくて、今度は私がドキドキさせられる
甘い彼氏は、横になったまま手を繋ぎ軽く手をマッサージしてくれる
私の手、指をモミモミ触るの前から好きだった。
彼女になる前からで、普通は恋人同士がやることだけど津軽さんだから…他意はない??と以前は戸惑っていた
「私 以外には しないでくださいね」
遠慮しなくて良いみたいなので 気になってた話をしてみる
「ん?…手?」
「ランチに二人で行くのはセーフですが、手を繋ぐのは…嫌かも」
「分かった。じゃあ、優衣もランチはセーフだけど、仕事以外で手を繋いだら浮気だから」
「はい、しないです。…良かった。津軽さんの浮気の境目って難しいだろうなって、思ってたので私と一緒で」
「いやいや俺としては、優衣が男に笑顔を向けたら浮気だけど」
「な、なんと!」
「重い?」
「う~~ん、…難しい、ですね」
「いつも妬いてたよ~。付き合う前はね。今は俺の事 特別に思ってるって感じるし大丈夫になった」
「それなら良かった。ふぁあ~、安心したら眠くなってきました…」
「寝ますか」
部屋の照明を消され くっつきながら、眠りにつく
眠りに……なの?
キスは頬にのみ一度しただけだった
これだけでも 十分、気持ちいいし駄目な訳じゃないけど…
キス…したいな
疲れてるのかな?そうだよね。こんな時間だし無理強いしてキスして欲しい訳じゃない
ふう、寝よう。
津軽さんを抱き枕のように腕を回し片足を少し絡ませる
ツンツン…
半分眠ってると思った津軽さんから鼻先を触られる
「あ、重たいですか?」
「さっき、言ったよね。カレシに遠慮しないでって」
「あ…」
分かっててくれたんだ…
…って言うか私からさせたくて キスしてくれなかった??
もう。この人は…だから…好き
「じゃあ、いいですか? しても…」
「ん。上のって」
「…えっ??」
それって仰向けの身体の上に私が…!!?
「たまにはね、カレシからのお願い」
最近はベッドの中でキスしてると…胸を触ったりきわどい所を撫でられたり、うっかり先に進みそうになる私たち
津軽さん…下半身が反応していて…お預けになるのが かわいそうに思ってしまう
私は そんなイチャイチャも幸せだなって終われるんだけど…いいのかな
「じゃあ、失礼して…」
彼にまたがり、覆い被さる形になる
「……」
「何か…言ってくださいよ」
初めての体勢に 気まずい気持ちになり キス出来ずにいた
「ん~?キス待ちしてるだけだよ。言葉はいらないでしょ」
「だって…」
「したかったんでしょ。津軽さんと」
「?なんかどっかで聞いた台詞ですけど…きょ、今日は止めましょう。 そんな雰囲気じゃないし」
「…そーだね、雰囲気って大切だからね。やめやめ。」
やめやめ って…。難しいな
ちょっと間が開くと 上司と部下の関係から 切り替えが出来なくて…
まあ、上司と部下が抱き合って寝ないか…津軽さんならあったけど
!!
「んぅー…」
欲望と冷静に心を揺れ動かされている間に
唇を奪われた
上に乗ったまま両頬を包み込まれれば、恋人の時間だと彼が引っ張ってくれる
キスは止めたはずの私たちは濃厚なキスをしていた
「んんっ…ぁっ…」
離れた唇と舌が、もうすでに寂しくて
「言って。優衣言いたいことあるでしょ」
うん、ここで、彼氏の前で遠慮はしない
「もう少しキス…ありですか?」
「いーよ~ ここで まだゴネるようなら カレシ特権発動する所だった」
「もう発動してたような…」
「減らず口~ 黙りな…」
重ねられた唇
もう香水の匂いのしない、今の津軽さんは私だけのものだった。
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