満月は見ていた
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来ない…何かあったのかな。
さっきから何度も見ているスマホがブルッと震え すぐに津軽さんからのメッセージだと分かる
『ごめん行けない、今度埋め合わせするから』
急な仕事か………。仕方ないよね。
"分かりました" それだけ送りベンチで項垂れる
勇気を出して夕食一緒に食べようと誘ったのにな…。仕方ない、仕方ない、私と違って警視は忙しい。
プライベートでのお出かけ…
津軽さんはデートだデートだ言うけど…
何度も "デート" している内に、当たり前に思えて 我が儘になってきたのだろう
ついに……ドタキャンかぁ。仕事なんだからお疲れ様ですって気持ちを持たなきゃいけないんだけど。
警察庁の近くの公園で待ち合わせして、30分約束の時間を過ぎていた
予感はしていたけど 楽しみが大きすぎて項垂れてる今現在
だって あんな顔みたら、楽しみは、私だけじゃないかも?って期待するでしょ。
それはお昼過ぎ
給湯室でコーヒーを淹れてると
「ウサちゃん、ご飯食べなかったの?」
「色々、優先する事があって やっと報告書の作成をする所です」
「要領悪くない?学校で何教わったの?」
「それはっ!公安学校は悪くありません。私の…問題ですが…」
「何か言いたそうな顔しちゃって~」
「津軽さんが突然、会議のお茶菓子買って来いとか段ボール箱を片付けろとか言うから」
「捜査ファイルの片付けは一緒にやったよ」
「私の顔を弄くって遊んでたクセにっ…」
「疲れた顔してたからだよ。優しい上司じゃんね」
「お陰で お昼ご飯が食べられなかったわけです」
「ふーん、それはご飯連れてけって遠回しで言われてる?」
「……」
「黙りこまないでよ」
「ゆ、夕食は…」
「ん、?」
「仕事終わったら何か食べに行きませんか!!?」
「…ふっ、色気ない誘い方だな~」
「すみませんね、色気なくて…聞かなかった事にしてください」
「行こう」
「えっ?」
「じゃあ、19時頃には身体空くから」
「は、はい!」
「楽しみだね」
「!! はい…」
くしゃっとした笑顔。カッコつけてない多分、本心で笑ってる顔に心を完全に絆された!
ズルイ人だ
もっと知りたいし私を知って欲しい
諦められないんだもの
仕事が忙しいのは分かっている。そんなことは…
ただ会いたかった 凄く
私をこんな気持ちにするとは憎たらしい人だ…
公園のベンチから立ち上がれずに、何となく明るくなった気がして夜空を見上げる
「…満月だったんだ」
雲の隙間から、かろうじて満月が出ていた
満月が人の心に影響をもたらす…スピリチュアルな世界では言われていて、実際に私も今 満月に心を囚われていた
津軽さんと見たかったな。次のスーパームーンいつだろう。
またお出かけする口実が欲しい
津軽さーん。今夜は満月ですよ 見てますか?
眺めていた満月は だんだん雲がかかり、黄色く薄い光が夜空をそっと温めるだけ
帰ろうかな…でも…。
なんとなく ここに居たかった
津軽さんは来ないけど、待ち合わせした この場所が二人を繋いでる気がして
部屋に帰っても一人だし
スマホのlineを開き、津軽さんとのやり取りを見返す
一緒に映画を見て展望レストランに行った後から、何気ないlineのやり取りくらいはするようになった
どうでもいい やり取りなんだけど楽しいんだよな…。
あ、休憩中にお互いデスクに居るのにlineで しりとりしたやつだ。笑ったら負けってルール。百瀬さん気がついてて私を睨んでたんだよね
楽しかったな……
ウサギは忍耐強い生き物
いつまでも落ち込んでないで帰ろうか。また誘えばいいし、埋め合わせするって言ってくれたんだから
公園を出て歩き出せば、満月はまた顔を出してくれていた
重い女になってしまいがちな私を元気付けるように 黄色い光を温かく照らして…
さっきから何度も見ているスマホがブルッと震え すぐに津軽さんからのメッセージだと分かる
『ごめん行けない、今度埋め合わせするから』
急な仕事か………。仕方ないよね。
"分かりました" それだけ送りベンチで項垂れる
勇気を出して夕食一緒に食べようと誘ったのにな…。仕方ない、仕方ない、私と違って警視は忙しい。
プライベートでのお出かけ…
津軽さんはデートだデートだ言うけど…
何度も "デート" している内に、当たり前に思えて 我が儘になってきたのだろう
ついに……ドタキャンかぁ。仕事なんだからお疲れ様ですって気持ちを持たなきゃいけないんだけど。
警察庁の近くの公園で待ち合わせして、30分約束の時間を過ぎていた
予感はしていたけど 楽しみが大きすぎて項垂れてる今現在
だって あんな顔みたら、楽しみは、私だけじゃないかも?って期待するでしょ。
それはお昼過ぎ
給湯室でコーヒーを淹れてると
「ウサちゃん、ご飯食べなかったの?」
「色々、優先する事があって やっと報告書の作成をする所です」
「要領悪くない?学校で何教わったの?」
「それはっ!公安学校は悪くありません。私の…問題ですが…」
「何か言いたそうな顔しちゃって~」
「津軽さんが突然、会議のお茶菓子買って来いとか段ボール箱を片付けろとか言うから」
「捜査ファイルの片付けは一緒にやったよ」
「私の顔を弄くって遊んでたクセにっ…」
「疲れた顔してたからだよ。優しい上司じゃんね」
「お陰で お昼ご飯が食べられなかったわけです」
「ふーん、それはご飯連れてけって遠回しで言われてる?」
「……」
「黙りこまないでよ」
「ゆ、夕食は…」
「ん、?」
「仕事終わったら何か食べに行きませんか!!?」
「…ふっ、色気ない誘い方だな~」
「すみませんね、色気なくて…聞かなかった事にしてください」
「行こう」
「えっ?」
「じゃあ、19時頃には身体空くから」
「は、はい!」
「楽しみだね」
「!! はい…」
くしゃっとした笑顔。カッコつけてない多分、本心で笑ってる顔に心を完全に絆された!
ズルイ人だ
もっと知りたいし私を知って欲しい
諦められないんだもの
仕事が忙しいのは分かっている。そんなことは…
ただ会いたかった 凄く
私をこんな気持ちにするとは憎たらしい人だ…
公園のベンチから立ち上がれずに、何となく明るくなった気がして夜空を見上げる
「…満月だったんだ」
雲の隙間から、かろうじて満月が出ていた
満月が人の心に影響をもたらす…スピリチュアルな世界では言われていて、実際に私も今 満月に心を囚われていた
津軽さんと見たかったな。次のスーパームーンいつだろう。
またお出かけする口実が欲しい
津軽さーん。今夜は満月ですよ 見てますか?
眺めていた満月は だんだん雲がかかり、黄色く薄い光が夜空をそっと温めるだけ
帰ろうかな…でも…。
なんとなく ここに居たかった
津軽さんは来ないけど、待ち合わせした この場所が二人を繋いでる気がして
部屋に帰っても一人だし
スマホのlineを開き、津軽さんとのやり取りを見返す
一緒に映画を見て展望レストランに行った後から、何気ないlineのやり取りくらいはするようになった
どうでもいい やり取りなんだけど楽しいんだよな…。
あ、休憩中にお互いデスクに居るのにlineで しりとりしたやつだ。笑ったら負けってルール。百瀬さん気がついてて私を睨んでたんだよね
楽しかったな……
ウサギは忍耐強い生き物
いつまでも落ち込んでないで帰ろうか。また誘えばいいし、埋め合わせするって言ってくれたんだから
公園を出て歩き出せば、満月はまた顔を出してくれていた
重い女になってしまいがちな私を元気付けるように 黄色い光を温かく照らして…
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