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「なぁ、十代この間のデュエルだけど、あそこはこのカードを出したほうが、良かったんじゃないか?」
「おぉ、流石ヨハン!俺もそう思っていた所だぜ」
「…」
何故、こいつらはデュエルについてだけでこうも熱く語れることが出来るのだろうか。というかこいつらに限らず周りの奴らはガチ勢が多すぎる。いや、まぁデュエルが楽しいのは分かるんだがそれにしてもだろう。俺は、目の前でかれこれ1時間も、このバカ共はデュエルについて熱く語っている恋人のヨハンと十代に向けて呆れを込めた視線を送る。しかし、こいつらは何も気づかない。
一応、二人だけの世界という訳ではない様で時折俺に対して話題を振ってくれるのだが真剣に二人の話に耳を傾けている訳ではない。適当な返事をすれば二人は勝手に納得して、また会話を始める。そんなバカ達に付き合わされてる俺の身にもなってほしいというぐらい話題が尽きない。
もう、俺帰っていいか?そう言いたくなる気持ちを抑えて俺は目の前のデュエルバカ共の雑談を隣で聞いていた。俺、明日が締め切りの課題に手をつけなくちゃいけないし、そもそもなんで、付き合っている彼女(男)と他の男が仲良くしている所を見せつけられなくちゃならないんだよ。俺は隣にいるヨハンに視線を向けた。俺、帰りたいんだけど。という想いを込めて。俺の視線に気づいたヨハンと目が合う。首を傾げながら微笑むな、可愛いかよ、クソっ!…って、そうじゃない。俺の視線に気づいたのなら、俺が今どんな気持ちでいるかも気づけ。
「悪い、十代、俺帰るわ。明日の課題まだやってねえし」
「あ、やべ!そうだった忘れてた!なあ、ゆめお課題見せてくれよー!」
「やだよ、自分でやれ」
課題の存在に気付いた十代が、腕にしがみついてきてわーわー言ってるが俺はそれを華麗に引き剥がして、何とか十代の部屋から脱出しようとしたのだがそれにヨハンが反応した。
「ゆめお!俺も行く」
「…なんだよ、まだ十代と話してればいいじゃねえかよ」
「十代に嫉妬したのか?」
「…分かってたんなら、やるなよな」
「ごめん、ゆめおが可愛くて」
そう言って、ヨハンは俺の右腕に抱きついてきたので、そのまま腕の中に閉じ込めてやった。いつもはキラキラ王子様オーラを出しているこのデュエルバカ外国人は、俺の前でだけは小悪魔になる。それに対して結局丸め込まれる自分のチョロさには我ながらどうかしてると思う。
「なあ、今夜シようぜ」
「いや、だから俺、課題があるんだよ」
「明日終わらせればいいだろ、俺より課題が大事なのか?」
「いや、違うけど…」
「じゃぁ、決定な」
本当にこの小悪魔を、何とかしてください。