ゴーラッシュ!!(フェイザーのみ)
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「ゆめお、急で悪いが今夜会えないか?」
ある日、仕事の合間にゆめおがスマホを見た時ホーム画面に1件の不在通知とメッセージが表示されていたので何気なく通知をクリックし、中身を確認すると何とメッセージの送り主はゆめおの恋人である竜宮フェイザーからであった。ゆめおは思わずそのメッセージを2度見した。何故ならフェイザーは基本的に自分からメッセージを送る男ではないからだ。ましてや「会いたい」等と付き合ってから初めて言われた程である。ゆめおはその場で暫く天を仰いだ後に我に返り直ぐ様返信を打ち始めた。
「会えるよ、どこに行けばいい?家?」
「いいのか?無理に、とは言わないが…」
「全然無理じゃない、超余裕。何なら今からでも行ける」
ゆめおが返信を送ってから数分程すると、今度はフェイザーからの返信があった。ゆめおの都合を気遣うような内容に対してゆめおは今からでも会いに行けるとフェイザーからの誘いを受けれる事を強調してみせた。世間の人間はカップル間でも心理的な駆け引きを行うようだがそんなものゆめおにとってはどうでもいい、優先するべきは貴重な恋人からのお誘いである。
「今はまだ仕事中だろう…今夜、私の家に来てくれ」
「オッケー」
ゆめおは携帯をポケットに仕舞うとそれまでの漫然とした動きから俊敏なものへ変えて急いで自身のデスクへ向かった。MIKの本部からフェイザーが住む六葉町は車で1時間強かかる為、何が何でも定時には仕事を終わらせて退勤せねばならない。そう決意したゆめおはデスクに着くなりそれまで入力をサボっていたデータの打ち込みを始める。正に鬼神のごとくその姿に彼の上司は日頃からそのぐらいのやる気で業務に挑んで欲しいのだが、と溜息を吐くぐらいであった。
「よっしゃ!待ってろよ、フェイザー!」
何故、急にフェイザーがお誘いをしてくれたのかは分からないが何にせよ可愛い恋人が会いたいと言っているのであれば、それを叶えてこそ男の本望だと内心叫んだ後にそれまで溜めていた仕事に取り掛かり始めた。
*******************
あの後、驚異的なスピードで仕事を終わらせたゆめおは勢いのまま自身の愛車を走らせ六葉町へ向かった。そして車を走らせること約1時間後、フェイザーが待つ竜宮家本邸の前に着いたので車を停車させ屋敷の中に入ろうとした時、屋敷の正門前に誰かが立っていることに気付いた。その人物はゆめおの存在に気付くとゆっくりとこちらに向かって歩み寄り始めた。照明に照らされた新緑を見てゆめおはその人物の名を呼び掛ける。
「フェイザー!悪い、遅くなった!」
「構わない、むしろ急に呼び出して済まなかったな」
「これぐらいどうだってことねぇよ」
フェイザーはゆめおの姿を見て目を細めるとゆめおの隣に立ち少し遠慮がちにゆめおの腕に自身の腕を絡めてきた。予想だにしていなかった行動に対してゆめおは驚きの表情を浮かべた。
「フェイザー?」
「…だめか?」
「いや、別に駄目ってことはねえよ。むしろ大歓迎!」
「そうか…ならば良かった」
ゆめおの顔を見上げるフェイザーの瞳に浮かぶ月が不安げに揺らいだ様に見えたので、ゆめおは敢えてそれ以上追求せず素直に自身の左腕を預けることにした。ゆめおからの許しを得たと感じたのかフェイザーが宝物を手に抱える子どものように力をこめてゆめおの左腕を抱えた。それを見たゆめおは必至に口元が緩まないように唇を噛み締めていた事をフェイザーは知る由もない。
「そ、そういや何で今日お誘いしてくれたんだ?」
「あぁ、その事なんだが…ここでは何だから私の部屋に来てくれないか?」
「おぅ、いいぜ!久しぶりにデュエルでもするか?一応デッキは持ってきてるぜ」
「そうだな…デュエルもいいが、今日は少し違うんだ」
「?」
意味ありげな言葉を述べてからフェイザーはゆめおの腕を引き自室へと導く。竜宮家の長い廊下を歩きながら、そういえばフェイザーの自室に招かれるのは初めてだなと考えていると彼の部屋の前に辿り着いた。
「フェイザー、これからなにするんだ?」
「ゆめおはそこに座っていてくれ」
部屋に入ると何故かベッドの上に座るように促される。これから何が始まるのか分からないゆめおは、とりあえず大人しく大の男が二人寝転がっても余裕のあるベッドに座ると徐ろにゆめおの膝の上にフェイザーが座り始めた。
「は、ちょ、フェイザー!?」
「すまない、重くはないか?」
「いや、重くはないけど…どうしたんだよ急に!?」
フェイザーはゆめおの方を向く形で膝の上に座っている為、必然的に互いの吐息が感じられる程の距離となる。フェイザーの行動の意図は分からないが恋人とこうも密着しているとどうしてもスケベ心が産声を上げそうになるが、それをゆめおは必死に振り払いあくまで冷静に務めることを決意したのだがそんな彼の決意を嘲笑うかのようにフェイザーが突如ゆめおの首元に腕を回し抱き着いてきたのだ。
「フェ、フェイザー!?」
「ゆめお、お前がいつも私の為に働いてくれてる事は私は理解しているし感謝もしている」
「お、おぅ…どういたしまして」
「だから、それ以上を求めてはいけないと分かっているんだ、だが…どうしてもゆめおに会いたくなってしまったんだ」
フェイザーが自身の胸中を打ち明るとゆめおは少し間を置いた後、目の前の月を真っ直ぐ見据えてからゆっくり口を開きフェイザーに対して1つの問いを投げかけた。
「俺に、そんなに会いたかった?」
その答えなど、とうに分かってる筈なのにそれを聞いたのはその口から直接言葉を紡いで欲しいからだ。そんなゆめおの問い掛けに対しフェイザーは小さく頷いた。
「ゆめおに、会いたかった」
「〜〜!フェイザー!!なんだよ、それ可愛すぎだろ!!」
感極まったゆめおはフェイザーを思い切り抱き締めた。まさか恋人がそんな風に想ってくれていたなんて知らなかった!好きな人から会いたいと言われることがこんなにも心が満たされるなんて知らなかった。天にも昇る気持ちというのはこういう事を言うのだろう。今、世界で1番幸せな男だと言えるだろう
「ゆめお」
「ん?」
「言い辛いんだが…その、お前のが当たっている…」
「…あ」
1人で幸福を噛み締めていたゆめおは指摘されるまで気づかなかった。気持ちが昂りすぎた余り同時に自身の分身も昂始めている事に。ゆめおが若干の気まずさを感じ冷や汗を流しているとフェイザーと目が合った。
「ゆめお、その…今夜は泊まっていかないか?」
フェイザーに嫌悪感を抱かれていないか不安を抱いていたゆめおであったが、恋人からのまさかのお泊りのお誘いを受けてしまった。自身にとって余りにも都合の良い事が起きるので、明日は槍が降るかもしれないなと考えながら愛しい恋人からのお誘いに乗ることにした。
ある日、仕事の合間にゆめおがスマホを見た時ホーム画面に1件の不在通知とメッセージが表示されていたので何気なく通知をクリックし、中身を確認すると何とメッセージの送り主はゆめおの恋人である竜宮フェイザーからであった。ゆめおは思わずそのメッセージを2度見した。何故ならフェイザーは基本的に自分からメッセージを送る男ではないからだ。ましてや「会いたい」等と付き合ってから初めて言われた程である。ゆめおはその場で暫く天を仰いだ後に我に返り直ぐ様返信を打ち始めた。
「会えるよ、どこに行けばいい?家?」
「いいのか?無理に、とは言わないが…」
「全然無理じゃない、超余裕。何なら今からでも行ける」
ゆめおが返信を送ってから数分程すると、今度はフェイザーからの返信があった。ゆめおの都合を気遣うような内容に対してゆめおは今からでも会いに行けるとフェイザーからの誘いを受けれる事を強調してみせた。世間の人間はカップル間でも心理的な駆け引きを行うようだがそんなものゆめおにとってはどうでもいい、優先するべきは貴重な恋人からのお誘いである。
「今はまだ仕事中だろう…今夜、私の家に来てくれ」
「オッケー」
ゆめおは携帯をポケットに仕舞うとそれまでの漫然とした動きから俊敏なものへ変えて急いで自身のデスクへ向かった。MIKの本部からフェイザーが住む六葉町は車で1時間強かかる為、何が何でも定時には仕事を終わらせて退勤せねばならない。そう決意したゆめおはデスクに着くなりそれまで入力をサボっていたデータの打ち込みを始める。正に鬼神のごとくその姿に彼の上司は日頃からそのぐらいのやる気で業務に挑んで欲しいのだが、と溜息を吐くぐらいであった。
「よっしゃ!待ってろよ、フェイザー!」
何故、急にフェイザーがお誘いをしてくれたのかは分からないが何にせよ可愛い恋人が会いたいと言っているのであれば、それを叶えてこそ男の本望だと内心叫んだ後にそれまで溜めていた仕事に取り掛かり始めた。
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あの後、驚異的なスピードで仕事を終わらせたゆめおは勢いのまま自身の愛車を走らせ六葉町へ向かった。そして車を走らせること約1時間後、フェイザーが待つ竜宮家本邸の前に着いたので車を停車させ屋敷の中に入ろうとした時、屋敷の正門前に誰かが立っていることに気付いた。その人物はゆめおの存在に気付くとゆっくりとこちらに向かって歩み寄り始めた。照明に照らされた新緑を見てゆめおはその人物の名を呼び掛ける。
「フェイザー!悪い、遅くなった!」
「構わない、むしろ急に呼び出して済まなかったな」
「これぐらいどうだってことねぇよ」
フェイザーはゆめおの姿を見て目を細めるとゆめおの隣に立ち少し遠慮がちにゆめおの腕に自身の腕を絡めてきた。予想だにしていなかった行動に対してゆめおは驚きの表情を浮かべた。
「フェイザー?」
「…だめか?」
「いや、別に駄目ってことはねえよ。むしろ大歓迎!」
「そうか…ならば良かった」
ゆめおの顔を見上げるフェイザーの瞳に浮かぶ月が不安げに揺らいだ様に見えたので、ゆめおは敢えてそれ以上追求せず素直に自身の左腕を預けることにした。ゆめおからの許しを得たと感じたのかフェイザーが宝物を手に抱える子どものように力をこめてゆめおの左腕を抱えた。それを見たゆめおは必至に口元が緩まないように唇を噛み締めていた事をフェイザーは知る由もない。
「そ、そういや何で今日お誘いしてくれたんだ?」
「あぁ、その事なんだが…ここでは何だから私の部屋に来てくれないか?」
「おぅ、いいぜ!久しぶりにデュエルでもするか?一応デッキは持ってきてるぜ」
「そうだな…デュエルもいいが、今日は少し違うんだ」
「?」
意味ありげな言葉を述べてからフェイザーはゆめおの腕を引き自室へと導く。竜宮家の長い廊下を歩きながら、そういえばフェイザーの自室に招かれるのは初めてだなと考えていると彼の部屋の前に辿り着いた。
「フェイザー、これからなにするんだ?」
「ゆめおはそこに座っていてくれ」
部屋に入ると何故かベッドの上に座るように促される。これから何が始まるのか分からないゆめおは、とりあえず大人しく大の男が二人寝転がっても余裕のあるベッドに座ると徐ろにゆめおの膝の上にフェイザーが座り始めた。
「は、ちょ、フェイザー!?」
「すまない、重くはないか?」
「いや、重くはないけど…どうしたんだよ急に!?」
フェイザーはゆめおの方を向く形で膝の上に座っている為、必然的に互いの吐息が感じられる程の距離となる。フェイザーの行動の意図は分からないが恋人とこうも密着しているとどうしてもスケベ心が産声を上げそうになるが、それをゆめおは必死に振り払いあくまで冷静に務めることを決意したのだがそんな彼の決意を嘲笑うかのようにフェイザーが突如ゆめおの首元に腕を回し抱き着いてきたのだ。
「フェ、フェイザー!?」
「ゆめお、お前がいつも私の為に働いてくれてる事は私は理解しているし感謝もしている」
「お、おぅ…どういたしまして」
「だから、それ以上を求めてはいけないと分かっているんだ、だが…どうしてもゆめおに会いたくなってしまったんだ」
フェイザーが自身の胸中を打ち明るとゆめおは少し間を置いた後、目の前の月を真っ直ぐ見据えてからゆっくり口を開きフェイザーに対して1つの問いを投げかけた。
「俺に、そんなに会いたかった?」
その答えなど、とうに分かってる筈なのにそれを聞いたのはその口から直接言葉を紡いで欲しいからだ。そんなゆめおの問い掛けに対しフェイザーは小さく頷いた。
「ゆめおに、会いたかった」
「〜〜!フェイザー!!なんだよ、それ可愛すぎだろ!!」
感極まったゆめおはフェイザーを思い切り抱き締めた。まさか恋人がそんな風に想ってくれていたなんて知らなかった!好きな人から会いたいと言われることがこんなにも心が満たされるなんて知らなかった。天にも昇る気持ちというのはこういう事を言うのだろう。今、世界で1番幸せな男だと言えるだろう
「ゆめお」
「ん?」
「言い辛いんだが…その、お前のが当たっている…」
「…あ」
1人で幸福を噛み締めていたゆめおは指摘されるまで気づかなかった。気持ちが昂りすぎた余り同時に自身の分身も昂始めている事に。ゆめおが若干の気まずさを感じ冷や汗を流しているとフェイザーと目が合った。
「ゆめお、その…今夜は泊まっていかないか?」
フェイザーに嫌悪感を抱かれていないか不安を抱いていたゆめおであったが、恋人からのまさかのお泊りのお誘いを受けてしまった。自身にとって余りにも都合の良い事が起きるので、明日は槍が降るかもしれないなと考えながら愛しい恋人からのお誘いに乗ることにした。