ポケモンまとめ


皆さんは、絶対絶命の危機な場面に遭遇したことってありますか?
私ですか?実は、今、正にそのピンチに陥っています!

「[#dn=1#]、もう逃がさないぞ」
「ひ、ひぇ…」

目の前には、何故か怒っているフリード。
私の後ろは、壁。
どうすれば、この場から逃げられるか考えてみたけど何も思いつかない。そうしている間も、フリードはずっと私の事を見下ろしてくる。
アーボックに睨まれたケロマツの気持ちだよ…。

「ふ、フリード落ち着いて!私、別に逃げないから、その…手をどけてもらいたいなぁ…なんて」
「ダメだ。そしたら、絶対逃げちまうだろ」
「デスヨネー…。」

何で、こうなったのか。
そもそも、最近のフリードは私に対してずっと変でした。
ミーティングの時やご飯を食べる時、
町に行く時は、必ず私の隣にいて、
買い物の時には色んなものをプレゼントしてくれるし、
学校の勉強やポケモンバトルの特訓に付き合ってくれて、
そして、沢山褒めてくれる。

そこまでなら、フリードは優しいから私の勘違いかも。と
思っていたけど、この間なんて、寝る時に
フリードのお部屋に呼ばれて、私が寝るまでずっと手を繋ぎながら
隣でお喋りしてくれた。
これは、流石におかしいのではと思って、
部屋から逃げようとしたけど、
フリードに「俺と寝るのは嫌か?」なんて聞かれたら、
断れる訳もなく…。
そのまま(何もなかったけど)一夜を過ごしました。

私は、フリードの事が好きだからおかしいと思いつつ、
内心嬉しくて断り切れないんだけど、
思い切ってこの間、学校の友達に相談したら
「それって、普通付き合ってる人同士がすることだよね」
「身体目当てなんじゃないの?その人」と言われてしまって…。
そこから、自然とフリードの事を避けるようになったんだけど、

今日、朝起きたら部屋の前にフリードが立っていたんです。

「[#dn=1#]」
「あ、お、おはようフリード…」
「なぁ、最近何で俺の事避けてるんだ?」
「え?あー、その、別に避けてはないけど…」
「はぁ…ちょっと来てくれ」

そのまま、フリードに腕を掴まれてフリードの部屋にまで連行されて、
今の状況になりました。

・・・・・・・

「で、何で最近俺の事を避けていたんだ?」
「それは…」
「それは?」

フリードは、変わらず怖い顔をしながら、
何で避けていたのか、と何回も私に聞いてくる。
いつもは優しいフリードが、こんなに怒っているのを
見るのは初めてだから怖くて、
何か言わなきゃと思いながらも言葉が出てこない。
どうすれば、いつもの優しいフリードに戻ってくれるのかと
考えていたら、フリードの口から予想外の言葉が出てきた。

「俺は[#dn=1#]の恋人なんだから、悩み事があるなら、俺を頼ってくれ」
「………ん???」
「そりゃぁ、俺も抜けてる所はあるが、
好きな子を助けられない程、情けない男じゃないさ」

フリードのある発言を聞いて、
驚いて顔を上げるとフリードと目が合う。
フリードの目は、さっきまでの怖い目から寂しそうな目になっていた。
そんなに私の事が好きなんだと思うと
胸がキュンとしてしまったけれど、
私にはどうしても気になることがあった。
これは、うやむやにしていい事ではないはず。

「ねぇ、フリード。私達、付き合ってないよね?」
「…へ?」
「フリードの気持ちは嬉しいし、私もフリードの事が好きだけど…でも、私フリードから告白とかされてないよ…?」
「あーーー…あれ、言ってなかったか?」
「聞いてないよ、そんなのぉおおおお!!!!!!」

その日から、改めて私はフリードとお付き合いが始まったのでした。
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