呪術のまとめ



「身体測定ってさ、エロいよね」

「……はい?」


今日は、今年の春から入学した都立呪術高等専門学校
でのオリエンテーションと身体測定の日。
今日に向けて、おやつは控えたので、
少しでも痩せてればいいな、とドキドキしていた。

私の番が回ってくる直前で、
背後からの視線に気づいて振り向くと、
そこには地方での任務に向かったはずの
悟さんが私の後ろにいた。
どうしてここに?と聞く前に
当たり前のように何故か悟さんまで測定の部屋に入ってきて、
その上で突拍子のない事を言い始めて
私は困惑してしまった。


「てか、[#dc=1#]の事を知り尽くしてる僕が測定した方が
よくない?何で、僕の女の身体を知らない野郎に見せなきゃいけないわけ?」

「この方たちはお医者さんですから、けして変な気持ちはないと思いますよ…」


悟さんを宥めながら、その後ろにいるお医者さん達が
顔を真っ青にしながら揃って首を縦に振ってる姿を見たら、
心の底から申し訳なく感じてしまう。
一度言い出したら、
ちょっとやそっとのことでは折れない人だから…



普段の悟さんは、強くてかっこよくて優しくて。
呪術師としても男性としても魅力的で尊敬できる
私の大好きな人なんだけど、
時々こうしておかしな事を言い始めるのは
唯一直してほしいところで…


「僕、[#dc=1#]の事なら何でも知ってるんだけどなぁ…例えば
頭を撫でられるのが好きなところとか…」

「さ、悟さん?」


悟さんの手が、私の方に向けて伸びてきて
そのまま頭を撫でられる。
その優しい手つきが心地よくて、
人前だと言うのに私はそれを振り払えなくて。
でも、そのままゆっくりと悟さんの手は下へと動いていき、
私の耳に触れた。明らかに動きがおかしい。



「耳を責められると直ぐに感じちゃうこととか」

「っ…」

「胸は、少し強めにいじられるのが好きで」

「あ…っ!」

「お尻を叩かれるの好きだよね〜、Mっ気があるのかな?」

「や、だぁ…」


片方の手で私の身体を背後から抱きしめながら、
もう片方の手で耳、胸、そして
女の子の大切な所へ触れていく。
抵抗しようにも、悟さんの力に敵うはずもない。
診察をしてくれるお医者さん達は、
明らかに目線が合わない様に目を逸らしているので、
誰も助けてくれないのは明白で


「…で、ここは僕の大きいちんこを、
全部入れられちゃうぐらい濡れやすいこととか」

「さ、悟さん、ほんとうにだめ…」

「…ごめん、勃った。人前でヤるのも風情あるよね」

「いやいやダメに決まってますよ!!あ、ちょ…ってキャァ!?」」



どうしよう、と考えていた時、悟
さんの手が、とうとうスカートの中に入ってきてしまった。
下着をズラシ、そのまま指を入れられててしまうとなった瞬間、
突然私の身体は強い力で後ろに引っ張られた。
慌てて振り向くと、そこには白衣を着て目元の隈すら
どこか妖艶さを放つ綺麗な女性がいた。
確か、悟さんの同級生の家入さんだ…と
見上げていたら家入さんと目が合った。
そして優しく微笑まれた


「大丈夫か?」

「は、はい…」

「おーおー、可哀想に。もう大丈夫だからな」

「…い、家入さん〜!!!」


見知らぬ人達の前で痴態を晒してしまった羞恥心と、
助けてもらえた安堵と
美人でかっこいい家入さんの仕草へのときめきで
私の感情はぐちゃぐちゃで、
そんな私を家入さんは優しく抱きしめてくれた。
先程から怖いまでに呪力を放ってる人のがいるけど
、私は敢えて気づかないふりをすることにした。


「おい、[#dc=1#]に触るなよ硝子」

「消えろクズが」

「クズじゃないですー、[#dc=1#]は僕の婚約者だから僕の好きにしていいんですー」


悟さんは、自身のヘアバンドを外して、
凄いキメ顔で酷いことを言い放った。
その無神経な行動に私の堪忍袋の緒が切れる音がした。
私は、静かに家入さんから離れ、悟さんの側へ歩み寄る。
悟さんは、待ってましたと言わんばかりに
笑顔を浮かべながら両手を広げている。


「…悟さん」

「ん?なーに?」

「もう、暫くお触り禁止!!!!!!」

「…はぁぁあ!?あ、ちょ、待てよ![#dc=1#]!」



その後、1ヶ月[#dc=1#]への接触禁止令が
出て精神的なダメージを受けた事から、
所構わず土下座をしながら
「触らせてください、せめて話だけでもしたいです」と
懇願する五条と、
その姿を見てドン引きする1年生達がいたとか。


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