遊戯王ゴーラッシュ!!の男主攻め
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「おい、マナブいい加減にしろよ」
「ゆめお、少し離れてくれ頼む…!」
「離れたらまた逃げるだろ、お前」
狭い路地裏にて、ゆめおは自身の恋人である蒼月マナブと対峙していた。しかし、その表情は非常に苛立っており両手をポケットに入れながら自身の右足をマナブの背後の壁についている為、恋人同士の逢瀬とは程遠い状況である。対してマナブは、この状況から逃げる事が出来ない為、ただ狼狽えることしかできない。何故、こうなったかというとマナブが一方的にゆめおを避けるからだ。しかし、ゆめおはマナブが逃げる理由は分かっている。それは
「キスぐらいで逃げるなよ、俺より年上の癖して」
「年齢は関係ないだろう!」
顔を真っ赤にして騒ぐマナブと小さくため息を吐くゆめお。二人は最近付き合い始めたばかりの六葉町きっての有名なカップルだ。MIK隊員であるマナブと学生のゆめお、異なる立場にある二人の出会いのきっかけは、パンを食べながら町を駆け回っていたマナブと通学していたゆめおが曲がり角でぶつかった事である。その時、マナブはゆめおに一目ぼれした。
そこからは、ユウナばりの押して押して押し尽くす作戦で、何とかゆめおと付き合うことが出来たのだが、問題はその後であった。マナブは、ゆめおと付き合うようになってから、それまでの積極性はすっかりナリを潜めてしまったのだ。そんなマナブを見て、ゆめおは交際したての最もラブラブな時期なので本当はもっとイチャつきたいが、あまりガッツキすぎてはいけないと自制していたのだが、とうとう我慢の限界を迎えてしまった。
「ゆめお、ダメだ!こんなの、僕…つ!」
マナブがゆめおの家に招待された時の事。二人きりということもあり、自然といい雰囲気になったのでゆめおはマナブにキスしようとしたのだが、敢え無くマナブによって阻まれてしまった。だが、ゆめおはそれを本気の拒否とは思わず見かけ上の拒否だけと思い、もう一度キスしようとしたらマナブから本気のパンチを食らい、そのまま逃げられてしまった。そして、その日を境にマナブはゆめおを徹底的に避けるようにした。
最初こそ無理やりキスしようとした自分に非があると考え、マナブに謝ろうとしていたゆめおだったがあまりにも逃げられるものなので、次第にマナブに対して怒りを抱くようになり「絶対にキスしてやる」と怒りをやや拗らせてしまった。
「キスさせろ」
「君は、もう少し言い方というものがあるだろう!」
「じゃぁ、キスさせてくださいってお願いしたらいいのか?」
「そ、それは…」
「ほら、嫌がるじゃん…もういいよ、勝手にするから」
そう言ってゆめおは、マナブの顎を掴んだ。交わる互いの視線、少しずつ近づいてくるゆめおの顔にマナブは全身の血液が顔中に集まってくるのが分かった。恥ずかしくて今にも死んでしまいそうで、マナブは目を瞑る事にした。少ししてから自身の唇に柔らかいものが重なる感触がした。あ、今キスされているんだと直ぐに分かった。
「マナブ、もっとしていい?」
「…駄目と言ってもするのだろう、君は」
「ご名答」
ゆめおは、形式だけの確認を終えると再びマナブの唇に自身のものを重ねた。最初は触れるだけのキスだったが、ゆめおはマナブの唇を自身の唇で噛み始めてきた。何をしているのかと思いながらマナブはゆめおに身を委ねていると、今度はゆめおが舌をマナブの唇の内側に入れてきた。
「んんっ…、ふっ!」
驚くマナブを他所にゆめおはマナブの舌を絡め取る。羞恥と息苦しさで気持ちよさでマナブの脳内は正常な思考が出来なくなり始める。キスがこんなに気持ちいいものなんて知らなかった。もっとしてほしい、ゆめおともっとキスがしたい。
「ゆめお…もっと、して」
「…まじで?」
「ん…」
俯きながらもマナブは、ゆめおにキスを強請った。
あれだけ最初は嫌がっていたのに、とゆめおはマナブの変容ぶりに驚いた。真面目で堅物な人間程、一度気持ちいい事を知るとハマるなんてエロ漫画だけだと思っていたと下品な考えを頭に浮かべながら。
「これ以上すると俺我慢できなくなるけどいいの?」
「構わない」
「じゃぁ、俺の家に行こうぜ」
「…うん」
これから起こるであろう出来事について考えながら、
マナブはゆめおの手を掴む力を強くしながら彼の後をついていった。