ワンピースの男主攻め
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降りしきる雨は、まるであいつの心を表しているかのようだった。
観客の全員がウタワールドへ取り込まれ、ただ一人ステージの上で
ネズキノコを食べ、ゆっくりと死に向かうあいつの姿は痛々しかった。
そこまでして、救世主になりたいのかよ。
お前を都合よく持ち上げるだけ持ち上げて、
自分達にとって都合が悪くなると糾弾する。
そんな自分勝手な奴らのことなんて放っておけばいいのによ。
「本当馬鹿だよ、お前は」
「…うるさい、あっち行って」
「俺がいなくなったら、寂しがる癖に」
「ゆめおなんていなくても私は平気」
「馬鹿言うんじゃねぇよ」
「んぅ!?」
何を言っても強がりばかりを言うから、
段々イライラしてきた俺は強引にその口を塞いでやった。
最初は抵抗していたが、段々と抵抗する力を弱め、縋る様に俺の服を握りしめる。
最初から言えばいいじゃねぇかよ、助けてって。
「はて、お前さんはその子の特別なお相手ですかねぇ?」
不意に背後から、刀を携えた大男が現れた。
背中に背負う正義の文字、海軍か。
辺りを見渡せば何千という数の海兵達に囲まれていた。
多勢に無勢、しかもこっちはウタを守りながらの戦いになる。
あぁ、面倒くせぇ。だが、仕方ねぇよな。
俺は静かに懐に潜めていた銃に手をかける
「何だよお前、こっちはこれからいい所なんだよ。悪いけど、出直してくれねぇか?」
「それはすまねぇ事をした…。しかし、あっしもそちらのお嬢さんに用がありましてね。
ここは、どうか彼女をあっしらに渡してもらえやしませんかね?」
「それは無理な話だな。てめぇの女を寄越せと言われて、はいどうぞなんて言える訳ねぇだろうが」
「ゆめお…」
「大丈夫、安心しろ、俺を誰だと思ってるんだよ」
俺は昔の泣いてばかりで、目の前の大事な存在を守れないガキじゃねぇ。
四皇赤髪のシャンクスの左腕の[#dn=2#]だ。
もう、二度と俺からウタを奪わせない。例え世界中を敵に回したとしても
「俺の女に指一本触れさせやしねぇからな」
そして、俺は海兵達に向かって走り出した。