遊戯王GXの置き場
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辺り一面に広がる砂漠
遠くで聞こえる誰かの叫び声
鈍い金属音を鳴らしながら、私の手足を拘束する鎖
そして、私を包む冷たい温度
「目が覚めたか」
「ん…おはよう、覇王」
「あぁ」
私達が、いなくなったヨハンを探す為に、異世界に来てからどれだけの時間が経ったのか分からない。
大好きな人達がどんどんいなくなっていく中で、
私はジムとオブライエンと一緒に十代を助けようと覇王城に来た。
ジムは一生懸命戦ってくれたけど、後少しの所で負けてしまい、
カレンと一緒に消えてしまった。
残されたのは、私とオブライエンだけ。彼の手の中には、
ジムから託されたオリハルコンの宝石。
だけど、彼は怖がっていた。自分では覇王に勝てないって。
だから、私はオブライエンを…友達を助ける為に覇王の前に立った。
せめて、オブライエンだけでも助けてほしいってお願いしたら、
覇王は、私が覇王城に残る事を条件にオブライエンの事を見逃してくれた。
それから、私は覇王城で覇王と暮らしている。
最初は、怖い事をされるのかと思っていたけど、違った。
覇王は、私が逃げない様にって拘束具はつけたけど、それ以外は何もしようとしない。
ただ、いつも私を自分の膝の上に置かせるだけ。
「何を考えている」
「覇王の事だよ」
「…くだらんな」
覇王は十代と違って無口だし、表情も変わらない。
だけど、ずっと一緒にいると何となく考えている事とかが分かるようになってきた。
今は多分少し照れたのだと思う。
「またくだらんことを考えているな?」
「くだらなくなんかないよ、貴方の事だもん」
「…何故、お前は俺に笑みを向ける」
「?」
「俺は、お前が愛する男ではない」
確かに、見た目は十代のままだけど十代ではない。
ジムは、覇王の事を十代の心の闇が作り出した地層なのかもしれない、と言っていた。
最初は、ずっと十代と一緒にいたのに心の闇に気付いてあげられなかったっていう罪悪感の方が強かったけど、今は違う。
それは、他の人から見たら同情なのかもしれないけど、それでも私は覇王の事も好きでいたいって思っていた。
だって、前の十代も覇王も私にとって全部同じ十代なんだから。
「十代も覇王も、どちらも私の大切な人だからだよ」
寂しそうな声を出す覇王のことを、ギュって抱きしめてあげる。
覇王がどんな顔をしているのか分からないけど、
背中に回された腕で強く抱きしめ返されたから、
多分嫌じゃないんだと思いたいな。
遠くで聞こえる誰かの叫び声
鈍い金属音を鳴らしながら、私の手足を拘束する鎖
そして、私を包む冷たい温度
「目が覚めたか」
「ん…おはよう、覇王」
「あぁ」
私達が、いなくなったヨハンを探す為に、異世界に来てからどれだけの時間が経ったのか分からない。
大好きな人達がどんどんいなくなっていく中で、
私はジムとオブライエンと一緒に十代を助けようと覇王城に来た。
ジムは一生懸命戦ってくれたけど、後少しの所で負けてしまい、
カレンと一緒に消えてしまった。
残されたのは、私とオブライエンだけ。彼の手の中には、
ジムから託されたオリハルコンの宝石。
だけど、彼は怖がっていた。自分では覇王に勝てないって。
だから、私はオブライエンを…友達を助ける為に覇王の前に立った。
せめて、オブライエンだけでも助けてほしいってお願いしたら、
覇王は、私が覇王城に残る事を条件にオブライエンの事を見逃してくれた。
それから、私は覇王城で覇王と暮らしている。
最初は、怖い事をされるのかと思っていたけど、違った。
覇王は、私が逃げない様にって拘束具はつけたけど、それ以外は何もしようとしない。
ただ、いつも私を自分の膝の上に置かせるだけ。
「何を考えている」
「覇王の事だよ」
「…くだらんな」
覇王は十代と違って無口だし、表情も変わらない。
だけど、ずっと一緒にいると何となく考えている事とかが分かるようになってきた。
今は多分少し照れたのだと思う。
「またくだらんことを考えているな?」
「くだらなくなんかないよ、貴方の事だもん」
「…何故、お前は俺に笑みを向ける」
「?」
「俺は、お前が愛する男ではない」
確かに、見た目は十代のままだけど十代ではない。
ジムは、覇王の事を十代の心の闇が作り出した地層なのかもしれない、と言っていた。
最初は、ずっと十代と一緒にいたのに心の闇に気付いてあげられなかったっていう罪悪感の方が強かったけど、今は違う。
それは、他の人から見たら同情なのかもしれないけど、それでも私は覇王の事も好きでいたいって思っていた。
だって、前の十代も覇王も私にとって全部同じ十代なんだから。
「十代も覇王も、どちらも私の大切な人だからだよ」
寂しそうな声を出す覇王のことを、ギュって抱きしめてあげる。
覇王がどんな顔をしているのか分からないけど、
背中に回された腕で強く抱きしめ返されたから、
多分嫌じゃないんだと思いたいな。