遊戯王GXの置き場
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「もし、私が先輩の事を好きだって言ったらどうしますか?」
ジム・クロコダイル・クックは、本のページを読み進める手を止めた。
彼の前に立つ少女の顔を見上げる。
ジムが背中を預ける大きな木の陰と、そしてそこから漏れだす木漏れ日が少女に差し込む。
表情こそ見えないが、恐らく緊張しているのだろう。
彼女の事だ、きっと一生懸命にポーカーフェイスを保ちながらも
顔は、赤く熟したリンゴのように赤面させてるに違いない。
それを証明するように、制服のスカートの裾を掴む彼女の指は震えていた。
その姿が、愛おしくて仕方なかった。
そんな彼女の口から紡がれる遠回しの愛の言葉は、心地よい。
「Sorry、もう一度言ってくれないか?」
「私が、先輩の事が好きだと言ったらどうしますか?」
「Oh…、すまない、まだ日本語には慣れていなくてな…俺の事を何だと言ってくれたか教えてくれないか?」
「嘘つき!いつも、スラスラ話しているじゃないですか!」
ゆめは、木の根元に背を預けて座るジムに目線を合わせる様に、
その場に座り込みジムの身体を軽く叩いてきたので、
ジムは、ゆめの頬に手を伸ばす。
「Sorry、ゆめ」
「…それは、何に対してのSorryなんですか?」
「Don't worry、悪い意味ではないさ。ただ、君から言わせてしまった事に対しての謝罪だ」
「…やっぱり、最初から分かってたんじゃないですか」
自分の考えが見透かされた上で、揶揄われた羞恥と、ジムの言葉に対する期待でゆめは目を逸らした。
そんなゆめの顎を掴み、ジムはもう一度自分と目線を合わせた。
「I Love you、ゆめ」
そして、二つの影は一つに重なった。
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