遊戯王GXの置き場
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子どもの頃、読んだ絵本で見た白馬に乗った王子様に憧れていた。
白馬に乗って、悪い魔法使いに攫われたお姫様を助けに行く王子様に。
そして、助けてくれた王子様と結婚して幸せになりたいって。
女の子なら誰だって一度は憧れる純白のドレスに身を包んで
教会のバージンロードを、大切な人達に囲まれながら、
世界で一番大好きな人と手を取り合うその瞬間ってどんな気持ちなんだろう。
きっと幸せに違いない、そう信じていた。
「ゆめ」
私の前にいたのは、見知らぬ人だった。誰だろう、この人。
あれ、私何をして、?…あ、そうだ私この人と結婚するんだった。
なんか、頭が痛い。それに何か胸が苦しい。
何か大切なことを忘れているような、そんな気がする。
「ゆめちゃん?」
「あ、…ごめんね、ヨハン…ちょっと体調が悪くて」
その場で座り込んでしまった私に手を差し伸べるヨハンの手を握る私。
そんな私を抱きしめてくれるヨハン…あれ、ヨハンって誰だっけ?
この人の名前は、ヨハンじゃないのに。
「ちっ…まだ洗脳が完全には聞いてないか」
「せん、のう…?」
「あぁ、いや何でもない!まぁ、いいさ早い所俺達の結婚式を始めよう」
「ちょっと待ったぁああ!!」
突然、教会の扉が大きな音を立てながら開かれた。
騒然とする教会の人達、何か苛立った様子の誰か。
そして、扉の前には白馬に乗った水色の髪の男の子がいた。
「なっ…貴様、何故ここに!?」
「悪いが、花嫁を攫いに来たぜ」
花嫁って誰?私の事?ど私はあの人の事なんて知らない筈なのに、
何故か涙が流れ始めた。何でこんなに嬉しいって感じるんだろう。
「ゆめ、待っていてくれ。直ぐに終わらせるから」
水色の髪の男の子は、デュエルディスクを構えながら私の事を真っすぐに見つめた。