遊戯王GXの置き場
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「なんだ、これは」
携帯に届いたある人物からのメール
画面に映し出される文面に、エドは呆れ果ててしまった。
『仕事仕事ってそんなに仕事が好きなんですね!
それなら、私は要らないですね!さようなら!!!!!家出させて頂きます!!!』
それは、エドの恋人のゆめからのメールだった。
プロリーグで活躍するエドと違って、
ゆめはアカデミアの生徒である。
その立場の違いから、寂しい思いをさせてしまっていると
エド自身が一番申し訳なく感じていた。
だからこそ、ゆめが寂しがっているのであれば、
スケジュール調整も行うつもりではある。
なのだが、それにしてももう少しマシな文章を書けなかったのかと
溜息を吐いた。
エドの脳裏に浮かんだのは、膝を抱えながら
拗ねた表情をしたゆめの姿だった。
「全く、仕方のない奴だゆめは」
エドは、自身の荷物を手に取りホテルの部屋を後にした。
・・・・・・・・・・・
「どうしよう、もう送っちゃったよ…」
ゆめは、携帯の画面を前に絶望していた。
画面には、無情にも「メッセージは送信されました」の文字が表示されている。もう、ゆめにはどうすることも出来ない。
「違うの…本当に送るつもりじゃなかったの…」
そう、ゆめはあのメールを感情のままに作成した。
しかし、作り終えた所でプロとして活躍しながら、自分と会う為に
時間を作ってくれる事、会えた時は沢山の愛情をくれる事を思い出した。
エドに悪気がある訳ではない、そう思い作成したメールを削除しようとした時、
誤って送信ボタンを押してしまったのだ。
「どうしよう…やだよ…エドと別れたくないよぉお!!!」
「誰と誰が別れるんだ?」
島中にゆめの悲痛な叫び声が響き渡った時、
ゆめの背後から、声が聞こえた。
振り向くと、そこにはエドの姿があった。
「突然あんなメールを送ってきたかと思えば、何を一人で騒いでいるんだゆめ」
「エ、エド…あのね、その、あれは…!」
「分かってる。どうせゆめの事だ、やけになってメールを書いたが、後になって後悔した時に誤って送信した…そうだろ?」
「その通りでございます…」
図星を突かれたゆめに、何も言えなくなった。
エドの前でしょぼくれるゆめを見て、エドの加虐心を擽った。
何て愛らしい人なのか、と。
「ゆめ、すまなかった。これからはもう少し君との時間を
作ると約束しよう。だから、僕の事を信じてくれないか」
「うん…うん、私こそ、ごめんねエド!」
二人は、互いを抱きしめ合った。
少しでも会えない時間を補うように。