遊戯王GXの置き場
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「先輩って、私のお兄ちゃんみたいですよね」
「急に何を言うザウルスか?」
「何となくそう思ったんです」
授業終わりの教室で、ゆめはノートを見ながらポツリと呟く
隣に座っていた剣山は、怪訝そうに眉をしかめた。
しかし、それに気づかないゆめは続けた。
「前に、友達に言われたんです。二人って仲のいい兄妹みたいだねって」
「兄妹みたいザウルスねぇ…」
「いつも、勉強とかデュエルについて教えてくれるし、私がドローパン欲しいって言えばくれるし」
「私、一人っ子でお兄ちゃんが欲しかったんですよね」
ゆめは、剣山の前に如何に自分が兄について憧れていたかを熱く語り始めた。
だが、剣山にとっては面白くなかった。
何故なら、剣山は、ゆめの事を一人の女の子として好いている。
ゆめへの優しさは全てアプローチの為にやっているに過ぎない。
だが、目の前の彼女はその事に気付いていない。
それが、面白くなかった。
だから、自分の想いを分からせてやろうと決めた。
「…ゆめ」
「はい…って、先輩なんか近くないですか?」
剣山は、ゆめの手を掴み自分の目の前にまで引き寄せた。
困惑するゆめを他所に、剣山は彼女を抱きしめた。
抱きしめた時、微かに身体が強張ったが、抵抗はしない。
それを合意と捉え、額にキスをする。次に頬にキスをした。
「可愛いザウルス、ゆめ」
「ひぃ!せ、先輩…ひゃぅ!」
「…これでも、俺のこと兄貴みたいだなんて思うザウルスか?」
「い、いえ…思いません…」
「じゃぁ、今の俺は何に見えるザウルスか?」
彼女は勘違いしていたのかもしれない。
目の前の男を、面倒見のいい優しい人なんだと。
だが、今ゆめの目の前にいるのは獲物を前に舌なめずりをする
肉食恐竜そのものであった。