女夢主の短編
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ここは、海軍本部大将に与えられた執務室の扉の前
一海兵であるゆめは、上司から
大将緑牛に書類を渡してほしいと頼まれた。
大将という雲の上の存在である人に会うのだから、
失礼のないようにしないとゆめが背筋を伸ばし、
震える手で扉をノックしようとした時だった
「みなさ~ん!こんばんは~!今日も緑花と楽しみましょうね!」
部屋の中から、女性の声と大将緑牛の声が聞こえた。
その女性の声と、そして聞こえてくる音楽に
聞き覚えのあるゆめは、全身の血の気が引くのが分かった。
まさか、バレたのか?
いや、そんな訳ない。
大丈夫、完璧に正体は隠しているのだから、
まさかこんな地味な瓶底眼鏡をかけた地味な海兵が、
配信アイドルをしているなんて誰も気づくわけがない。
ゆめは自分に必死に言い聞かせた。
そして、深呼吸をしてから意を決して部屋の中に入ることにした。
部屋の奥の壁には、映像電電虫が可愛らしい女の子が
歌って踊る映像を映し出していた。
そして、それを見て声をあげる緑牛がいた。
女好きという噂のある緑牛だが、
まさかアイドルの類にも興味のあるだなと少し驚きながら、
何事もないようにゆめは笑顔を浮かべた。
「緑牛様、お楽しみの所申し訳ございません、
少佐よりお預かりした書類こちらになります」
「あ?おぅ、悪いな」
「今週中に確認するように、とのことでした。それでは、失礼します。」
アラマキは、映像電電虫のスイッチを切り
ゆめが運んできた書類に目を通す。
それを確認したゆめは、
良かった、やっぱりバレていなかったんだ、と内心安堵した。
そして、もう頼まれた仕事は終わったので、
一礼し、部屋から出ようとした。
しかし、ゆめの後姿を見て、ある事に気づいた緑牛は、
自身の指を植物の蔦に変えそれをゆめの身体に巻き付けた。
驚くゆめを他所に、
緑牛はそのまま自分の側へ引き寄せた。
「お前、名前は?」
「ゆめです…階級は三等兵です…」
「なんか、お前俺の好きなアイドルの緑花ちゃんに似ているな…
おれァ緑花ちゃんの大ファンだからわかるぜ。そのダセェ眼鏡取れ」
「い、嫌です…私、目が悪いので…」
「あぁ?お前は、大将に逆らうのか?」
緑牛は、苛立ちを見せた。
そんな緑牛の苛立ちと共に身体を拘束している蔦の力が強くなる。
ゆめは恐怖を感じ、
恐る恐る自身がかけていた眼鏡を外した。
そこには、緑牛が先程まで観ていた映像電電虫に
映し出されていたアイドルの緑花と瓜二つだった。
「お前、本当に緑花ちゃんなのかよ!?」
「うぅ…お願いします、この事は秘密にしてもらえませんか!?
息抜きに始めたんですが、やっている内に楽しくなっちゃって!
私に出来る事なら何でもするので!」
「ふーん、何でもなァ…」
緑牛は、サングラス超しに笑みを浮かべた。
その笑みを見てゆめは、どんな恐ろしい要求をされるのか
身体を震わせた。
そんなゆめの頬に緑牛の手が添えられた。
「じゃぁ、俺の女になってくれ。アイドルとしてのお前も、海兵としてのお前も気になって仕方ねぇんだ」
「え、緑牛さん、それって…」
「おっと、緑牛じゃなくて俺の事はアラマキって呼べ、いいな?」
「は、はい…!」
「らはは!いい返事だな!」
秘密がバレた事から始まった二人の関係
ゆめが、アラマキを好きになるまで後〇日