プラス②
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清純な人間の瞳とは、こうも似るものなのかと驚いた。
初めて、ゆめと出会った時、ドフラミンゴはサングラスの奥
に隠した瞳を見開いた。
ゆめの瞳が、幼い頃亡くなった母のものに似ていたのだ。
彼女の背には白く美しい羽が生えていた。
その時、彼の中には彼女を自分だけのモノにしたいという
黒い感情が生まれた。
何故、こんなに惹かれるかは分からない。
母の面影を感じたから?
それとも、彼女なら
自身の心の隙間を埋めてくれると感じたから?
理由なぞどうでもいい、早く彼女を手に入れ
鳥かごの中に入れなければどこかへ羽ばたいてしまう、
そんな焦りに近い何かがドフラミンゴを駆り立てた。
その場にいた敵の全てをイトで切り刻み、
ゆっくりと少女の元へ歩み寄る。
そして、戸惑う彼女の手を引いた。
・・・・・・
「どうしていつも悲しそうな顔をしているんですか?」
ベッドの上で、ドフラミンゴに凭れ掛かりながら
ゆめは尋ねた。
ゆめの頬に手を滑らせながら、
ドフラミンゴは笑みを浮かべた
。彼女を城に連れてきてから数か月。
毎日の様に彼女の身体を犯してきた。
ゆめは何も言わずドフラミンゴを受け入れた。
乱暴に身体を重ねようが、
鳥かごの中に閉じ込めようが、
何をしても彼女は何も言わずに受け入れる。
そんな彼女が珍しくドフラミンゴに問いかけてきた。
「何故、そう思う」
「いつも、泣いてるように見えます」
泣いている?自分が?と首を傾げた。
少女は、続けて口を開く。
「貴方には、富も権力も強さも仲間もいるのに悲しそうです。
寂しさや虚しさを感じる目をしています」
何も知らない筈なのに、彼女は
ドフラミンゴの胸中を言い当ててみせた。
それに対し、ほんの僅かに動揺し答えるのに
数秒遅れたドフラミンゴだったが、
直ぐにいつもの笑みを浮かべて、
逆にゆめに対してこう問いかけた。
「なら、お前は俺の空虚さを埋めてくれるのか?」
ゆめを近くに引き寄せ、小さな顎を指で持ち上げる。
強制的に交わう視線。
目の前にいる男は、神に救いを求める弱者ではない。
一国の王で、七武海という地位を与えられるほどの海賊であり、
裏社会を取り仕切る悪のカリスマと呼ばれる「悪」だ。
そんな自分に救いを与えられるわけがないだろう、と。
しかし、そんな彼を少女は抱きしめた。
優しく、母が愛しい我が子を抱きしめるように。
それは、幼かった頃抱かれた母の腕を思い出せるかのように。
「神様が助けてくれなくても、私が助けます。
だから、もう泣かないで、ドフィ」
ゆめの腕の中で、ドフラミンゴの頬に一筋の涙が流れた。
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