『あ！七海さん！！やっと見つけました！』
「まずは挨拶からでしょう。名字さん、こんにちは。」
『すいません！こんにちは。』
「はい。今日はどのようなご用件で？」
『たい焼き食べに行きましょう！理由は私が食べたいからです！』
「お断りします。」
『なんで！？』
「暇ではないので。」
『やーだー！七海さんとたい焼きたーべーたーいー！！』
「子どもじゃないんですから落ち着いてください。」
『一緒に行ってくれなかったら七海さんの名前叫びながら地団駄踏みますからね。五条さんに聞こえるようにして。』
「たい焼きのためにそこまでしますか？はあ。仕方ありませんね。そのかわり仕事を予定通り終わらせて定時であがってください。」
『げっ！うう、、もちろんですよ！』
「それでは、またあとで。」

『何味にします？』
「あんこ一択でしょう」
『一択ですか？私はカスタードにしよーっと』
「邪道ですね。」

名前目線
私はたい焼きをただ食べたいんじゃなくて七海さんとたい焼きを食べたいんですけど、ちゃんと伝わってますか？
七海さんが意外と甘いもの好きなことは知ってますし、甘いものを食べるとちょっとだけ目が優しくなることも私だけの秘密だといいな。

七海目線
名字さんが相手だとどうしても甘くなってしまうのは何故でしょう？
本当は行くつもりはなかったというのに駄々を捏ねる子どものようなあなたが可愛らしく思えてしまい承諾してしまいました。
まあ、そんな風に思ったことをわざわざ本人には伝えませんけどね。