汗疹ができました
夢小説
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何かがおかしい。
最近名前が明らかに俺を避けている気がする。
いつもは半同棲と言ってもいいほどに同じ家に帰ることも多いというのにここ2週間泊まることを断られ続けている。
何かやらかしたかとも思ったがあまりにも心当たりがない。
そして、今日気づいてしまった。
明らかに首元を隠している。
真夏にしてはやけにブラウスを着込んでいるとは思っていたが俺と話す時に首を手で隠すとはいただけない。
その手の下には何があるんだ?
良くない想像が顔を見せる。
とにかく本人から話を聞こうと今日は一緒に居られるのかとストレートに連絡を入れる。
5分も経たずして、
「ごめんなさい、今日は用事があって。」
随分と大事な用事なんだな。
らしくないとは思いながらもそう思ってしまう。
「了解」
大人としてそう返した。
次の日、自販機の前で宇佐美と楽しそうに話す名前を見つけた。
宇佐美と話す時には首を隠さないんだな。
自然と首に目がいく。
目がすこぶる良い俺には名前の首に赤いものが見えた。
その瞬間、全身の血が沸騰するような感覚がした。
良くない想像が具現化したかのようだ。
ここが会社だということを思い出しギリギリ冷静になった俺は名前に連絡する。
「今日は俺の家に来い」
有無を言わさぬように。
「必ずだ。」
とどめを刺す。
すると観念したかのように、
「分かりました。」
と連絡がきた。
ひとまず俺の元に来る気はあるらしい。
定時で仕事をあがった俺は急いで帰路に着く。
話をするなら家が良い。
そのために名前とは別行動をとった。
名前は7時頃に食材を持って家に来るらしい。
今日はやけに時間の進みが遅いし時計の針がうるさい。
浮気をしてたとするなら俺はどうするか、とりあえず話を聞こう。
それからでも遅くはない。
そんなことを考えながらじっと名前を椅子に座って待つ。
時計が18:55を示した時、チャイムが鳴った。
合鍵を渡してあるし勝手に入ってこれるというのにわざわざインターホンを鳴らすあたり名前らしい。
「入って来い。」
端的に伝えた。
冷静に冷静に冷静に
そう自分に言い聞かせていたが名前の顔を見た瞬間のその言葉は消え失せ、玄関のドアを開け入ってきた名前の腕を引き、近くの壁に縫い付けた。
「え」
名前は驚いて目を見開いている。
「尾形さん、痛いです。」
名前の訴えを無視して名前の顔をじっと見つめる。
思えば顔をしっかり見るのも2週間ぶりだ。
「お前俺を避けてるだろ。」
責めるように言うと名前が目を背ける。
やはり自覚があるらしい。
「俺のことを避ける割に宇佐美とは話すしやけに首を隠してるな?」
名前が動揺してこっちを見る。
「ははぁ、浮気でもしたか?まさかお前に裏切られるとは思わなかったぜ、さすがに傷ついた。」
捲し立てるように告げる。
「え?まってまってまって何言ってるの?」
思ってたのとは違う反応がきた。
どんな言い訳をしてくれるのかと目を細めると、
「……――」
名前が何か小声を言った。
「あ?もっとデカい声で言えよ。」
「だから!汗疹!!」
「は?」
思わず漏れてしまった間抜けな声。
「何を勘違いしてるのか知らないけど首に汗疹ができちゃって恥ずかしいから避けてたの!」
そんなことで避けてたのか?
「ならなんで宇佐美は……」
「宇佐美さんは美容にも詳しいからたまたま廊下で会った時に相談乗ってもらってたの!薬塗れって怒られてました!」
俺のとんだ勘違いだったってことか。
とりあえずずっと壁に縫い付けていた名前を解放する。
「それで何か言うことないですか?」
そういう名前の目が怒ってることはすぐに分かったから、
「早とちりした、すまん。」
素直に謝った。
これこそ愛想を尽かされるかと思ったが。
「いいよ、私こそ理由も話さずに避けてごめんなさい。まさか尾形さんが嫉妬したり焦ったりすると思わなかったから。」
どうやら愛想は尽かされてないらしい。
思わず俺より小柄な体を抱きしめる。
「自分の女に関してなら嫉妬も焦りもする。」
らしくないとは思いつつもつい漏らす。
「だから、今度からは悩みがあるなら避ける前に俺に話せ。」
「ふふふ、分かったよ、かわいい尾形さん。」
調子に乗ってる気がするが今は許してやろう、それよりも今は焦らされた分こいつを感じていたい。
最近名前が明らかに俺を避けている気がする。
いつもは半同棲と言ってもいいほどに同じ家に帰ることも多いというのにここ2週間泊まることを断られ続けている。
何かやらかしたかとも思ったがあまりにも心当たりがない。
そして、今日気づいてしまった。
明らかに首元を隠している。
真夏にしてはやけにブラウスを着込んでいるとは思っていたが俺と話す時に首を手で隠すとはいただけない。
その手の下には何があるんだ?
良くない想像が顔を見せる。
とにかく本人から話を聞こうと今日は一緒に居られるのかとストレートに連絡を入れる。
5分も経たずして、
「ごめんなさい、今日は用事があって。」
随分と大事な用事なんだな。
らしくないとは思いながらもそう思ってしまう。
「了解」
大人としてそう返した。
次の日、自販機の前で宇佐美と楽しそうに話す名前を見つけた。
宇佐美と話す時には首を隠さないんだな。
自然と首に目がいく。
目がすこぶる良い俺には名前の首に赤いものが見えた。
その瞬間、全身の血が沸騰するような感覚がした。
良くない想像が具現化したかのようだ。
ここが会社だということを思い出しギリギリ冷静になった俺は名前に連絡する。
「今日は俺の家に来い」
有無を言わさぬように。
「必ずだ。」
とどめを刺す。
すると観念したかのように、
「分かりました。」
と連絡がきた。
ひとまず俺の元に来る気はあるらしい。
定時で仕事をあがった俺は急いで帰路に着く。
話をするなら家が良い。
そのために名前とは別行動をとった。
名前は7時頃に食材を持って家に来るらしい。
今日はやけに時間の進みが遅いし時計の針がうるさい。
浮気をしてたとするなら俺はどうするか、とりあえず話を聞こう。
それからでも遅くはない。
そんなことを考えながらじっと名前を椅子に座って待つ。
時計が18:55を示した時、チャイムが鳴った。
合鍵を渡してあるし勝手に入ってこれるというのにわざわざインターホンを鳴らすあたり名前らしい。
「入って来い。」
端的に伝えた。
冷静に冷静に冷静に
そう自分に言い聞かせていたが名前の顔を見た瞬間のその言葉は消え失せ、玄関のドアを開け入ってきた名前の腕を引き、近くの壁に縫い付けた。
「え」
名前は驚いて目を見開いている。
「尾形さん、痛いです。」
名前の訴えを無視して名前の顔をじっと見つめる。
思えば顔をしっかり見るのも2週間ぶりだ。
「お前俺を避けてるだろ。」
責めるように言うと名前が目を背ける。
やはり自覚があるらしい。
「俺のことを避ける割に宇佐美とは話すしやけに首を隠してるな?」
名前が動揺してこっちを見る。
「ははぁ、浮気でもしたか?まさかお前に裏切られるとは思わなかったぜ、さすがに傷ついた。」
捲し立てるように告げる。
「え?まってまってまって何言ってるの?」
思ってたのとは違う反応がきた。
どんな言い訳をしてくれるのかと目を細めると、
「……――」
名前が何か小声を言った。
「あ?もっとデカい声で言えよ。」
「だから!汗疹!!」
「は?」
思わず漏れてしまった間抜けな声。
「何を勘違いしてるのか知らないけど首に汗疹ができちゃって恥ずかしいから避けてたの!」
そんなことで避けてたのか?
「ならなんで宇佐美は……」
「宇佐美さんは美容にも詳しいからたまたま廊下で会った時に相談乗ってもらってたの!薬塗れって怒られてました!」
俺のとんだ勘違いだったってことか。
とりあえずずっと壁に縫い付けていた名前を解放する。
「それで何か言うことないですか?」
そういう名前の目が怒ってることはすぐに分かったから、
「早とちりした、すまん。」
素直に謝った。
これこそ愛想を尽かされるかと思ったが。
「いいよ、私こそ理由も話さずに避けてごめんなさい。まさか尾形さんが嫉妬したり焦ったりすると思わなかったから。」
どうやら愛想は尽かされてないらしい。
思わず俺より小柄な体を抱きしめる。
「自分の女に関してなら嫉妬も焦りもする。」
らしくないとは思いつつもつい漏らす。
「だから、今度からは悩みがあるなら避ける前に俺に話せ。」
「ふふふ、分かったよ、かわいい尾形さん。」
調子に乗ってる気がするが今は許してやろう、それよりも今は焦らされた分こいつを感じていたい。
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