スワロー島
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「それで、私をどうするつもり?殺す?」
「返答と態度次第だな」
フッと笑いながら挑発っぽくしてみたが冷静に返されてしまった。
ローの顔は相変わらず険しいままだ。
「まず、その刀はどこで手に入れた」
「ベポが返してくれた、これは私が元々持っいた刀だ」
「…嘘ついてるならすぐにバレるぞ」
「こんな事で嘘つく必要ある?なんならベポに聞いてくれば?今すぐに」
「後で確認する」
どうやらすぐに解放させてはくれないみたいだ。
「…元々お前の所持品だったとしよう、お前は元海賊で今警戒されている立場だ」
「…だから何」
「その刀、俺に預けろ」
「……は?」
「その刀をお前に持たせて切られたりしたらたまったもんじゃねぇからな。だから、しばらくの間」
「ふざけんな」
「!」
「…これは私にとって、大事な刀だ。警戒されている立場だったとしてもそう易々と渡せるものじゃない」
そうだ。これは私にとって、本当に、本当に大事な物だ。戻ってきたからには、もう手放したりなど到底できない。
「…それをお前が持ってると、ペンギンやシャチが怖がるんだよ」
「だから渡せっての?私の事は無視で?それはおかしいんじゃない?」
「…何度も言うがお前は元海賊。怖がられるなんてわかってるだろ…。少しでいいんだ、俺はあいつらを守らなければ」
「私は!!」
イラッとして声を荒らげてしまう。少しビクッと震えてローが驚いた。
「…私は、まだこの家に住んで3日しかたっていない。でも、家族がいたらこんな風なんだって思った」
「!」
「私は勝手にロー達と家族になれるんだって思っていたけど、私だけだったね。…わかってたけど」
「……」
「…ロー達は”家族”で私は”海賊”。根本的に違うんだから、私はロー達の”家族”になれないなんてこと…わかっていたのに…期待しちゃった」
「……」
「…ヴォルフに世話になったって伝えてくれる?もうロー達に近づかないから、安心してね」
ローにヴォルフへの伝言を伝え、ローの返事を待たず歩き出す。
「…おい、どこへ」
「どこだっていいじゃない。……もう、関係ないんだからさ」
後ろを振り返らずそう突き放した。顔が見えないからローがどんな表情してるのかなんてわからないけど…きっと、安心してるのかもしれない。
…私はなんて、馬鹿な勘違いをしていたのだろう。
_____……
行く宛てもなく、ただただ真っ直ぐ進んでいた。辺りは真っ暗になり、天候が少し悪化してきていた。今日もまた、雪が降るのだろう。
そう思った矢先、前の方に大きな木がかすかに見えた。少し雨宿り?になるかもしれない。
私は大きな木の麓までなんとか歩き、幹に寄りかかりながら座った。雪はまだ当たるが歩いてる時に比べたら遥かにマシだった。
「……少しここで休むか…」
だんだん眠くなってきたので、少し寝ることにした。寝れば少しは回復するだろう、そう期待を込め目を閉じた。