脅威の侵略者編
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円堂「今の俺に…ボールを蹴る資格はないんだ。」
円堂くんはそう告げると1人で立ち去ってしまった。あの、円堂くんが自らサッカー
ボールを遠ざけた。この行動に雷門の面々が足を止め、目を見開いた。
ショックな出来事が続いたし、整理するための時間が必要なんだろう、ということで
有人くんは他のメンバーを練習に引き戻したが円堂くんはその日も、次の日も練習には
顔を出さなかった。円堂くんは屋上で一人、じっと座っているだけでご飯もあまり食べ
ていないらしい。いつもより聞こえる声の数が少ないグラウンドはとても広く、もの悲
しく感じる。…グラウンドってこんなにひろかったっけ。そう感じているのは私だけで
はないようで栗松くんも壁山くんも練習に身が入っておらずミスを連発していた。そし
てその翌日、栗松くんがいなくなったと騒ぐ声で目を覚ました。キャラバンには手紙が
残されており、何度も謝りながら戦いから離脱する旨が書かれていた。所々残る涙の
シミから、本人がどれだけ悩んでキャラバンを降りていったのかがうかがえる。病気や
怪我による退陣ではなかったが誰も責め立てるようなことは言わなかった。また一つ、
グラウンドに響く声が減った。屋上を見上げると、昨日とまったく同じ場所にうずくま
る人影が見えた。
瞳子「円堂くんをメンバーから外します。円堂くんを除くこのメンバーでエイリア学園
との戦いに望みます。鬼道くん、新キャプテンをお願いするわ、よろしく。」
鬼道「お断りします。俺たちのキャプテンは円堂だけです。アイツは必ず立ち上がりま
す。それが円堂守だからです!」
瞳子「明日、ここを出発するわ。誰もついてこないのなら新たなメンバーを探すだけよ。
私はエイリア学園を倒さなければならないの。」
いくら校長先生が懇意にしてくれるからといっても、いつまでも陽花戸中に滞在する
わけにもいかない。いよいよタイムリミットが迫ってきた。それまでに雷門の精神的支
柱である円堂くんに元気になってもらわないと!ということで円堂復活大作戦がはじま
った。
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円堂復活大作戦! phase1:湊川 アンリ
①クッキーを用意します。
②ひとくち食べたいのをガマンしてチョコペンを温めます。
③チョコペンでデコレーション。
④頑張った人のごほうびとして1枚クッキーをもらえます。
⑤円堂くんにお届け
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湊川「円堂くん!ごはん食べてないって聞いたよ!お菓子だったら食べれるよね?お菓
子好きだよね?!見てみて、かわいいでしょ!」
お皿には大量のクッキーが並べられている。クッキーが丸い形なのを利用してサッカ
ーボール風のデコレーションをしてみた。そしてそのサッカーボールで囲うように円堂
くんといえば、なセリフの「サッカーやろうぜ!」を書いてみた。円堂くんがクッキー
の匂いにつられてお皿をのぞき込む。お、いい調子!
円堂「さ・つ・か・ー・や・る・う・ぜ・!」
湊川「あ、『ろ』と『る』間違えて書き直したのに食べちゃった。」
円堂「・・・。」
円堂くんが再びうつむいてしまった。え、1枚も食べてくれない・・・?!わ~、なんで
こんな大事なタイミングでミスするのかな!・・・残りのクッキーはスタッフ(在籍:1名)
が責任を持っておいしく食べました。
湊川「速報!ダメでした!」
鬼道「安心してくれ。ハナから期待していない。」
湊川「み゛」
・・・ちゃんと文字が合ってたら100%うまくいってたもんね!!
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円堂復活大作戦! phase2:鬼道 有人・木野 秋
①いつも通りの練習をします。
②立向居くんにマジン・ザ・ハンドを習得してもらいます。
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立向居くんは円堂くんよりも先にマジン・ザ・ハンドを覚えるんだといって、円堂く
んから聞いたタイヤ特訓をずっと頑張っていた。作戦のことを立向居くんに話し協力を
お願いすると、GKの練習にもなるし、何よりも円堂さんのためならばと立向居くんは
快くOKしてくれた。マジン・ザ・ハンドを出そうとするもタイミングや呼吸が合わず何
度も不発に終わる。とはいえ、円堂くんの技を生で見たおかげか、必殺技の前兆みたい
な光が出るところまでは練度が上がっている。
「まだまだ!絶対に諦めない!絶対に成功させるんだ!」
何度失敗しても、すぐに立ち上がり、オフェンス役の有人くん、一ノ瀬くんに頭を下
げ次のシュートを要求する。何本目のシュートだろうか、立向居くんもボロボロになっ
てきたころ、ようやく、ゴッド・ハンドと同じく、円堂くんのオレンジ色とは異なる青
色の魔神が現れた。ひたむきな立向居くんの姿を見て、円堂くんもかつて感じていた胸
の高鳴りを思い出したらしい。円堂くんの目にはやる気に満ちた光が浮かんでいた。
円堂「すいませんでした、監督。もう一度、よろしくお願いします。」
瞳子「これから先もチームに必要ないと思ったら容赦なくメンバーから外すわ。」
円堂「分かりました。」
立向居「俺も一緒に戦わせてください!マジン・ザ・ハンドができるようになったら言
おうと思っていたんです。」
円堂「一緒にがんばろうぜ、立向居。」
立向居「はい、がんばります!」
円堂「俺はもっとがんばるぜ!」
立向居「だったら、もっともっとがんばります!」
円堂くんと立向居くんが競うように言い合いをしている。円堂くんの中では立向居く
んはもう大切な仲間のひとりなんだろう、出会ったのがほんの数日前とは思えないほど
の息統合っぷりだ。よかった、もうすっかりいつもの円堂くんだ。そのタイミングで吹
雪くんが病院から帰ってきた。検査入院していたが身体には何の異常もないと判断され
たらしい。心配かけてごめん、と笑顔で振る舞っていたが、いつもの吹雪くんよりも言
葉が少しぎこちない気がする。・・・気のせいかな?みんなが吹雪くんの退院を祝って迎
え入れていたので私もその輪に加わった。
瞳子「響木さんから電話があったわ。沖縄に炎のストライカーと呼ばれる人がいるそう
よ。」
円堂「炎の・・・。まさか?!・・・よーしっ、待ってろ沖縄!豪炎寺!!」
ついに、ウワサの豪炎寺くんと対面できるようだ。FWの加入であれば吹雪くんの負
担も少しは減るかもしれない。いい人だったらいいな、そう思いを込めてインターネッ
トの検索バーに「沖縄 人気スイーツ」の文字を打ち込んだ。