脅威の侵略者編
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いつも通り昼下がり、眠気との戦い終了を知らせるベルが鳴った。ギリギリの戦い
だったけれど今日も私の勝ち越しね!今日は歴史も数学もあったし情報量が多くてす
っごく疲れた~!これは脳に糖分補給が必須なのでは?!今はすごく苺のタルトの気
分。帰りに「La La La Campagne」に寄ろっと!部活?今日は気分じゃないからパ
スですわ!!
鼻歌まじりに昇降口へ向かうと何やら多くの人が。人々の関心はカラフルな青と黄
色に装飾されたバスに向けられているみたいだった。今日何かイベントでもあったっ
け?完全にケーキの頭になっていたのでホームルームの内容はあまり覚えていないの
よね。賑やかな放課後の風景を眺めながら帰路につこうとすると遠くから私を呼ぶ声
が聞こえてきた。
直海部長「おーい湊川~!谷崎先生が湊川のこと呼んでる!」
多くの人がいるにも関わらずしっかりと届いたその声は神戸トウアロード学園サッ
カー部の直海部長のものだ。さすが、いつも広いサッカーコートで多くの部員に指示
を出し、まとめているだけあって明るく世話焼きな性格はみんなから慕われている。
直海部長が呼びに来るってことはサッカー部案件?何だろう?ミーティングはこの
前したし、練習試合の予定も特になかった気はするのだけれど。でも今は一刻もはやく
タルトを迎えに行きたいんだよね。
湊川「あいにく今日はどうしても寄らないといけないところがありますので・・・。」
直海部長「そんなこと言って。どーせお菓子を買いに行くとかそんなんだろ!前もそう
いって逃げて結局カフェにいたの、知ってるんだからな。」
湊川「なんで知られてるのっ!!?プライバシーってご存知?!」
直海部長「バカ。そのカフェは俺の実家だよ。・・・ったく。お前はちゃんと実力もある
んだから、真面目に部活に来てくれりゃいいのに・・・」
なるほど!それでお茶請けのクッキーが直海部長のくれるクッキーと同じ味がした
のね!直海部長の言葉に納得し、かつて食したクッキーに想いをはせる。濃厚なバタ
ーと塩味がすごくおいしかったな〜!
その後も直海部長が何かブツブツ言っているがいつものお小言なので無視。それにし
てもなんか呼び出される用事あったかしら。何にせよ早く用事が済むように祈るのみ。
何かあっても苺タルトが待っていると思えば無敵!
直海部長「おい、聞いてんのか?・・・ってこれはまた人の話聞いてないな。」
私が直海部長に引きずられている光景はもはや名物になっているそうだけれど、私
だって行くときはちゃんとサッカー部まで自分で行くもん!直海部長が私の話を聞かず
に連行するから悪いんだ!でも今日はクッキーをもらったのでおとなしくしたがって
おくことにしよう。そう、自分に言い聞かせて放課後の予定を少し変更し、サッカー
部の練習場に足を向けた。
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世話のかかる後輩代表湊川は、周りからはエトワールだなんだってチヤホヤされて
いるが、当の本人は万年スイーツ脳で人の話を聞かないせいか、まったく気がついて
いない。話してみるとこいつがけっこうなスイーツバカな事が分かるが、脳内が騒が
しいだけで、端から見ると物静かなお嬢様に見えるらしい。かくいう俺も部長になっ
て、コイツをサッカー部まで引きずってくるのが日課になってから知った事実だった
りする。「お菓子をもらっても知らない人についていっちゃいけません」なんて、子
どものときに言われた言葉だがこのスイーツバカは本当に大丈夫なんだろうか。現に
クッキーを渡すと黙って部活に参加するコイツの未来が心配だ。