脅威の侵略者編
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夏未「いつまで寝てるのっ!みんなとっくに起きてるわよ!」
湊川「え?おはよう・・・。今何時?いつもより早いじゃん・・・。練習はまだ始まって
ないんでしょう?」
夏未「そうだけどっ・・・。え、円堂くんはトレーニングマシンの最高レベルをクリ
アするって張り切ってたわよ!あなたもさっさと準備なさい!」
”なにわらんど”の地下秘密特訓2日目。今日は夏未ちゃんにたたき起こされて、
目を覚ました。なんか夏未ちゃんいつもより気が立ってたなぁ。どうしたんだろ?
朝になんかむしゃくしゃすることでもあった?イライラしたときには甘いモノが一
番だよ。あとで私のおやつのロールケーキを持っていってあげよう。夏未ちゃん
だけの特別だからね?・・・私にも一口くれないかなぁ。今日おやつ禁止令出てるんだ
よね。優しい夏未ちゃんならきっと一口くれるはず!そう信じて朝の身支度を簡単
に済ませて、テントを出ると秋さんがボールを磨いてくれているのが見えた。
湊川「秋さん、ありがとう。練習でボールを使ってるのは私たちなのに、いつも疲
れてそのままにしちゃって。私も手伝うね!」
秋 「ふふ、ありがとう。でも、いいのよ。これが仕事だもの。それに私、みんな
がボールと夢を追っている姿を見るのが好きなの。とっても楽しそうで。」
湊川「だったら秋さんも一緒にサッカーやろうよ!」
秋 「えぇ?!私にはムリよ。それに、今頑張っているみんなを支えるのが私の役
割なの。下手な私が入ってみんなの闘志を削ぐワケにはいかないわ。」
湊川「じゃあ、今度女の子だけでやろっ!実はね、内緒なんだけど夏未ちゃんサッ
カーボールを蹴ったことがないんだって。だから、みんなで教えあいながら
やろうよ、きっと楽しいよ!」
秋「じゃあ、時間が合えばお願いしようかな、その時はよろしくね。」
湊川「任された!」
秋さんとささやかな約束をして、自分のドリンクボトルを持って地下の特訓場に
向かった。
湊川「えぇ・・・このマシンなら昨日やったじゃん。もう飽きたよ!」
鬼道「体力がそう一朝一夕につくものか。昨日はレベル5もクリアできたんだ、今
日はもっとレベルを上げていくぞ。」
キツすぎるウォーミングアップを終え、チームでのDF練習に入る。ボールを守
りながらドリブルする役を交代しながら、フォーメーションを組んでいく。
鬼道(このDF力。吹雪がもう一人いてくれたら。・・・ッフ。我ながらバカなことを。)
吹雪「・・・やめだ。こんなトロいことやってられっかよ!」
土門くんがドリブル役になったところで吹雪くんが突然練習を中断し、何やら思
い詰めた様子で一人、シュート練習に行ってしまった。
吹雪「俺はシュートを決めなきゃいけねぇ。完璧こそすべて・・・。くらえ、デザー
ム!」
この施設は各特訓ブースに廊下からのぞける窓だったり、俯瞰して見下ろすため
の小さなロフトが設置してある。先ほどの吹雪くんの様子がどうにも放っておけな
くてみんなで吹雪くんの練習の様子をのぞきに行った。吹雪くんは自分のシュート
に納得ができないのか何度も何度もロボット相手にシュート練習を繰り返している。
春奈「”イプシロン”のキーパーに”エターナルブリザード”を止められたことがよっ
ぽど悔しかったんですね。」
夏未「しばらく治まっていたソロプレイも復活ね。まぁ、それも魅力といえなくも
ないけど。」
鬼道「今は吹雪の思うようにさせよう。あの意気込みが試合でいい方に出るといいが。」
まぁ、吹雪くんはFWとしてもDFとしても優秀だから、本人が伸ばしたいと思う
能力を特訓するのがいいんだろうけど。見守るべきかとは思ったけれど、有人くん
がそれを許してくれなかったので、みんなとの練習に戻った。
その日の練習を終えるころには、みんな地下の特訓マシンの最高レベルをクリア
できるようになっていた。私もなんとか例のランニングマシンを走りきったが、有
人くんも言ったように体力は一朝一夕に身に付くものではないので、効果は分か
らない。でも、この練習はキツすぎるのでもう二度とごめんですね。いつもの5倍
は走ったし、おやつもいつもの5倍食べても許されるんじゃ・・・あ、すいません。今
おやつ禁止期間中でしたね!有人くん、お願いだから、私のクッキー缶を持って壁
山くんに話しかけようとするのを止めてください。ジェスチャーで必死に訴えてい
たらなんとかクッキー缶は元の位置に収めていただけたので一安心だ。
約束の10日後。雷門イレブンはエイリア学園1stチーム”イプシロン”と対峙すべく
準備を整えていた。そういえば、デザートさんが再び訪れる、と宣言したものの、
彼らは今どこにいるんだろう。そう考えていたところで鼻の先スレスレに黒いボ
ールが落ちてきた。前回同様に、ボールの質量が原因で地面に亀裂が走っている。
こっわ、ギリギリだったよ?ボールの振ってきた方向を見るといつの間にか”イプシ
ロン”の面々が集合していた。
デザーム「時は来た。10日も時間をやったのだ。どれだけ強くなったか見せてもら
おう。」
デザートさんの発言と同時に地面が割れてその下からサッカーコートがせり上が
ってきた。
この広い地下空間、どれだけの仕掛けがあるんだろう。ぶっちゃけ、トレーニン
グ場というより、どちらかというと工場という方がしっくりくる。…お菓子製造機
ももしかして?
リカ「地下にグラウンドがあったんやな。」
夏未「やっぱりここは、エイリア学園の施設ってことね。」
じゃあ、私たちって宇宙人と同じ特訓をしてたってこと?何日かこの地下特訓場
に籠ってたけど全然宇宙人たちが来なかったのはどうしてなんだろう。…ずっと私
たちが居座ってたからじゃん。カラオケみたいに店員さんがいないから私たちが退
散するまで待ってたのかな。前に神戸トウアロード学園サッカー部の集まりでカラ
オケに行ったことがある。部屋が防音なのをいいことに騒ぎまくっていたところ、
順番待ちのお客さんが出てしまったために追い出されてしまった。私まだパフェ食
べてたのに。直海部長に急かされて十分にパフェを味わえなかったんだよね。その
ことについて文句を言いまくっていたら、鬱陶しそうに露店でベビーカステラを買
って私の口に詰め込んできたのがまだ記憶に新しい。残りのベビーカステラはぜん
ぶ私がおいしくいただきました!そうそう、カラオケといえば都会の店舗限定で食
パンを1斤まるごと使ったボックス型のパフェがあるらしい。忘れてた。この前雷
門町に行ったばっかりなのに。次に雷門町に訪れた際には必ず食べに行こう。食
パンパフェってどんなのなんだろう。きっと食パンの生地にも生クリームとか使
われてて、ふわっふわで美味しいんだろうな。リカ姉さんも食パンパフェに興味
ないかな?食パンパフェはオシャレな女の子たちに人気なようで”放課後スイ
ーツ”のタグをつけて多くの写真がSNSにアップされている。食パン×スイーツ
の天才的食べ物モンブラントーストがプチ流行していた大阪ガールだもん。食パ
ンパフェも気になってるはず!よし、今度誘ってみよう。デザートさんが演説し
ている間、スイーツ巡りスケジュールを立てているといつの間にか話は進んでい
たようで、瞳子監督が試合のスターティングメンバーについて指示を出している
ところだった。
瞳子「本人の申し出を受けて、浦部リカさんをチームに迎えることにしたわ。FW
は浦部さん、吹雪くんはDFに入って序盤は様子を見なさい。湊川さん、
あなたはMFよ。隙があればどんどんゴールを狙って、常にボールを追って
動いていて。浦部さんのおかげて今日はメンバーに余裕があるわ、オールア
ウト、自分の限界までチカラを出し切って試合に臨みなさい。この機会に
体力面の課題も試合を通してケアしていくわよ。…この一戦ですべてを決め
る、これを最後の戦いにするのよ。必ず勝ちなさい!」
「「「はい!」」」」
ーーーー”イプシロン”との戦いが始まる。