脅威の侵略者編
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不動くんの指示で、イナズマキャラバンは倉庫に囲まれた埠頭のようなところに停
車した。学校の校門らしきものは途中で通ったけれど、周りはどれだけ探してみても
やっぱり倉庫だらけで学校らしき大きな建物なんて見つからない。
円堂「どこにも学校なんてないじゃないか。」
染岡「てめぇ、やっぱ俺たちを騙したのか?!」
不動「短気なやつだな。真・帝国学園だったら、ほらよ。」
不動くんの合図を待っていたかのように海面下から潜水艦のようなものが浮上して
きた。そして、私たちの目の前で船が展開されていく。うわーハイテク。埠頭と潜水
艦を繋ぐ階段が現れると機械音が止み、その階段の先に一人の男が立っているのが見
えた。あれは…影山さん?
影山「久しぶりだなぁ、円堂。それに鬼道。」
鬼道「影山ァ!!」
影山「もう総帥とは呼んでくれんのか。」
鬼道「今度は何を企んでいるんだ?」
影山「私の計画はお前たちには理解できん。この真・帝国学園の意味さえもな。私か
ら逃げ出したりしなければ、おまえにも分かったはずだ。」
鬼道「俺は逃げたんじゃない。アンタと決別しただけだ!」
悲しみを表現するように大げさにかぶりを振る影山さんと憎しみの目で影山さんを
にらみつける有人くん。サッカーフロンティアの対戦校への妨害行為や”神のアクア”
につづき、今回の真・帝国学園創設。影山さんの言う計画とはどこから始まって、何を
目指しているんだろう。一瞬、影山さんが視線だけ私の方を見た気がするが、その真意
はサングラスの奥に隠されたまま、覗き込むことすらできない。
瞳子「影山零治!あなたはエイリア学園と関係があるの?!」
影山「吉良瞳子監督だね。さて、どうかな。ただ、エイリア皇帝陛下のお力を借りて
いるのは事実だ。」
円堂「エイリア皇帝陛下?」
染岡「誰だ?そいつは。」
壁山「宇宙人の親玉っすかね?」
影山「さぁ、鬼道。昔の仲間に会わせてあげよう。」
鬼道「待て!影山!!」
円堂「鬼道!…俺もいく!!」
塔子「円堂が行くならアタシも!」
不動「お前、野暮だなぁ。感動のに再会にゾロゾロついていってどうすンだよ。デリカ
シーがあるならここで待ってな?」
円堂くんにつづいて艦内に入ろうとする塔子ちゃんを制止して、不動くんは自分だ
け艦内に入ってしまった。その後まもなく船からのびた階段がオートでしまわれてい
く。あっ!今このチャンスを逃すと船に入れなくなっちゃう!私は急いで船に飛び乗
った。
湊川「ふぅ。ギリギリだった…」
夏未「ちょっと?!いつの間に!」
湊川「だって、階段がなくなりかけてたから。任せて!私1人でも中の様子を調べて
くるよ!」
風丸「危険かもしれないぞ!あの影山の学校だし、なにか仕掛けられている可能性は
十分にあるんだぞ?!」
湊川「だいじょうぶっ!迷わずに帰ってくる自信はあるから!」
みんなが心配そうな目で私を見ているけど、ここにいても埒があかないし、独断で
真・帝国学園に侵入することにした。さ~てっ、待っててね、クロテッドクリーム!
湊川「食堂はこっちだ~!」
叫びながらダッシュしているけれど、初めて訪れた真・帝国学園。当然食堂の場所
なんて分かるはずがない。ので、なんとなく適当に進んでます。人に尋ねようにも学
校という割にあんまり生徒を見かけないんだよね。ホントに学校として機能してる?
まぁ、最近できた学校って言ってたもんね、生徒はまだそこまでいないのかもしれな
い。・・・海の中から学園艦が出てきたけど、ここってもしかして寮制?通いだったら
学校海に沈める必要ないよね。でもめちゃくちゃ船酔いしそう。今も船は停船してい
るが波の影響で若干揺れを感じる。私は長期にわたっての乗船はしたことないので経
験はないけれど、ずっと船での常に揺れている生活に慣れた人が地上に上がると、逆
に「陸酔い」というものになるらしい。この学校、入ってから苦労することが目に見
えまくっている。夏休みとかで家に帰ったら確実に体調不良コース。で、陸に慣れて
きたころに新学期になっちゃうんだろうな。生徒募集うまくいってるんだろうか。”帝
国”学園と称しているあたり、海軍学科とか作って人気集めるつもりなのかな?絶対食
堂にカレーあるじゃん。本命はスコーンだけど、海軍カレーも気になる。やはり私は
絶対に真・帝国学園の食堂へ向わなければならない星のもとにあるらしい。長い廊下
を駆けているなか、今までとは異なりひとつだけ明かりが漏れている部屋があるのに
気がついた。あ、あそこなら人がいるかも!食堂の場所を聞いてみよう。
湊川「すいませーん、道を聞きたいんですけど、食堂ってどっちですか?」
?「新入りか?それなら…」
親切な部屋の主はすぐに私の声かけに応答してくれた。親切なのは非常に助かるん
だけどこの人すっごい顔色悪そうね・・・。船酔いしちゃった感じ?さっき雷門のお出
迎えのために勢いつけて学園艦が浮上してたもんね。眼帯もしてるし、突然の揺れで
平衡感覚がバグって・・・みたいになっちゃったのかもしれない。なんかごめんなさい、
私たちのせいで。食堂までの道も教えてくれるみたいだし、何かお礼ができたらいい
んだけど。この人スイーツとか好きなタイプかな?いや、スイーツ嫌いな人なんてい
ないでしょ。そう思いながらも、一応相手の様子を窺うために顔を上げる。開いた扉
から少し部屋の内装が見えたけど、めちゃくちゃPenguin好きな人じゃん。なぜPenguin
なのかは聞かないで欲しい。「ぐぃん」って発音かっこいいよね、それだけです、はい。
ペンギンといえば、たしか良いものを持っていたはず。
湊川「ねぇ、君。ペンギンを見るなら動物園派?水族館派?」
?「は?ペンギンがいるならどっちで・・・友だちと行くなら動物園派かな。」
湊川「よ~し、親切で正直な君にはいいものをあげましょう!」
湊川「じゃ!道を教えてくれてありがとね~!」
?「・・・劇場型アクアリウムのチケット?いや、神戸のやつとか行かねぇし。」
家がスポンサーやってるから招待チケットいっぱいもらってたのよね。プロジェク
ションマッピング(?)とスノードームみたいな水槽を目玉にした水族館はオシャレ
な写真が撮れるだとかで人気スポットになっている。ペンギンも少しだけどいるから
ぜひ見に来てね。いや~親切なことをすると気分がいいわね!
その浮かれたテンションのまま走っていたため、曲がるべき道に気づかず直進して
しまい、数分後に道に迷うなんてこと、このときの湊川はまだ知るよしもなかった。
・・・かっこいいナレーション風に言ってみたけどココどこ?!
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鬼道「・・・というわけで、俺のチームメイトを救うために、ともに戦って欲しい。」
染岡「なに水くせぇこと言ってんだよ。もちろん、協力するに決まってんだろ。」
円堂「正々堂々戦って、佐久間たちに本当のサッカーを思い出してもらおうぜ。」
土門「だな。」
瞳子「今日の試合、あなたに任せるわ。鬼道くん。」
鬼道「ありがとうございます。さっそくフォーメーションを確認したいんだが・・・。
おい、アンリの姿が見えないが?」
春奈「それが・・・。中の様子を調べてくるって、一人で学園艦の中に入って行っちゃ
って。」
鬼道「なっ・・・!あの影山の統率する学校だぞ?!どんな危険があるかも分からない
のに。」
風丸「・・・そのあと『食堂はどっちだ~』って声が響いてたけどな。」
壁山「はい、たしかに聞いたっす。」
鬼道「・・・あいつは放っておこう。で、フォーメーションについてだが・・・。」