脅威の侵略者編
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そういえばずっとキャラバンで移動しているけどどこに向かっているんだろう?次
の目的地が分かったら春奈ちゃんにスイーツのかわいいカフェ探してもらうんだー♪
パパへのお土産も買わなくちゃ。それで私も半分もらって食べると。パパもハッピー、
私もハッピー、うん天才的な発想。ノーベル平和賞受賞!
湊川「♪~」
吹雪「ふふっ何だか楽しそうだね。何を考えていたの?」
湊川「次はどこにいくのかなーって。瀬戸内にいくならレモンゼリーが食べたいし、
九州にいくならマンゴープリンとか食べたいな!・・・あと北海道にも行きたい!
白い変人のチョコレートドリンクがあるんだって!デパートのご当地フェアと
かでご当地のお菓子を売ってることがあるんだけど、どれだけ探してもチョコ
レートドリンクがないの!現地限定なのかなぁ。」
吹雪「そうなんだ。北海道の飲み物ってけっこう限定なものが多いのかな?ハスカ
ップの天然水とかガラニャっていうフルーティーなコーラってかんじの甘い飲
み物があるんだけど、北海道を出てからコンビニでもスーパーでも全然見かけ
ないんだよね。」
湊川「えっ!何それ、未知!そして『はすかっぷ』って何?」
吹雪「果物の1種なんだけど、見た目は細長くしたブルーベリーってかんじの・・・。あ、
そうそう、そのハスカップのジャムを使った『よいしょまけ』っていうロール
ケーキみたいなお菓子があるよ。すごく甘いんだ。」
湊川「えぇ〜!!食べてみたい!!甘いジャムなら紅茶にも合いそうだし!アフタヌー
ンティーのサービスをやってるところってあるのかなぁ?」
さっそくケータイで『よいしょまけ』を提供している場所を調べていると何件かヒ
ットした。やっぱり北海道限定なんだ。『よいしょまけ』を求めて多くの人が道外か
ら訪れているらしい。レビューにあげられている写真にはケーキが所狭しとプレート
の上に並んでおり、特にピンクがかった紫色のうずまきを模したかわいらしいケーキ
が印象的だった。これが『よいしょまけ』ってやつかな。アフタヌーンティーを売り
にしているだけあって一揃いのポットとティーカップもこだわりの一品を使用してい
るらしく、北海道の先住民族である「アイヌ」の伝統的な魔除けの紋様が描かれた陶
器がどこか神秘的で美しい。
吹雪「あ、ここなら僕が住んでるところの近くだから場所、分かるよ。」
湊川「あれ?吹雪くんって北海道出身なの?」
同じケータイの画面をのぞき込みながら呟いた吹雪くんの言葉に疑問を抱く。そう
いえばさっき、『北海道を出てから見かけない』みたいなこと言ってたっけ。みんな
と同じ雷門のジャージを身につけているのでなんとなく雷門の生徒だと認識していた。
まぁ私もお揃いの雷門ジャージを着ているワケだけれども。そっか〜吹雪くん北海道
出身なんだ。そういわれると吹雪くんのふわふわとした穏やかなやさしさや、雪国を
思わせる肌の透明感に納得できた。ただ、新たに疑問が浮かんできた。
湊川「もう、既に北海道は行ったってこと?」
吹雪「うん、そうだね。」
にっこり微笑んでくれる吹雪くんが大変かわいらしい。100億点あげちゃいます。
つられて微笑みかえしそうになるが、今はそれよりも優先事項ができてしまった。
私はひやりと汗を流しながら私は瞳子監督に声を掛けた。
湊川「イナズマキャラバンで北海道にもう一度行くことは・・・」
瞳子「今のところ予定はないわね。」
私のわずかな希望をバッサリ切り捨てるように瞳子監督が答えた。しかも、神戸に
くる直前まで北海道に滞在していたらしい。えっ・・・。北海道、すごく楽しみにして
たのに。どれだけ焦がれても私が北海道の地を踏むことはできない、これが遠距離恋
愛ってやつなのね。うわ〜ん!『よいしょまけ』が食べたい!!宇宙人北海道に来な
いかな。いや、既に来たんだった。あれ?でも北海道の学校破壊されてなくない?つ
まり、宇宙人がリベンジで北海道に来る可能性もあるのでは?・・・北海道行って、神
戸に来て、もう一回北海道行くって行ったり来たりで移動がバカらしい感がなくもな
いけど。北海道、行きたいなぁ。雷門イレブンへの加入を決めたのだって北海道に行
ってご当地のお菓子が買えるかもって言われたのが大きな決め手となった。ん?北
海道のお菓子が買えるかもって行ったのは有人くんだったよね?賢い有人くんなら北
海道に行く予定が当分ないことくらい考えられるよね?分かってて私をだましたな?
移動中の車内で席が離れているため、有人くんに直接尋問することはできないが、視
線を向けると怪しげなゴーグルは光を反射させており、意地の悪い笑みを浮かべてい
るところだった。有罪。罪が有る人、略して有人くん。・・・つまんない。
北海道にいけないと知ってからの私はそれはもうひどく落ち込んでいた。「北海
道に行けるかも」という希望を見せられてからの今の絶望なのだから仕方がないと思
う。パーキングエリアでの休憩タイム中もずっと動かず、周囲の騒がしい声も完全に
シャットアウトして一人で三角座りをしていた。
染岡「なぁ、北海道には行けねぇかもしれないけどよ、似たような菓子なら大阪に
『面白い変人』ってのがあるぜ!」
目金「北海道土産のパk・・・オマージュ品として一時話題になってたお菓子ですね。」
一ノ瀬「・・・面白くない変人もいるってこと?」
土門「名前をもじっただけだから、そこは考えない方がいいんじゃないか?」
湊川「・・・」
塔子「おーい・・・。ダメだ、叩いても返事しない。完全に機能停止してる。」
古株さん「なぁ、監督。」
瞳子「・・・はぁ。ねぇ、湊川さん?」
湊川「はい・・・」
瞳子「宇宙人との戦いが終われば、みんなを家に帰すことになるから、吹雪くんを送
り届けるために、また北海道には行くことになるわ。神戸より前に北海道に寄
るようにするからそのときに買い物するなら自由にしなさい。それでいいかしら?」
瞳子監督の提案に、今まで暗く沈んでいた曇天のような心の空模様に光が差すのを
感じた。え、瞳子監督神さまですか?心なしか瞳子監督に後光がさしてみえる。とこ
ろで何故か頭が叩かれたみたいに鈍い感覚が残ってるんだけどなんで???