ワニ皮やワニの肉が売れたことでかなりの収入を得ることが出来た。

サ（これだけあれば、出航のための貯金は困らないかな）

山で修行中の兄弟を考えながら、端町を帰路を歩いているとサファイアの前に数人の男が目の前に立ち塞がった。

チ1「よお、サファイア。こんなとこで会えるなんて嬉しいぜ」

リーダーと見られる男がそう言うと周りの男たちもニヤニヤとしながら見ていた。

サ「何か用かしら？私、急いでるんだけど」

サファイアは横を通り抜けようとするが、すぐに道を塞がれる。

チ1「そんな冷たいこと言うなよ。用があるから話しかけたんだぜ」

サ「なら、早く話して」

サファイアは男の方から目線を逸らさず睨み返す。

チ2「お〜 怖ぇな〜」

チ3「せっかくの可愛い顔が台無しだぜ〜」

男の言葉にサファイアはさらに睨みを利かせた。

チ1「へへっ…まぁ無駄話はこれぐらいで、俺たちの要件としてはお前のその持っている袋を置いていけってこと…あとは前々から言ってることの返事を聞かせてもらいてぇのよ」

男は下品な笑みを浮かべるとサファイアを見た。

サ「はぁ…あなたたち、本当にしつこいわ。そのことなら何度も言ってきたはずよ」

男の言う“言っていること”…それは“エース達の元から離れ男たちの仲間になること”だ。

チ1「そう言うな。俺たちとしては何度もお前らにやられて腹が立って仕方ねぇんだけどよ…お前はこの数年で、強さもその容姿も飛び抜けたと認めてんのよ。あのクソガキ共の1人がこんないい女になったと言われたら誰だって欲しくなるわな。エース達にやられた分は許さねぇけど、お前にやられた分は許してやるからよ…俺たちの方に来いよ…エースなんか今の俺にかかればあっという間にやってやれるゴミみたいなもんだよ」

男はそう言うとサファイアの方に手を伸ばした。